あなたの周りに、素直じゃないという人はいますか?
ちなみに素直の定義とは、どのようなものでしょうか?
調べてみると、素直とは次のように書かれています。
- 考え・態度・動作がまっすぐなこと。
- ひがんだ所がなく、人に逆らわないこと。
- 心が純真さを失っていないこと。
これを踏まえて私が考える「素直」とは「まずはやってみる(行動してみる)」という姿勢のことです。
ということは、素直な人は行動する回数が多くなるということであり、経験する出来事が増えるということです。
さらにその経験する出来事の中で「考えながら行動する」ということが増えていくと、経験値がアップしていくようになります。
この経験値というのが、成長においてとても大切になってきます。
詳しくは、こちら「経験と経験値の違いとは 〜経験値を高めるためには〜」をご覧ください。
ここでは素直じゃない部下を持つ上司の対応の仕方について、1つのヒントをご紹介します。
目次
- 意見の相違
- 経験値を優先
- 関係性を重視
意見の相違
ここからは、あなたが素直じゃない部下を持つ上司という立場で、ぜひ読んでみてください。
素直じゃない部下は、色々と屁理屈が多いものです。
屁理屈が多いということは、上司であるあなたと意見の相違があるということです。
そんな時の対応によって、素直じゃない部下の態度も変わっていきます。
例えば「この前の報告書は、全然説得力がなくて話にならんわ」と頭ごなしに部下に伝えたとしたらどうでしょうか?
結論からいうと、これは最悪の対応です。
基本的に、素直じゃない人には2つの特徴があります。
①自分の意見を持っている
②自己防衛力が高い
このような2つの基本的な特徴を踏まえると、素直じゃない部下に頭ごなしにいう言い方は最悪なのです。
では、次のような言い方とやりとりはどうでしょうか?
上司:「この前の報告書だけど、もう少しデータを使ったエビデンス(証拠)があったほうが説得力が増すんじゃないかな?」
素直じゃない部下:「データはたくさん入れているので、もう大丈夫だと思います」
どうでしょうか?
素直じゃないですよね(笑)
では、上司であるあなたはどうしますか?
経験値を優先
先程のように、意見が分かれた時に、その対応の仕方によって分かれ道があります。
それは、相手の意見を尊重するかどうかという分かれ道です。
この「尊重する」という捉え方ですが、相手の意見を正しいと思うかどうかということではありません。
ここでご紹介した相手の意見を尊重するという意味は、相手の意見をそのままやらせるかどうかということです。
結論から言うと、相手の意見をそのままにやらせてしまえばいいのです。
(もちろん上司の判断で、このままでは重大なミスになってしまう場合は、この限りではありません)
素直じゃない部下は行動することが少ない人なので、経験値が増えない人です。
だからその人の意見が正しいかどうかはグッと堪えて、まずは言った通りにやらせてみることが大切になります。
それはつまり、素直じゃない部下の成長を期待して、正解よりも経験値を優先するという選択です。
関係性を重視
素直じゃない人は行動力が少ない人ですが、行動することによって、成功もしくは失敗という結果を得られます。
もし成功すれば自信をつけるでしょうし、失敗した時には落ち込む人もいれば、教訓とする人もいます。
こんな時に、部下によっては「相談したい」という場面がやってきます。
そこで上司としてやっておくべき大切なことは、相談しやすい人間関係を作っておくことになります。
もし最初の「データはたくさん入れているので、もう大丈夫だと思います」と言った時に、反対意見を押し付けて言い争いをしてしまったら、相談しやすい関係がなくなってしまう危険性があります。
だから先を見据えて、人間関係を維持したまま、素直じゃない部下の経験値をアップさせることを優先するのです。
部下には様々なタイプがいるので、一概には言えないこともありますが、素直じゃない部下を持つ上司として、このような優先順位での対応が重要な時もあるのです。
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