コミュニケーション能力を高めるにはたくさんの要素が必要です。経営コンサルタントとして学んだことや経験したことを中心に「コミュニケーション能力向上」に役立つ情報を(原則)毎週金曜日に配信しています。皆さまの未来に少しでも貢献できれば幸いです!

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共感力が発揮された事例 〜自らパンツを脱ぐ!?〜

共感力とは、仕事においてとても大切な技術です。

そして、コミュニケーションの基本でもあります。

共感力によって、相手の心のカードを下げることができます。

例えば「昨日実は財布落としちゃってさぁ〜」と言う人に対して、別の人が「それは落ち込みますよね〜、実は私も先週落としちゃったんですよ〜」なんて言えば、一気に心の距離が近づきます。

もちろん嘘はいけませんよ(笑)

このような共感力があると「目の前の人も自分と同じ経験をしているんだ」という気持ちと、そうであるならば「自分の気持ちを分かってくれる人かもしれない」という気持ちが芽生え、不思議と心のガードは下がるものです。

目次         

  • 共感力の事例①
  • 共感力の事例②
  • 自らパンツを脱ぐ
  • 裏キーマンの影響力

共感力の事例①    

先日学生とのWebイベントに参加して、グループディスカッションをしている時に、学生のRくんから次のような質問をされました。

仕事とプライベートのオンとオフはどう考えているんですか?

ちなみにこの問いに正解はありません。

もしもこのRくんに対して、これからの人生に役立つヒントを与えたいと考えるのであれば、共感してもらうポイントを入れることが大切であり、Rくんの関心や不安をキャッチすることが大切です。

共感していなければ、その答えはその場で終わってしまいますが、少しでも共感ポイントがあれば、それは化学反応を起こして、もしかしてRくんの人生において分岐点になる時になるかもしれません。

ちなみにこの時の答えは・・・

私はそこまでオンとオフの切り替えを大切に考えていません。オンとオフという言い方はひょっとしたら仕事が義務という発想が根底にあるかもしれません。それよりもオンが楽しくて仕方がないという仕事を考えることが大切だし、それを今から選ぶことができるのが学生の特権だし、ぜひオンについてもっともっと悩んでみてください

そうするとRくんは共感を感じてくれたようで、笑顔でお礼を言ってくれました。

共感力の事例②    

すると次にちょっと大人しい女性Aさんが次のような質問をしてくれました。

私はアルバイトでも怒られてばっかりで、正直人生をやめたいと思ったこともあるのですが、仕事に行きたくないと思うことはありますか?

学生とのグループディスカッションで、こんな重い(heavy)質問が来るとは思っていませんでしたし、正論は言えるけど、きっとこの子の共感は得られないなと思いました。

なぜならば私も悩んだり苦しんだりしたことはもちろんありますが、人生をやめたいと思った経験はなかったからです。

そこで私は、一緒にこのイベントに参加していた女性社員のSさんに話を振りました。これぞいわゆる無茶振りです(笑)

しかし性別が同じというだけで、私よりは共感が得られるのではないかという一縷(いちる)の望みは持っていました。

するとSさんは「私も仕事に行きたくないと思ったことはあります」と話を切り出したのです。

私は早くに両親を亡くしたので、人生で落ち込んだ時もありましたし、どうにもならないなと思うこともありました。それでも何とか頑張ろうと思っていて、その場その場を乗り越えてきたら今に至っています。もちろん日々苦しみながら耐えながら我慢我慢で生きてきたわけではありませんし、楽しいと思うことや幸せだと思うこともたくさん感じています。でもAさんと同じようにもう終わりにしたいと思ったことは私もあります

自らパンツを脱ぐ   

もう隣にいて私も完全に聞き役になっていました。

こうやって自分をさらけ出し、開示することはとても大切ですし、この行為を私は「自らパンツを脱ぐ」という言葉で理解しています。

もちろん本当に脱いじゃだめですよ(笑)

さらにこのSさんは、次のように続けました。

私が読んだ本で、“憂鬱でなければ仕事じゃない”という本があります。本の中身はともかく、この言葉を知っているか知らないかだけで人生が変わると思います。だから憂鬱だなと思う時は、これが普通なんだと私は思うようにしています

裏キーマンの影響力  

このコメントを聞いたAさんはとても穏やかな雰囲気になり、可愛い笑顔になりました。

ちなみにこのグループディスカッションでは、1グループに学生5名が参加していて、このグループで最も大人しいのがAさんでした。

しかしそんなAさんが明るい雰囲気を放つことで、このグループ全体に活力が満ちてきました。

当初このグループのキーマンはRくんだと思っていましたし、間違いなく彼は中心人物でした。

しかしキーマンとは必ずしも中心人物とは限らないのです。

今回の事例であればグループディスカッションの裏キーマン(真のキーマン)はAさんだったのです。

そんなAさんの心のガードを下げ、気持ちを表に出させたのが「自らパンツを脱いだ」Sさんの共感力だったのです。

そんな共感力は仕事においても大切ですし、コミュニケーションの基本です。

そしてもう1つ大切なことが「自らパンツを脱ぐ

最後に念のためもう一度言いますが、本当に脱いじゃダメですからね(笑)