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コミュニケーションスキル, 交渉力, コミュニケーションの仕組み化, 営業の仕組み化

交渉術の基本 〜簡単に診断できるあの人の交渉力〜

交渉術と一言で言っても、そんな簡単に説明できるものではありません。

だからここでは、交渉術の基本をご紹介します。

それも自分が学ぶというスタンスではなく、「人の振り見て我が振り直せ」というスタンスでご紹介できればと思います。

人の交渉力を簡単に診断できる方法を紹介しますので、参考にしていただければ幸いです。

目次         

  • はじめに
  • お願いの仕方(事例)
  • 返事の切り返し(事例)
  • お客様の反応(仮説)
  • おさらい

はじめに       

交渉術を数値化することは難しいかもしれませんが、交渉力が「ある」「ない」は簡単に診断できます。

例えば、「人に何かを依頼する」ことは、誰にでもあることです。

しかし同じ「依頼をする」という行為であっても、やり方は人それぞれであり、レベルも人それぞれです。

言い換えると「上手い」「下手」が歴然と現れる行為でもあります。

そんなことがとても分かりやすく「見えた」事例をもとに、ご紹介します。

登場人物はAさんBさんCさんの3人です。

この3人が次のようなことをしていきますが、それが三者三様で分かりやすいというお話です。

  • まずお客様にお願いをします。
  • 次に返事を受け、それを踏まえて対応をします。
  • お客様から三者三様のリアクションをいただきます。

お願いの仕方(事例) 

3人はそれぞれ同様の「お願い」をします。

その「お願い」とは、「次のセミナーでお客様に事例紹介をしていただきたい」と依頼する内容です。

それでは、3人の「お願いの仕方」をご覧ください。

Aさん:「次のセミナーで事例報告を御社にお願いしたいのですが・・・」

Bさん:「次のセミナーの事例報告企業に御社を推薦したいのですが、いかがでしょうか?」

Cさん:「次のセミナーの事例報告企業に御社を推薦したいのですがいかがでしょうか?

さらにその中で今御社が力を入れている〇〇プロジェクトについて話されたら良いかと思うのですが、いかがでしょうか?」

いかがでしょうか?

誰も間違ったことはしていませんが、営業成績は確実に変わってきます。

Aさんは、お願いをしています。

BさんとCさんは、提案という「問い」を投げかけています。

大きな違いです!!

そしてCさんは、お客様のメリットと共に提案しています。

返事の切り返し(事例)

次にお客様から「一度検討します」というお返事をいただきました。

さてその時に、この3人はどう対応するでしょうか?

3人の「返事の切り返し」をご覧ください。

Aさん:「(最高の美声で)かしこまりました!」

Bさん:「(最高の美声で)かしこまりました。お返事をお待ちしております」

Cさん:「ご検討いただきありがとうございます。しかし、推薦枠が2社しかないので明後日までにお返事をいただけますでしょうか?」

いかがでしょうか?

ここでも、誰も間違ったことはしていませんが、営業成績は確実に変わってきます。

AさんとBさんは返事をしています。

Cさんは返事と共に「問い」を投げかけています。

大きな違いです!!

そしてCさんは、期日を明確にしています。

お客様の反応(仮説) 

では、この「返事の切り返し」の後にそれぞれのお客様は、どのような反応をするでしょうか?

Aさんのお客様

おそらく、お客様からは連絡がないでしょう。多くの場合、「一度検討します」という言葉は断り文句である場合が多いからです。

しかしそれは聞いてみないと分かりません。

ということでAさんから電話すると、きっとこういう風に言われるでしょう。

「今検討中なので、もう少々お待ち下さい」

Bさんのお客様

おそらく、Aさんのお客様と同じリアクションでしょう。

どんなに最高の美声で返事をしても、交渉力の基本がないと結果は変わらないものです。

「今検討中なので、もう少々お待ち下さい」

Cさんのお客様

おそらく、AさんとBさんのお客様とは違うリアクションでしょう。

それは「明後日まで」という期限を設けているからです。

それでも、お客様から連絡が「来る」時もあれば、「来ない」時もあります。

しかし例え「来ない」場合であっても、こちらから電話した時に、「今検討中なので・・・」という返事ではなく、「Yes もしくは No」の返事がもらえることが多いでしょう。

そしてもし「今検討中なので・・・」という返事であったとしても、こういう風に言われる時もあるでしょう。

「お返事が遅れてすみません。今日中に折り返しお電話をしますので、もう少々お待ち下さい」

おさらい       

このように「依頼する」という行為1つでも、簡単にその人の「交渉力」が見えてきます。

交渉術の基本は「問い」です!

交渉の習慣(癖)として「問い」ができているかどうかは大切です。

そして、交渉力を簡単に診断できるポイントがこちらです。

  • 「問いで返す」癖が、ついているかどうか?
  • 「期限を設ける」癖が、ついているかどうか?
  • 「お客様を喜ばせる」癖が、ついているかどうか?

交渉術の基本も、ベースは日々の習慣づくりです。