コミュニケーション能力を高めるにはたくさんの要素が必要です。経営コンサルタントとして学んだこと・経験したこと・日々の業務で感じることなど「コミュニケーション能力」に関する情報を中心に配信しています。皆さまの未来に少しでも貢献できれば幸いです!

コミュニケーションスキル, コミュニケーションの仕組み化

コミュニケーション能力における共感力が増す簡単なコツ

突然ですが、体に良い美味しい野菜を作るためには、何が必要だと思いますか?

例えば、栽培方法、日照時間、良質な肥料、適量な水分など、様々な要素が考えられますが、大前提に良質な土壌が必要になってきます。

良質な土壌がなければ、その他の条件がいくら揃っていても、体に良い美味しい野菜を作ることはできないでしょう。

そのくらい良質な土壌は、大切なのです。

 

これは野菜作りに限ったことではありません。

例えば、人間の能力においても同様です。

いくら素晴らしい技術(スキル)を持っていたとしても、人間性が備わっていないと、その能力を発揮するチャンスさえ訪れないかもしれません。

では、コミュニケーション能力や共感力というキーワードにおいてはどうでしょうか?

目次         

  • 会話の土壌づくり
  • ブレーキをかける瞬間
  • ◯◯◯を入れるだけ

会話の土壌づくり   

それでは、コミュニケーション能力や共感力における土壌作りとは何にあたるのでしょうか?

それは、人間関係になります。

良い人間関係がないとコミュニケーションが成立しないとは限りませんが、ある一定レベルの人間関係がないとコミュニケーションは成立しません。

例えば「この人は生理的に無理」とか「こんな口だけの人に言われたくないわ」と思っていたとしたら、いくら良い内容であったとしても、この人から言われる言葉は心に響かないし、人によっては情報が右から左に抜けてしまうかもしれません。

だから日頃の人間関係を大切にするということは、とても重要なことなのです。

「なるほどね〜」と共感していただける人もいれば、それって「当たり前でしょ〜」と顔色ひとつ変えない人もいるかもしれないですが、これを実践しているかどうかが、成長の分岐点となるのです。

ブレーキをかける瞬間 

それでは、ある一定レベルの人間関係が成立しているとしたら、その後のコミュニケーションを活性化させたり、共感を生むようにするためには、どのような条件があるのでしょうか?

それは、リズムを壊さないようにすることです。

このコミュニケーションのリズムはとても大切ですが、これを大切だと思っているかどうかで、コミュニケーション能力の分岐点がやってきます。

では、そのコミュニケーションにおいて、リズムが変わる瞬間とはどのような場面でしょうか?

それは、違う意見や新しい意見が出る時です。

このような意見が出ることは、コミュニケーションやミーティングにおいて非常に大切になってきます。

そして人と違う意見を言う時には、その意見を言いやすい「安心安全と感じられる場」が整っていることがポイントです。

もしその「安心安全な場」が整っていない時にでも、必要性を感じて違う意見を言ってくれた人がいたとしたら、その時にはその人に対して感謝を表現することで、会話のリズムがより良いものになっていきます。

逆に、その感謝の表現を忘れてしまうと、人によってはコミュニケーションのリズムにブレーキをかけてしまう瞬間になってしまうかもしれません。

つまり、会話のリズムに乗りかけたのに、す〜っと気持ちが冷めて冷静になってしまうというようなイメージです。

◯◯◯を入れるだけ  

では、会話のリズムにブレーキをかけずに、より良いリズムで進めていくためには、どうしたら良いのでしょうか?

具体的な事例をもとにご紹介します。

 

Aさん:先日、ピンチはチャンスだということを改めて実感しました。

Bさん:少し言い方が違うけど、私はクレームは悪ではないと思っています。

なぜならば・・・。

 

このBさんのリアクションは、共感というキーワードを考えると、非常にもったいないのです。

ここで大切なことは、合いの手にYESを入れることです。

YESを入れるということは、次のような形です。

 

Aさん:先日、ピンチはチャンスだということを改めて実感しました。

Bさん:本当にAさんのいう通りだと私も思います。その上で私が大切にしていることは・・・。

 

このような言い方のほうが、Aさんの共感を得られると思いませんか?

もう1つ事例をご紹介します。

 

Aさん:新人に対しては、自分で課題を認識できるようになることを大切にしています。

Bさん:それって新人に対してだけのことじゃないと思うけど、どう思う?

 

これもまた共感というキーワードを考えると、非常にもったいない切り返しです。

まさに「あちゃ〜」という感じです。

この時に、合いの手としてYESを入れると次のようになります。

 

Aさん:新人に対しては、自分で課題を認識できるようになることを大切にしています。

Bさん:なるほどね〜。本当に大切なことだね〜。さらに、このことを新人以外の人にも気づかせるチャンスがあったらいいと思ったけど、どう?

 

このような言い方のほうが、Aさんの共感を得られると思いませんか?

自分の気持ちを言葉にすることは簡単ですが、その気持ちを相手に伝え、さらに相手の共感を得られるようにするためには、工夫が必要になってきます。

しかし、その工夫とはそんなに難しいことではなかったりします。

そんな工夫の1つが、合いの手にYESを入れることであり、これだけで共感力は間違いなく変わってくるのです。

コミュニケーション能力の基本については、ぜひこちら「課題が分かるシリーズ」もご覧ください。

「共感される伝え方」に興味のある方は、ぜひこちらもご覧ください。


なぜあなたの伝え方は「共感されない」のか?: ビジネスに必要な「会話力の基本」が分かる本