突然ですが、あなたは西郷真央という人を知っていますか?
この人は、日本人の女子プロゴルファー(2024年4月時点で22歳)なのですが、私のイチオシの選手です。
そんな私的な発信ですが、ここは個人ブログのサイトなのでお許しください。
もしあなたが「そんな人は知らないし、興味がないわ~」と思ったとしても、何かのご縁なので、ぜひ人生の数分をこの続きを読むという時間に使っていただければ幸いです。
目次
- 西郷真央選手を知るきっかけ
- プロ1年目の西郷真央選手
- 2022年の西郷真央選手
- 2023年の西郷真央選手
西郷真央選手を知るきっかけ
私が最初に西郷真央選手を知るきっかけとなったのは、ジャンボ尾崎さんでした。
なぜジャンボ尾崎さんかというと、ファンだからです(笑)
ジャンボ尾崎さんを知らない方は、こちらをご覧ください。
一言でいうと、日本のゴルフ界を牽引してきたレジェンドです。
そんな「ジャンボ尾崎さんの現在は!?」というと、ジャンボ尾崎ゴルフアカデミーを開催する中で、プロやプロを目指す人に対して、素晴らしい練習環境を提供し、後輩の育成に力を注いでいます。
そんな日常を「ジャンガーゴルフ」というYouTubeで発信されています。
私はそのYouTubeで、西郷真央選手を知ることになりました。
ちなみにそのYouTubeに映っているプロは、西郷真央選手以外に女子だけでも次のような選手がいます。
みなさん、レギュラーツアーに出るようなトッププロばかりです。
笹生優花選手は、全米女子オープンに勝っているようなグローバルな選手です。
そんなジャンボ女子軍団と言われる中にいる西郷真央選手は、とても可愛らしいのですが、何か求道心を感じるのです。
道を極めるような雰囲気を、私は感じています。
そんな見た目とのギャップから、少しずつ興味を持つようになり、今では最も応援する選手になりました。
プロ1年目の西郷真央選手
コロナ禍の影響もあり、2020年と2021年が1つのシーズンとして統合されることとなりました。
そのシーズンが西郷真央選手にとっては、プロ1年目のシーズンとなりました。
少しずつ試合に出られる権利を勝ち取る中で、結果も残していきました。
2021年の終盤には、優勝まであと1歩というシーンが何度もあり、2位が7回と好成績を収めました。
結果的に未勝利ながら、賞金ランキング4位という、プロ1年目としては大活躍のシーズンとなりました。
しかし、一部のメディアでは、なかなか勝てなかったことにフォーカスし「シルバーコレクター」だとか「勝負弱い」というような書き方をするところもありました。
本人が悲観的に受け止めていたかどうかは分かりませんが、ジャンボ尾崎さんはその時に「焦ることはない」という言葉をかけたり、試合に出続けていた状況を踏まえて「時には休むことも仕事だぞ」と声をかけたりしていました。
そんな一言は人を救うものですし、ジャンボ尾崎さんは相手によってかける言葉を選び、とても思いやりのある、繊細な人だと感じています。
2022年の西郷真央選手
そんな西郷真央選手の実質2シーズン目となる2022年は、華々しい前半戦となりました。
初戦で初優勝を飾ってから、すぐに2勝目をあげ、その後も活躍し、なんと序盤線は10戦5勝という圧倒的な活躍でした。
ジャンボ尾崎さんにその優勝報告に行くと「安定性が一番だ。普通にやっていけばいいんだ〜」というコメントをもらっていました。
そのコメントには、前年の終盤に勝てなかった時のことも肯定するようなメッセージを感じました。
そして、序盤戦の活躍で海外の試合への出場権も獲得します。
特に海外メジャーには積極的に出場し、7月のエビアン選手権では3位タイという好成績を収めたのです。
しかし、その後は序盤戦の活躍が嘘のように、極度の不信に陥ってしまうのです。
前年から続いた連続アンダーパー記録も、30試合でストップしてしまいます。
とはいっても、30試合連続アンダーパー記録は、日本の女子プロゴルフ史上最長記録となっているので、凄い記録なのです。
ちなみに2位の記録は15試合連続なので、どれだけ凄い記録かが分かるかと思います。
