部下とのコミュニケーションにおいて、何かを伝える時に、伝わる人と伝わらない人がいるかと思います。
またこちらが気持ちを込めて話したとしても、心に響く人と響かない人がいるかと思います。
このような時に、とある上司の気持ちは・・・
昔は色々なことが当たり前じゃなかったから、こういうことが理解できるんだろうけど、今の若い人はそう言う経験がないから、なかなかこういうことを言っても響かないだよな〜。
しかし、部下にも部下の言い分があります。
だから上司であれ部下であれ、相手の変化に活路を見出そうとするのではなく、自分自身の改善にヒントを見つける思考を持つことが大切になります。
昔は「仕事の振られ方なんて理不尽なことが当たり前だったよな〜」とか「昔はめちゃくちゃ怒られたもんだよな〜。だからさっきの社長の言い方なんて大したことないよ〜」なんて伝えたとしても、人によって受け取り方は様々です。
昔話から何かを学ぼうと前向きに聞く人もいれば、ただ単に昔話と割り切って無表情で聞く人もいれば、それってパワハラを肯定するということですか!?などと、話し手の意図とは違う受け止め方をする人もいるかもしれません。
コミュニケーション能力の基本は、相手の目線に合わせることですので、相手の立場に立って考えることが大切ですし、それは上司と部下という関係においても同様です。
この時に、相手のレベルを知ることも大切になります。
では、どんなレベルを把握してコミュニケーションを図れば良いのでしょうか?
目次
- 理解力
- 考える力
- 当たり前の基準
理解力
10というボリュームを伝える時に、1を言うだけで理解してくれる人もいれば、5くらいを伝えて理解してくれる人もいれば、12のボリュームを説明することで初めて理解してくれる人もいます。
例えば目的です。
当然目的なんて分かってくれているだろうと思っていても、相手の目線に合わせたコミュニケーションを心がけていないと、誤解を招くこともあるかもしれません。
瞬時に目的を理解してくれるような人でなければ、必ず指示をする時に目的を説明する必要がありますし、それをすることで相手の理解は深まっていくのです。
考える力
部下の特徴として、考えることが好きな人もいれば嫌いな人もいます。
人は自分で嫌だなと思うことに対しては、逃げてしまう傾向があります。
だから考えなければいけない案件が発生した時に、考えることが嫌いだと思っている人は「うわ〜ダメだ〜」と反応して、心のシャッターを閉じてしまうかもしれません。
そうすると、その人にとって「考える」という業務は、嫌で嫌で仕方がないものになってしまいます。
ここで嫌いになる理由は「どうしたら良いか分からないから」というものです。
だから逆にいうと、何をすれば良いかが分かれば、考えることが嫌いではなくなるかもしれません。
だから漠然と「考えなさい」という伝え方ではなく「具体的にこれについて君の意見を聞かせてほしい」と伝えるだけで、相手の反応は変わってきます。
ちなみに、考えることが好きな人にとっては、細かく説明されすぎると「私を信用してくれていないのか!?」と、モチベーションを下げてしまうことになるかもしれないので、注意が必要です。
当たり前の基準
当たり前の基準が揃っているチームは、チーム力を発揮しやすい状況にあるといえるでしょう。
なぜならば、その基準を統一することに時間を費やす必要がないからです。
さらに、その当たり前の基準が高いチームは、良い結果を出しやすいチームになっているといえるでしょう。
なぜならば「頑張ろう」ということを呼びかけているチームに対して、それが当たり前になっていると、それよりも「今日はこうやってやろう」ということにフォーカスできるようになるからです。
ビジネスにおいても、全く同じです。
そして、部下に伝える時には、その当たり前の基準を踏まえてコミュニケーションを図ることが大切です。
例えば「◯◯部門の先月実績を出しておいて」と言われたら、あなたはどうしますか?
これを言われた時に「なるほど〜。来週火曜日の会議でなぜ◯◯部門の実績が悪かったかを報告して、どうしたら良いかを発表したいのだろうから、これを依頼してきたんだな。それであれば今週中に資料を作ればいいかな」という理解をしてくれる人がいたら、まさに阿吽の呼吸と言えるでしょう。
そのような人はありがたい存在ですが、そうそう多くいるものでもありません。
相手によっては、資料を作る目的やどんな資料が欲しいのか、さらにどんなことを知りたくて、いつまでに出して欲しいのかということを丁寧に伝えることが必要な場合もあります。
だからビジネスシーンにおいて、相手の立場に立った、部下のレベルを理解したコミュニケーションが大切になってくるのです。
コミュニケーションの基本については、ぜひこちらもご覧ください。
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