「伝える」という行為においては、どのくらいの時間が適切なのでしょうか?
60分といわれれば1分や5分の時よりも時間は長いですが、時間によってポイントは色々です。
今回は60分間スピーチのポイントをご紹介しますが、その他の時間はこちらをご覧ください。
1分間:1分間スピーチにネタは必要ない
5分間:5分間スピーチで合格点を取るコツ
60分間スピーチのポイントを結論からいうと、伝えたいことを1つに絞ることです。
目次
- 60分間スピーチの特徴
- 伝えたいことは1つ
- ストーリー力
60分間スピーチの特徴
あたかも私が上手なスピーチをする人のように書いていますが、決してそんなことはありません。
しかし下手は下手なりに色々と考えるのです(笑)
その「考える」ということをおろそかにしてしまうと、私自身の存在価値がなくなってしまうので(笑)普段意識していることをシェアします。
60分間スピーチの良い所は、ズバリ時間があるということです。
もちろん「足りない」という人もいるかもしれませんが、1分や5分に比べると「時間がある」といえるでしょう。
といいながらも、人前で話すことが苦手な私は「時間が長い」と思ってしまうのです(笑)
しかしそんな気持ちではなく「時間がある」と前向きに捉えたいと思っています。
一方で、60分間スピーチで気をつけたい悪い所もあります。
それは「時間がある」ということです。
良い所も悪い所も一緒ですね(笑)
そして60分間スピーチで陥ってしまうミスとは、ダラダラと話してしまうことです。
話す時間が60分もあると、伝えたいことを色々と詰め込むことができるのですが、その詰め込み方を間違ってしまうと、聞く人にとっては退屈な時間になってしまうのです。
伝えたいことは1つ
では伝えたいことを、どのように60分間に盛り込めば良いのでしょうか?
60分間スピーチでの「コツ」はズバリ「伝えたいことを1つに絞る」ことです。
「え〜もったいない」とか「せっかく時間があるのに〜」と思う人もいるかもしれません。
しかし1つに絞るということは、1つしか伝えてはいけないということではありません。
伝えたいことが複数ある場合には、1つの伝えたいことに紐づけることが大切なのです。
例えば、次のような伝えたいことがあったとします。
- 一期一会
- 前向きに考える
- 向上心を持つ
これを1つずつ伝えると相手は3つのメッセージを受け取ることになりますが、それぞれがぼやけてしまう可能性もあります。
そんな時に、1つの伝えたいことに紐付けてメッセージを発すると次のようになります。
人生において「前向きに考える」ことが最も大切です。
ぜひこの「前向きに考える」ということを、ぜひ覚えておいてください。
もしあなたが前向きな姿勢を大切にすると、そこには良い人が集まってきます。
そんな人との出会いが人生の宝であり、そのご縁が自分自身を成長させてくれるのです。
ではそんな「前向きに考える」とはどういうことかを、これから具体的にお伝えしますので、よくお聞きください。
このように伝えたいことを1つに絞ると、伝わり方が全く変わってきます。
ストーリー力
では、伝えたいことを紐付けることが大切なのですが、具体的にはどのようにすれば良いのでしょうか。
その時のキーワードは「ストーリー」です。
つまり60分間のストーリーを、どうやってつくるかということが大切になってきます。
そしてそのストーリーとは、自分目線でつくるのではなく、相手目線でつくることがポイントです。
相手目線の詳細はこちら「相手の立場に立って考える人と考えられない人」をご覧ください。
ではここで、具体的な「相手目線のストーリー」の事例をご紹介します。
これは数年前に新人研修で使用したストーリーマップ(私はこう呼んでいます)がこちらです。
使用したといっても誰かに見せたわけではなく、自分が話すときの準備で使用したという意味です。
次の「ストーリーマップ」は、真ん中にある横線を境に、上はHOT(高揚感を感じる)で下がCOOL(冷静に深く考える)であり、横軸は時間です。
何を軸にストーリーを考えるかは色々ですが、この「ストーリーマップ」は1つの参考事例としてご理解ください。
相手がどのように感じるかということを想像し、60分間のストーリーを考えた事例です。
そして何よりも大切なことが、伝えたいことは何かを明確にすることです。
この事例で伝えたいことは、次のようなことでした。
「思い切ってやってみる」という精神を大切にしてほしい。
そして紐付けて伝えたいことがこちらです。
- 新人は可能性がいっぱい!!
- 「今」を一生懸命に生きることで可能性がどんどん広がっていく
- 「待ち」の姿勢では、これからの時代は厳しい!!
- 明るく楽しく主体的な人生を送って欲しい!!
伝えたいことを1つに絞り、60分間スピーチのストーリーを事前にイメージするだけで、伝える力は全く変わってくるのです。
「伝える力」については、ぜひこちらもご覧ください。
あなたの・・・コミュニケーション能力の課題が分かる本2: 話が分かりやすい人になる 「伝える力」をグングン伸ばす5つのステップ