そんな2022年で私が印象に残っている試合が、その年の最終戦となるJLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップです。
この試合は、その年の優勝者やランキングの上位者など限られた人にしか出場資格がない特別な試合です。
その特別な試合には、予選落ちというルールがなく、誰もが4日間プレイできる試合なのです。
当然序盤に5勝を挙げた西郷真央選手に参加資格はありましたが、この時も絶不調が続いていました。
そして初日のスコアは、83という全出場選手の中で最下位でした。
私の感覚でいうと、この初日のスコアだったら、何か理由をつけて途中棄権する選手も多くいるかなと思いました。
どのくらい悪いスコアかというと、初日を終えてトップと17打差です。
そんな中、西郷真央選手は途中棄権することもなく2日目も出場したのですが、その2日目も83というスコアで、ダントツの最下位となってしまうのです。
2日目を終えて、トップとは33打差で、さらに最下位から2番目の選手とも15打差という状況になってしまったのです。
通常の試合では、この時点で予選落ちとなるのですが、この試合では予選落ちがないため、このような絶不調の中、残り2日間もギャラリーの前でプレイしなければならないのです。
きっとほとんどの人が、この時点で途中棄権をすると思っていたでしょう。
実際に、私もそう思っていました。
しかし西郷真央選手は結局4日間プレイし、トータルスコアは35オーバーという散々たるもので、優勝した選手とは50打差で、最下位から2番目の選手とも24打の差がついてしまったのです。
この時、西郷真央選手がどのような思いで4日間をプレイしたのかは分かりませんが、その姿に私は心を打たれました。
JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップの翌週に行われたエキシビジョンマッチを辞退したことを考えると、西郷真央選手の公式戦に向かう姿勢を感じることができました。
そして結果が全く伴わないこの時期に、来年の抱負を聞かれた西郷真央選手は「来年はアメリカのQシリーズを受けようと思っています」と答えたのです。
「Qシリーズ」とは、翌年のアメリカツアー出場の資格をかけた「Qスクール」の最終ステージのことを言います。
直近の成績だけを見ると、とても説得力のないコメントと感じる人もいたかもしれませんが、私はそのコメントに強い意志を感じました。
2023年の西郷真央選手
そして迎えた2023年ですが、年明けになって劇的に調子が戻ることはありませんでした。
しかし予選落ちをする回数は減り、前年序盤の好成績で得たアメリカツアーの出場権を活用し、海外メジャーには全て出場をしたのです。
そして何よりも2023年のハイライトは、11月の伊藤園レディスゴルフトーナメントで1年半ぶりの6勝目を挙げたことです。
私にしてみれば、感動の復活優勝でしたが、西郷真央選手は優勝インタビューで涙を見せることはありませんでした。
そしてその時、西郷真央選手は昨年末に口にしていたアメリカツアーの「Qシリーズ」を見据えたコメントをしていました。
そして11月の「Qシリーズ」では、2位タイという上位の成績で、翌年のアメリカツアーの出場権を獲得したのです。
西郷真央選手は、師匠のジャンボ尾崎さんのようにリップサービスやサービス精神を全面に出し、ファンから求められるような人物像を演じることはありません。
派手な振る舞いもコメントも多くありませんが、本人が確かに口にした「Qシリーズ」を1年前から目標にし、見事有言実行を果たしたのです。
私は、ジャンボ尾崎さんに求道心を感じていますが、そこの部分に関しては、タイプの違う西郷真央選手にも同じような雰囲気を感じるのです。
2024年に入ってとあるアメリカツアーで、西郷真央選手が涙を流した時に感じたことを書いた、こちら「西郷真央選手の涙 〜匿名投稿に見るコミュニケーション能力の言い換えの大切さ〜」もぜひご覧ください。
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