営業において1つのゴールは、クロージングをした後の「成約」といわれるものではないでしょうか。
営業経験のある人は、この「成約」という時間がどれほど嬉しいものか、どれだけ達成感があるものかということを知っているでしょう。
その背景に、うまくいかなかった経験や、チャレンジした過去があればあるほど、強い感情となって記憶に残っていくでしょう。
だから、失敗はその時の感情で処理するものではなく、未来に活かす材料であり、そうすることで価値が出てくるのです。
目次
- 一般的なイメージ
- 行為の意味
- お願いはしない
一般的なイメージ
営業において1つのゴールは「成約」となりますが、その際に営業サイドでは、クロージングという行為が発生します。
そしてクロージングの先にある「成約」には、商品を販売するとか、サービスを利用してもらうとか、契約書に印鑑を押してもらうような行為が発生します。
そのようなやりとりの前には「いかがですか?」という営業サイドからの問いかけがあります。
これが営業におけるクロージングといわれる行為ですが、この一言を言えない人がいます。
私の経験からいうと、この一言が言えない人は、営業という仕事をしない方が良いでしょう。
なぜならば、営業で成果を上げられないからです。
しかし、営業に携わっている誰もが、初めからすんなりとクロージングができるわけではありません。
だから、クロージングをさらっと言えるようになるトレーニングが必要なのです。
そのためには、場数と少々の気合いが必要だという人がいますが、そのアドバイスだとできる人が限られてしまいます。
ではもっと幅広い人が、さらっと営業においてクロージングができるようになるためには、まずクロージングができない人の心理を理解することが成長のきっかけとなっていきます。
行為の意味
では、営業においてクロージングができない人の心理とは、どのようなものでしょうか?
今まで私が聞いた中で、ほとんどの人が「断られるのが怖いから」という心理でした。
もし、あなたが営業経験のある人であれば、いかがでしょうか?
私は以前「断られるのが怖いから」という心理になって、クロージングがさらっとできない時がありました。
しかし「断られるのが怖いから」という視点が間違っていると理解できてから、いつの間にかクロージングがさらっと言えるようになりました。
どういうことかというと「断られる」可能性があるのは「私」であり、同様に「怖い」のも「私」なのです。
つまり、コミュニケーション能力の大前提である「相手の立場に立つ」という視点が確立できていなかったのです。
詳しくは、こちら「相手の立場に立って考える人と考えられない人」をご覧ください。
シンプルに言えば、自己中心的なクロージングだったのです。
さすがにこれじゃ難しいですよね(笑)
お願いはしない
では、相手の立場に立って考えると、営業サイドにおけるクロージングの時に相手はどのような心理状態なのでしょうか?
例えば、次のような感じです。
- この商品を、購入しようかどうかを迷っている。
- このサービスを、利用しようかどうかを迷っている。
- この契約書に、印鑑を押すかどうかを迷っている。
つまり営業サイドで「断られたら、どうしよう?」とクロージングを躊躇する前に、相手が購入やサービス利用や契約を望んでいるかを見極めることが重要なのです。
そのような見極めができていない中で、こちらの都合で、契約を「お願いする」ようなやり方は最悪といえるのです。
もしその「お願いする」ようなやり方で、ある時は「成約」が取れたとしても、その代償として相手に「貸し」をつくってしまったということを理解しなければいけません。
そしてその「貸し」とは、返さなければいけないものなので、そこには誠実な対応が求められるのです。
さて、話を「見極める」ということに戻しますが、相手を見極めるためにはどうしたら良いのでしょうか?
まずは、何を見極めるかを明確にする必要があります。
具体的には、相手の願望もしくは不安や不満を見極めることです。