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人事サポート, 人事の仕組み化

数字で見るインパクト 〜見せ方と伝え方で劇的に変わる〜

「東京って人が多いですよね〜」

これは、地方に住んでいる人の視点かもしれません。

 

一方で都内に住んでいる人にしてみれば「最近は東京も人が減ったな〜」とか「本当に最近は年寄りばっかりになったな〜」などという視点を持っているかもしれません。

 

このように10人いれば10人の感覚があり、人はみ〜んな違うのです。

だから人と接することは面白いし刺激的なのですが、仕事においてはそうはいきません。

このように人によって違う感覚のズレをなくしたり、調和させることが必要になってくる時に「数字で見る」という視点が大切なのです。

目次         

  • 数字で見るインパクト
  • 見せ方で全てが台無しに
  • ストーリーが最重要

数字で見るインパクト 

冒頭にあった東京の人口ですが、インターネットで2021年の数字を調べてみると次のようになります。

 

約1,396万人(2021年)

 

これでどんな感覚があっても東京の人口については、誰でも同じ認識を持つことができましたね!

いえいえ、果たして本当にそうでしょうか?

数字で見る」ことで数字を共有できても「多い」と感じる人もいれば「少ない」と感じる人もいるでしょう。

では、次のような数字があったらどうでしょうか?

 

東京都:約1,396万人(2021年)

ニューヨーク:約842万人(2019年)

インスタンブール:約1,546万人(2020年)

ソウル:約978万人(2017年)

上海:約2,632万人(2019年)

カラチ:約1,491万人(2017年)

※比較する年が一致していないのは、ご了承ください。

 

いかがでしょうか?

世界という視点で数字を見ると、東京の人口が必ずしも多いとは言えないかもしれません。

このように数字を対比させることで、仮に人それぞれの認識があったとしても、少しベクトルを合わせられるようになります。

それでは次のような数字があったらどうでしょうか?

 

東京都:約1,396万人(2021年)

北海道:約528万人(2019年)

福岡県:約511万人(2019年)

広島県:約281万人(2019年)

石川県:約114万人(2019年)

大阪府:約882万人(2019年)

愛知県:約755万人(2019年)

※こちらも比較する年が一致していないのはお許しください。

 

おっとっと・・・少し並べ方を変えますね。

 

東京都:約1,396万人(2021年)

大阪府:約882万人(2019年)

愛知県:約755万人(2019年)

北海道:約528万人(2019年)

福岡県:約511万人(2019年)

広島県:約281万人(2019年)

石川県:約114万人(2019年)

 

このように並べ方を変えるだけでも、理解の浸透度も変わっていきます。

日本という視野で数字を見ると、やっぱり東京は大都市ですね。

このように数字をそれまでと違う対象と対比させることで、それまでとは全く違う認識を持つことにもなるのです。

だから何かを伝える時には、何の数字と比較するかということが大切になってきます。

見せ方で全てが台無しに

このように「数字を見る」というステップを踏むだけで、伝えるインパクトが変わってくるのです。

だから仕事において数字を上手に使えるようになると、仕事のレベルがアップするだけでなく、仕事がより楽しくなっていくのです。

そんな数字ではありますが、見せ方を間違ってしまうと、全てが台無しになってしまうのです。

 

それを順番にご説明していきます。

まずはこちらの文章はどうでしょうか?

 

この3年間で売上は1.4倍になっています。

その背景には仕入れBの影響が大きくあります。

以前は仕入れAと仕入れBは、仕入れAが仕入れBの約1.4倍だったのですが、それが今では仕入れBが仕入れAの約2.3倍に変化しました。

 

理解することに少し時間が必要かもしれません。

特に予備知識がない人にとっては「結局どういうこと?」と言う疑問を持ってしまう人もいるかもしれません。

 

次にこちらの表はどうでしょうか?

 

確かにここにも数字が書かれていますが、インパクトはどうでしょうか?

綺麗にまとめられていて、見やすいのですが、インパクトは弱いかもしれません。

ストーリーが最重要  

先ほどの例のように、数字にインパクトはあるのですが、見せ方を間違ってしまうと台無しになってしまうのです。

その時に大切なことは、ストーリーです。

つまりその数字を使って何かを説明したときに、結局何が言いたいのかを明確にすることです。

つまり「数字を見る」というステップは、結論ではなく結論を導くための道具であるということなのです。

だからその道具を使う時には「分かりやすさ」が大切なのです。

例えば、次のような図はどうでしょうか?

ここに表されている内容は、先ほどご紹介した2つの文章と表と同じ数字が表されているのです。

ほとんどの人がこの図を見て、全体の売り上げが伸びていて、大きな変化として仕入先の構成比が変わっていることが分かると思います。

このように数字にインパクトはあるのですが、その「数字を見る」というステップで見せ方や伝え方によってインパクトが全く変わってくるので、気をつけて使いたいものですね!!

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