講演などでスピーチをした人が「いや〜話すことって本当に疲れるわ〜」と言う人がいます。
確かに疲れます。
ましてや会社の看板を背負っていたり、何かの成果を得る必要があるスピーチでは、プレッシャーもかかり、余計に疲れるかもしれません。
一方で、聞く側はいかがでしょうか?
話している人に比べたら疲れないという人もいますが、実際にはどうでしょうか?
いえいえ、聞く人も結構疲れるのです。
聞く責任や聞く役割を認識して、聞く姿勢の大切さを知ると、さらに疲れるし、コミュニケーション能力を高めるためには、この「聞く力」はとても重要なのです。
目次
- 聞くことの難しさ
- 聞く力
- 相手の立場に立つ
聞くことの難しさ
聞くことの大切さは、人生において色々な場面で知るチャンスがあります。
仕事においては、人間関係を構築する前に伝えることを優先すると、ビジネスがあまり上手くいかないかもしれません。
それよりも相手が話すことを尊重し「聞く力」を優先した方が、上手くいくことが多いかもしれません。
ではプライベートではどうでしょうか?
これは、ある夫婦の会話です。
妻が「ちょっと聞いてよ〜」と問いかけることから始まり、その後に「これどう思う?」と続き、最終的には「だってさ〜」とさらに続いていくのです。
この時に夫は、自分の意見を言うことよりも、ただ聞いてあげることの大切さを過去の教訓から学んでいるので、言いたい気持ちをぐっとこらえて「うんうん」「なるほどね〜」「そうだよね〜」とこちらも続けていきます。
しかし、その我慢も永遠と続くわけでもなく、ついに限界がやってきてしまうのです。
ある夫婦の話ですが、うちも一緒です(笑)
「うんうん」と聞いていればいいものを、ついつい「それだったらこうしたらいいんじゃないの」と返してしまうのです。
すると妻の話すリズムは壊れ、気持ちよく話していたテンションも下がってしまうのです。
そしてついに「も〜私はただ聞いて欲しいだけなのよ〜」という怒りの一言(笑)
聞く側も疲れるのです(笑)
しかし、それ以上に反省なのです(笑)
そして何よりもコミュニケーション能力を高めるためには「聞く力」をつけていくことが大切なのです。
聞く力
「話したい」とか「聞いてほしい」という願望は、みな一様に持っているのではなく、個人差があります。
例えば・・・年齢による違い。
子どもなんかは、とにかく「聞いてほしい」という願望が強いですよね。
だから、聞いてあげればいいのです。
ここでも父として、我慢の限界がやってきてしまい、反省することがよくありますが・・・。
よく子どもに好かれる大人がいますが、そんな人の共通点は、話しやすい雰囲気を持っていることと、聞く力があることです。
だから子どもは、喜んで話すのです。
例えば・・・性別による違い。
今はジェンダーフリーという言葉があるように、一概に性別で割り切れるものではありませんが、一般的には次のように言われていることが多いです。
女性は「相談=話を聞いてもらう場」と考えることが多いようです。
自分が話すことに対して、頷いて聞いてくれたり共感してもらえるだけで満足度が高まり、そのことだけで「相談して良かった」と感じる人が多いようです。
一方で男性は「相談=アドバイスをもらう場」と考えることが多いようです。
そのため、悩みを相談された時は、何か良い解決法がないかを考え、相手にアドバイスをしようとします。
それぞれの立場に立って考えると、あくまで「相談」に対する価値観の違いであって、どちらが悪いということはないのです。
しかし、先ほどの夫婦の事例を思い出していただきながら、続きを読むと「なるほど〜」と思われるかもしれません。
女性が男性に相談し、それを話の途中にも関わらずアドバイスで返されると、女性は「彼は私の話を聞いてくれない」と感じ、不満が募ったり相手に対して不信感を抱くようになってしまうことが多いようです。
一方で男性はどうかというと、相談されたからアドバイスを返しているのに、だったら「相談しなきゃいいのに」と思ってしまうことが多いようです。
これは性別を例にした事例ですが、性別ではなく人のタイプとして考えてみると、周りの人に対する接し方が変わってくるかもしれません。
相手の立場に立つ
このように、色々なタイプの人がいます。
だから「聞く力」の根底には「相手の立場に立つ」という姿勢が大切になるのです。
図で表すと次のようになります。
対岸から相手のことを考えるのではなく、まず川を渡り相手側に立ってから考えるということです。
詳しくはこちら「相手の立場に立って考える人と考えられない人」をご覧ください。
相手の立場に立ち「聞く力」を持つことができると、相手はどんどん話してくれるようになります。
さらにその「聞く力」のおかげで、相手は話しながらどんどん心地良い気分になっていきます。
その過程を経て相手が喜んでくれると、人間関係も次のステージへ進むことができるのです。
それが成長であり、人生の喜びだと実感しています。