好きなことをどんどんやらせてあげる。
この言葉を聞いて心に響く人と、そうでない人がいます。
では心に響かない人には、どうしたら良いのでしょうか?
結論から言うと、人それぞれです(笑)
ここでは「やる気が出ない人の対処法」の事例をご紹介します。
あくまで事例ですのでご参考までに!!
目次
- 上司と部下の面談
- やりたいことがない!?
- ハーズバーグの二要因理論
- 今回の事例ではどう?
上司と部下の面談
先日ある会社で、次のような上司と部下の少し歯切れの悪い面談がありました。
ちなみにこの上司は、「この部下と普段はあまり話すこともなく、入社して10年経つが何を考えているのかよく分からない」とのことでした。
ちなみにこの部下は・・・、
- 仕事はできるが、仕事が好きなわけではない。
- 笑顔はないが、お客様から信頼されていないわけではない。
- 不満はないが、やりがいを感じているわけではない。
上司:今の仕事はやっていて楽しい?
部下:今までも楽しいと思って仕事はしていません。
上司:すると〜、これから定年まで20年以上も楽しくないな~と思って仕事をやっていくつもり?
部下:はい、別にそれでいいと思っています。もちろん会社には迷惑をかけないつもりです。
やる気が出ない人なのです・・
どうしましょうか?
するとある人が、次のように言いました。
- やりたくないんだったらやめればいい。
- やりたいことがあるなら、外でやればいい。
- もしうちでやりたいことがあるんだったらしっかり言ってみろ。
- 言わずにいるのは卑怯だ。それはずるい。
もしあなたがこのように言われたら、どうでしょうか?
やりたいことがある人だったら心に響くでしょう。
しかしやりたいことがない場合は、黙るしかないのです。
なぜならば、やりたいことがあったら言ってみろと言われても、やりたいことがないのです。
しかしそんなはずはないという前提で言われると、黙るしかないのです。
そして「それはずるい」と言われてしまったらお手上げです。
やりたいことがない!?
世の中には、やりたいことがない人もいるのです。私も数年間「やりたいことがない」と思っている時期がありました。
しかし・・・、
「やりたいことがない」わけではなく、「やりたいことに気づいていない」のです。
例えば・・・、
- お金はないよりあったほうがいい。だからある程度は稼ぎたい。
- 時間はないよりあったほうがいい。だからある程度は休みたい。
- プライベートはないよりあったほうがいい。だからある程度距離を置いて仕事をしたい。
だから向上心が強くない人や明確な目標がない人は、給与や年間休日といったことで会社を選ぶのかもしれません。
そういう意味では、今回の事例の会社はその条件を満たしているのでしょう。
例えば、大きな夢のような「やりたいこと」はなくても、些細な「やりたいこと」はたくさんあるのです。
言い方を変えれば、「やりたくないこと」があれば「やりたいこと」はあるのです。
ハーズバーグの二要因理論
ハーズバーグの二要因理論をご存じでしょうか?
「動機付け要因」と「衛生要因」の2種類に分けて考えるべきだとする理論です。
動機付け要因とは?
動機付け要因とは「達成すること」「承認されること」「昇進・向上」といった、仕事の満足に繋がる要素です。
動機付け要因は、「ないからといってすぐに不満が出るものではない」けれども「あればあるほど仕事に前向きになる」内容です。
衛生要因とは?
衛生要因とは「給与」「福利厚生」「同僚や上司との人間関係」といった、仕事の不満に繋がる要素です。
衛生要因は、「整備されていないと社員が不満を感じる」ものの「整備していても満足につながるわけでない」内容です。
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やる気が出ない人のモチベートを考える時に、動機付け要因と衛生要因のどちらか一方だけを満たせば良いというわけではありません。
衛生要因における問題を解決した上で、動機付け要因を満たす必要があるのです。
こういう時に「昔はこうだった」とか「私の場合はこうだった」という言い方は通用しません。
「やりたいことがある人」と、「やりたいことに気づいてない人」とでは、言葉遣いを工夫しないと会話がすれ違います。
今回の事例ではどう?
では、今回の上司と部下の場合はどうでしょうか?
まず話せば心の声を伝えてくれる人間関係が素晴らしいですね。人として拒絶されていないということです。
そしてこの部下は大きな不満を持っていません。だから動機付け要因を見つけ、それを本人に気づかせることでモチベーションが上がっていきます。
そのために何が必要でしょうか?
今のままでは、満足要因に繋がる情報が少なすぎます。
だから「普段はあまり話すことがなく、何を考えているか分からない」という関係を解消しなくてはいけません。
そのために、コミュニケーションの量を増やすことです。
コミュニケーションを取る手段は、相手によって様々な方法があります。
メールでも良いし、LINEでも良いし、会話を増やすことでも良いし、人によってはご飯を食べに行ったり、お酒を飲みに行くことも良いかもしれません。
この事例においては・・・