【あなたにできる「アウトプット力向上」のひと工夫】で発信したように、私のアウトプット力向上のひと工夫は「絵」でした。
これはもちろん正解の話ではなく、1つの事例です。
アウトプットは、人それぞれの方法でいいのです。
その事例が、どなたかの何かの参考になれば幸いです。
またその事例もなるべくオープンなもの(生々しいもの)であった方が参考になると思い、実際に描いた「絵」をご紹介します。
目次
- はじめに
- 事例1
- 事例2
- 事例3
- さいごに
はじめに
まず、「絵」ってどんなものですか?と聞かれることがあります。
正直お恥ずかしい限りです・・。それはたいした「絵」じゃないからです。
だから、私は自分の中で「落書き」と呼んでいます(笑)
しかし、たいした「絵」じゃなくても、それなりに効果があるのです。
自慢できるような「絵」ではありませんが、直近1週間で描いた「絵」をご覧ください。
事例1
FC展開をしているお客様と、今後の提携業務について電話で打ち合わせをする機会がありました。その打ち合わせの前に、次のような「絵」をメールで送りました。
たかがこんな「絵」ですが、役に立つのです。
では、どんな風に役に立つのでしょうか?
一言で言うと、時間をかけて説明する手間がなくなります。
電話で説明をする必要はなく、電話でまず聞くことは・・・、
「先ほど送った絵のような流れでどうですか?」ということです。
すると、事前に「絵」を確認してくれたお客様は・・・、
「これでいいですね!」と返事をくれました。
基本的な打ち合わせは、この1往復のやり取りで終了です。
「絵」のおかげでコミュニケーションのベクトルを確認することができます。そしてそのベクトルを合わせる時間も一瞬で済みます。
そんなコミュニケーションのサポートを、「絵」がしてくれるのです。
事例2
業績に苦しんでいる部門があり、その部門長に「何か応援して欲しいことはある?」と聞くと、返事は「特にないです」と返ってきました。
その部門では、病欠による欠員もあり、「人手が足りない」ことは明白でした。そこで、次のような「絵」を送って、1つの問いを投げました。
「例えばこんなイメージだけど、他に応援して欲しいことはある?」と聞くと・・・、
「そういうことだったらこんなこともあります。そんなことでいいんだったらこんなことをしてもらえると嬉しいです」と返事が返ってきました。
それ以外にも、たくさんの要望が出てきました。
では、なぜ最初に聞いた時に「特にないです」という返事だったのかと聞くと、「なんて答えていいか分からなかった」ということでした。
「絵」というたたき台があったおかげで、1人の心の声を吸い上げられたのです。
「何でもいいから遠慮なく言ってくれていいんだよ」と優しい言葉を投げかけたり、「なぜ心の声を言ってくれないのか」と考えることも大切ですが、「絵」というたたき台によって心の距離を縮めることもできるのです。
この事例に限らず、たたき台の作成はとても尊い行為ものです。
たたき台を見て仮に相手の希望に反する内容であっても、なぜ反するかという意見を吸い上げることができます。だからたたき台という資料は、コミュニケーションを活性化させるためにとても価値があるのです。
事例3
これは1年前の事例です。ある会社の専務から相談を受けました。
その内容は・・・
「人が辞めちゃって困るんですが、どうしたらいいでしょうか?」というものでした。
この相談を受けて最も良くない答えは、「人が辞めないように〇〇をしたらいいんじゃないでしょうか」と提案することです。
なぜ良くないのかといえば、これは「間違った問いに正しく答える」対応だからです。これはまた別の機会に説明します。
ではどのような対応が良いのでしょうか?
この事例では、次のようなやりとりがありました。
私 :「人が辞めるとなぜ困るんですか?」
専務:「そりゃ仕事も止まっちゃうし、困るでしょう」
私 :「ではなんで仕事が止まると困るんでしょうか?」
一見偏屈な対応ですが、最終的には・・・。
私 :「では、専務はどんな会社にしたいのですか?」
専務:「なるほどね〜そういうことが問題なんですね〜」
「じゃあどうしたらいいんですか?」と、再度質問をいただきました。
それで「明日までに提案します」と返事をして、翌日送った「絵」がこちらです。
この「絵」よって、現状の問題と課題を共有しました。
そしてそこに、番号をつけたのが次の「絵」です。
この「絵」よって、課題の重要度と優先順位を共有しました。
そして専務から「ではどう進めていったらいいんですか?」という質問をいただきました。
それを踏まえて次に送った「絵」がこちらです。
この「絵」によって、具体的な対策を共有しました。
そして、最後に送った「絵」がこちらです。
この「絵」によって、具体的なスケジュールを共有しました。
さいごに
このように「絵」のおかげで商談は前に進み、お互いの意見を交換した上で、解決策を共有できました。
あくまで「絵」の活用例ではありますが、「絵」の力を借りることでアウトプット力が向上した事例です。
人それぞれの強みを活かした、アウトプットが必ずあります。
自分の長所や強みを活かしたアウトプットの手段を、再度考えてみてはいかがでしょうか?
アウトプットとは人それぞれではありますが、もっと基本的なことに興味がある方は、こちら(コミュニケーション能力の課題が分かる本2 〜話が分かりやすい人になる「伝える力」をグングン伸ばす5つのステップ〜)もぜひご覧ください。