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ルート営業, 営業の仕組み化

ルート営業のコツ 〜新規営業との違い〜

ルート営業とは、保有している顧客に対してサービスを提供し、その対価として利益を得るという仕事です。

つまり他の営業と大きく違うことは、お客様は既に与えられており、新規開拓営業の活動がないということです

ルート営業のコツは何でしょうか?

そしてルート営業は、得意先営業と呼ばれることもありますが、新規営業とは何が違うのでしょうか?

目次         

  • 新規とルートの違い
  • ルート営業のコツ
  • おさらい

新規とルートの違い  

ちなみに新規営業だと、次のようなプロセス管理が重要になります。

まず見込み顧客がどれだけいるのか、そこからのアポイント獲得は何件か、そしてその後の見積もり提示件数は何件で、最後の成約率は何%か、などです。

このようにプロセス管理をすることで、成約実績を上げていくことが可能になるのが、新規開拓の営業になります。

しかしルート営業では、このプロセス管理が成り立ちません。

それは何故かというと「既に商談できる関係が成立」しているからです。

そして特別な商談をしなくても、決められたルールの中である程度の売上が上がる仕組みがあるからです。

例えば、ルート営業において、電話件数や、訪問件数などを管理したとしても、その実績は売上と必ずしも連動はしません。

もっと分かりやすく言えば、こちらから電話をしたり、訪問をしなくても、売上が上がる場合があります。

例えば、お客様から連絡が来て「〇〇が欲しいからよろしく」と言われれば、納品(販売)となります。

このように書くと、ルート営業はお客様からの連絡を待っていればいいのかと誤解してしまいますが、もちろんそのようなことはありません。

ルート営業のコツ   

では実績を上げるためのルート営業のコツとは何でしょうか?

大きく2つのポイントに分けられます。

① お客様のサービス利用キャパシティを大きくする

例えば・・・。

ルート営業で、オフィスコーヒーのサーバーを設置している企業に、コーヒーを納品(販売)しているとしたらどうでしょうか?(私も過去にしたことがあります)

利用キャパシティを大きくするということは、コーヒーをたくさん飲むような状況をつくるということです。

コーヒーをたくさん飲むようになれば、当然必要なコーヒーも増えるので売上が上がるというロジックです。

そのためには、お客様がどのようにコーヒーを飲んでいるのかを把握しなければいけません。そしてそれは、自分たちで飲んでいるのか、もしくは来客用に使用しているのか。

もし自分たちで飲んでいるのならば、もっと飲みたくなるようなコーヒーの情報を提供する必要がありますし、来客用に使用しているのであれば、お客様の数を増やすことが必要になるでしょう

つまりこの課題を克服しようとしたら、ルート営業マンの枠を超えた、提案力や企画力やコンサルタントのような力が必要になります。

簡単ではありませんが、もしこのようなことができるルート営業マンであれば、面白いですね!

② 自社のシェア率を上げる

例えば・・・。

ある会社に自動販売機を2台設置していて、ルート営業として缶ジュースやペットボトルを納品(販売)しているとしたら、どうでしょうか?

仮に、その会社に10台の自動販売機が設置してあれば、自社のシェア率は20%です。

つまり、他社の8台をどうやって自社の8台にチェンジするかが、シェア率を上げるということです。

すると、「8台を自社の自動販売機に変えてみてはいかがですか?」という提案が必要になります。

  • 現在の8台の使われ方がどうなのか、なぜ他社の自動販売機を使用しているのか?
  • 現在使用している8台に不満はないのか? 自社よりも他社のほうが優れている点は何か?
  • 企業ごとのコネクションによる設置理由はあるのか?

他社の8台を、自社の8台に変えるための事前情報を把握することが必要になります。

おさらい       

このようにルート営業は、数値目標がないという見方をする人がたまにいますが、決してそのようなことはありません。ルート営業には通常目標があります。

しかしそれは、新規開拓を伴う営業とは手法が違うのです。

ルート営業の実績を上げていくためには、ただものを運ぶ運搬業のような仕事ではなく、お客様と最前線で触れ合い、生の声(情報)をキャッチすることができる、大変貴重で特別な存在であるという認識が、大切になってきます。

だからルート営業を行う人は、人間的な魅力も必要なのです。

定期的に訪問するわけですから、ルート営業マンが人間として好かれていなければ、訪問する側も迎え入れる側も楽しくないですよね(笑)

その上でルート営業の2つのコツをおさらいです。

  • お客様のサービス利用キャパシティを大きくする
  • 自社のシェア率を上げる

基本的にはこのどちらかの数字を変えていかなければ、ルート営業の実績は上りません。

ではそのためにどうするのか?

これを考えて行動することが、ルート営業の醍醐味です!!

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