コミュニケーション能力を高めるには、「共感力」はとても大切であり、強力です。
そんなことを普段から実感しているわけなのですが、さらに実感したことがありました。
それは・・・、
「共感力は国境を越える」ということです。
つまり言語が一緒でなくても、単語だけの共感でも、確実に共感力が発揮されるということです。
目次
- スパイク・スーク
- 心構え
- いざ!ショッピング
- 共感力に撃沈(笑)
- おさらい
スパイク・スーク
この話の舞台はドバイです。ドバイについて興味がある方は、「ドバイ観光 オススメ Best3」もぜひご覧ください。
先日ドバイに行った時に、「スパイス・スーク」というところに行きました。
この「スパイス・スーク」はどういうところかというと、150メートルほどの商店街です。
では、なぜここが観光客に人気かというと、中東っぽい素敵なお土産がたくさん買えるからです。スパイスだけではなく、色々とあります。
実は私もお土産探しに夢中で、写真を撮り忘れてしまったので、インターネットで抜粋した写真をご紹介します。
心構え
しかしこの「スパイス・スーク」で買い物する時には、2つの心構えが必要です。
①値引き交渉をすること
「しないこと」ではなく「すること」です。
つまり値引き交渉が当たり前であり、値引きができるということであり、値引きをしないともったいないということです。
そのやりとりを楽しめる人にとっては楽しいところですが、そうでない人には少し面倒なところかもしれません(笑)
そこでガイドさんが、1つの現地語(アラビア語)をレクチャーしてくれました。
それは・・・
「ガリガリ」
これは「(値段が)高いよ〜高いよ〜」という意味であり、「値引きする時に使うといいよ」と説明してくれました。なんか楽しそうですよね(笑)
②カード決済はNG
「スパイス・スーク」で、カード決済ができないということではなく、しない方がいいということです。
つまり騙されることがあるので、現金でやりとりをした方が安全ですよという意味です。
例えば、1万円だと思ってカードで決済したら、10万円引かれていたりとか・・・。
だから現金払いがオススメです。
いざショッピング
いよいよ「スパイス・スーク」の商店街に入りました。
そうするとすぐに日本人だと理解したようで、色々と声をかけてきます。
「コンニチハ〜」「オオキニ〜」「ナンデヤネン」「アリガトウ」などなど(笑)
それはそれで楽しいですし、怖いという感覚はないところです。
しかし一緒にいた仲間の1人が前を歩いていると、腕をつかまれお店へ引き込もうと勧誘が始まりました。
怖いという感覚はないところですが、明らかに強引です(笑)
そんな光景を後ろから苦笑いしながら見ていると、今度は私の番がやってきました(笑)
私の場合は、両腕を2人がかりでつかまれての勧誘です。
強引に店に入れようとしてきて、腰にも手を回してきて力ずくです(笑)
その力がなかなか強くて、私もそこまでお店に入りたくないわけではないのですが、そこまでされるとこっちも必死に抵抗しちゃいます(笑)
そんなこんなで店の前にいる人を観察しながら、興味のある店に入るという感じでショッピングを楽しんでいました。
共感力に撃沈(笑)
そんな中あるお店に入ると、他とは違って優しい雰囲気のお兄さんが立っていました。
一緒に入った仲間とも、「ここの人は違うね〜」「なんか好感が持てるね〜」などと話していました。
もちろん片言の日本語は話していきます。「コンニチハ〜」「オオキニ〜」「ナンデヤネン」「アリガトウ」などなど(笑)
しかしここでは今までに聞かなかった日本語を耳にしました。
それは・・・
「ナカム〜ラサン・・・」
「???」と思っていると、もう一度「ナカム〜ラサン・・・」と言い、少し寂しそうな顔で、親指を立てて「GOOD」と言ってきました。
えっどういうこと??
もしかして「ナカム〜ラサン」って中村哲さんのことかと思い、身振り手振りで聞くと、どうやらそのようです。
中村哲さんは2019年の12月にアフガニスタンで武装勢力に銃撃され、73歳で亡くなった福岡県出身の医師です。
パキスタンやアフガニスタンでも医療活動に従事され、アフガニスタンからは国家勲章が授与され、名誉市民権も送られています。
亡くなった時に日本のニュースでは、現地で医療活動をしながら「水があればもっと多くの病気や難民問題を解決できる」として、砂漠まで25kmを超える用水路を建設したことを、大きく取り上げていました。
そのことで、10万人の農民が暮らしていける基盤がつくられたと言われています。
「目の前にいる見知らぬアラブのお兄さんは、先日亡くなった日本人のことを知っていて、敬意を表してくれているんだ〜」と私は共感してしまったのです(笑)
この「ナカム〜ラサン」の一言で、私は完全に心のガードを下げてしまい、私の感情は確実に動きました。
そして手に取ったストールの手触りの良いこと良いこと。そして、「買ってもいい」という気持ちになりました。
はい、私は単純なんです(笑)
そこで値段を聞くと320ディルハム(約9,600円)とのことです。
「さすがにそれは高いわ〜」と思い「ガリガリ」と伝えると、お兄さんも「そんなに高くないよ〜」と応戦してきました。
そこで私は買う気がないというジェスチャーをして店を出ようとすると、お兄さんが計算機を持ってきて、「いくらなら買うんだ〜?」と数字を入れるように言ってきました。
そこでもう1回「ガリガリ」と言って、しつこいので「32」と数字をうちました。
さすがにそれは安いということで、すぐさまお兄さんが「100」とうってきました。
私はもう1回「ガリガリ」と言って立ち去ろうとすると、次はお兄さんが「50」とうってきました。
50ディルハム(約1,500円)!!
結論からいうと、50ディルハムで購入しました。驚異の84%OFF!!
もう2〜3つ買ってもよかったかなと思うくらい手触りが最高です。
ちなみに表記は「カシミア」です!!
おさらい
買ったストールは、間違いなく良質です。
しかし1,500円でも買えるということは、それでも儲けが出る原価で作られているということです。
しかし、良質なストールだから買ったわけではありません。
「ナカム〜ラサン」の共感力が全てです!!
その共感トークがあったから、その店で良質なストールと出会い、そのお店で購入することになりました。
万国問わず、コミュニケーション能力を高めるには、共感力が強力な武器であることを再認識する良い機会を、ドバイでいただきました。
「共感される伝え方」に興味のある方は、ぜひこちらもご覧ください。
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