最近「共感する〜」って思った瞬間ってありますか?
具体的には
「そうだよね〜」
「それだよね〜」
「分かる分かる〜」
って、ついつい心の中で叫んでしまったようなことはありますか?
そんな時には、ちょっとした高揚感があったりしますよね。
では逆に、相手から「共感を得る」「共感を得た」と思ったら、どんな気持ちになりますか?
きっと反応してくれた人と、一体となるような感覚になるのではないでしょうか?
このように「共感を得る」ということは、感情にも大きく影響し、コミュニケーションにおいても「伝える力」においても、とても重要なのです。
目次
- 共感を得る準備
- 共通の〇〇を見つける
- たくさんのYESをもらう
共感を得る準備
では「共感を得る」ためには、どうしたら良いのでしょうか?
そのためには、まず準備が必要です。
どのような準備かというと、相手の立場に立って考えるということです。
相手の立場に立って何を考えるかというと、次のようなことです。
- 相手は何に興味があるのか?
- 相手は何に困っているのか?
- 相手は何をされると嬉しいのか?
相手に「そうだよね〜」「それだよね〜」「分かる分かる〜」と言ってもらうためには、まず相手を知ることが必要です。
その情報を集めることが「共感を得る」ための準備なのです。
「相手の立場に立つ」ことに関しては、こちら「相手の立場に立って考える人と考えられない人」をご覧ください。
共通の〇〇を見つける
では相手の情報を集めたら「共感を得る」ために、次に何をしたら良いのでしょうか?
それは、共通の〇〇を見つけることです。
共通であれば、〇〇は何でも良いのです。
もしその共通の〇〇を見つけ、相手と共有することができると、心の距離は一気に縮まります。
そしてその2人の間には、一体感が生まれてきます。
最初は相手と対峙していたのですが、共通の〇〇を共有することで、横に並んで座っているようなイメージになります。
ちなみに椅子に座る位置が、人の心理に影響を及ぼす「スティンザー効果」というものがあるのでご紹介します。
これは、アメリカの心理学者であるスティンザー氏がまとめた、座る位置で変わる「心理的効果」のことです。
その「スティンガー効果」では、大きく3つに分けて説明されています。
①あなたの真正面に座る人(対面法)
→あなたに反対意見やライバル心を持っている。
もっとも対立しやすく緊張しやすいと言われているポジションです。
勝つか負けるかの交渉の場面や、かしこまった席では、対峙しているケースが多いですよね。
②あなたの横に並んで座る人(平行法)
→あなたの味方になってくれる可能性がある。
同じ方向を見ることや、体の距離が近いから心の距離も近くなるため、親密な関係を構築しやすいと言われているポジションです。
仲のいい人とカウンターで飲んだりすると、落ち着きますよね。
③あなたの斜めに座る人(L字法)
→緊張感が緩和されるので意見の衝突が起こりにくく、親しい関係を期待できる。
この座る位置を別名で「カウンセリングポジション」と呼び、リラックスしやすいと言われているポジションです。
社内の面談などでは、このポジションを意識すると良いかもしれません。
さて、話を「共通の〇〇」に戻しますと・・・。
例えばチームにおいて、共通の目標をつくり、それを共有することができると、結束力が生まれてきます。
みんなで同じ目標に向かって頑張ることで、方向性もスピード感も共有することができます。
他にも、共通の敵をつくることでも結束力が生まれてきます。
例えば、いじめです。
いじめる共通の対象をつくることで、いじめる側には結束力が生まれてしまいます。
そして数の原理で力関係が生まれ、いじめる側はある意味思い通りにことを運べるようになります。
このような集団でのいじめは本当に醜く酷いものですが、共通の〇〇の影響力を表す事例ともいえます。
共感を得ることは、コミュニケーションにおいてとても大切ですが、何のために共感を得るのかという目的も大切になります。
たくさんのYESをもらう
交渉の場においても、共感を得ることはとても大切ですが、ここでは簡単なコツを1つご紹介します。
そのコツとは、たくさんのYESをもらうことです。
人はYESと首を縦に振りながら話を聞いていくと、自然と心のガードが下がっていきます。
心のガードが下がっていくと、それまでためらっていたことも「少しくらい話してもいいかな〜」「思い切って打ち明けてもいいかな〜」という気持ちに繋がっていきます。
そのきっかけが、首を縦に振る「共感を得る」という行為なのです。
そして首を縦に降れば降るほど、心の距離が縮まって行き、ラポールが築かれていきます。
ラポールとはフランス語が語源の言葉で、「調和した関係」「心が通い合う関係」という意味を持っています。
このように共感を得ることで生まれるメリットは、とてつもなく大きいのです。
それでは最後に、共感を得るためのポイントをおさらいします。
①相手の情報を集める。
②その情報から共通の〇〇を見つける。
③共通の〇〇に問いかけ、たくさんのYESをもらう。
「共感される伝え方」に興味のある方は、ぜひこちらもご覧ください。