営業活動においてヒアリングシートは意味がない

営業管理

あなたは、営業活動において不安になったことがありますか?

もしあったのであれば、それはどんな時ですか?

例えば

  • お客様に嫌われたらどうしようと考えた時
  • 気まずい雰囲気になったらどうしようと考えた時
  • 答えられない質問をもらったらどうしようと考えた時
  • 相手が怖い人だったらどうしようと考えた時
  • 結果的に成約にならなかったらどうしようと考えた時

しかしここに書かれていることは、全て自分の力だけではどうしようもないことです。

だから「あ~どうしよう」と思い悩み続けていたらいずれ神頼みになってしまので、そうではなく「どうすれば良いか」と頭をフル回転させなければいけません。

ここが、営業の腕の見せ所となります。

そして営業として最も頭を悩ませるべきことは「相手(お客様)の願望を知ること」です。

目次       

  • ヒアリングシートが欲しい
  • ヒアリングシートは意味がない

★ヒアリングシートが欲しい

先日Mさんが、お客様にヒアリングをすることになりました。

そのきっかけはお客様が「御社のシステム導入を考えているので、一度話を聞きたい」と言ったことでした。

これって営業的にはものすごく嬉しいことですが、Mさんは悩んでいました。

なぜ悩んでいたかというと、何を聞けばいいかイメージが出来なかったからです。

Mさんは普段「これをやって」と指示を受けてやる仕事が多かったので、営業的な活動をあまりしていなかったのです。

そんなこともあり、顔はこれでもかという不安な顔でしたし、できればこのヒアリングの仕事を誰かにやってほしいと思っていました。

しかし、一度逃げたら逃げ癖がつくもので、逃げる以外の選択肢を探していたMさんが、この時に言った一言が次のものでした。

ヒアリングシートのようなものはありますか?

あなたは、この発言をどう思いますか?

★ヒアリングシートは意味がない

ちなみに、Mさんが求めていたヒアリングシートとは次のようなものでした。

  • 現在使用しているシステムは何か?
  • Wi-Fi環境はどのエリアまであるのか?
  • 普段使用するブラウザは何か?

このような質問はいずれ必要になるかもしれませんが、営業的には全く重要ではないのです。

では、営業的に大切なヒアリングとは何でしょうか?

それは、相手の願望を聞くことです。

システム導入のために必要な情報ではなく、なぜシステム導入を考えているのかというヒアリングが必要なのです。

こういう思考回路を日々養っていくために、次の図を常に頭に描くことが大切です。

営業活動において必要なことは、ヒアリングシートの作成ではなく、この図を頭の中で描くことなのです。

相手の願望を聞くことで、どのようなシステムが必要かも分かりますし、ひょっとしたらそこから別商品やオプションの販売に繋がるかもしれません。

そして相手の願望と共に現状のヒアリングができると、どれだけの問題点を抱えているかも見えてきます。

仮に願望が同じだったとしても、現状のレベルが違う会社であれば、問題点も変わってきます。

例えば、「システム担当者の育成」、「業務の見える化」、「マニュアルの作成」などは会社によって課題と捉えるかどうかは変わってきます。

つまり、問題点や課題は、願望と現状のギャップの差によって変わってくるのです。

だから営業においては、相手の願望と現状をヒアリングしながら、問題点や課題は自分で仮説を立てながら考えていくことが大切なのです。

これを踏まえたヒアリングシートをつくることは出来るかもしれませんが、100%の内容に仕上げるためには、相手へのヒアリングが必要になります。

つまり相手と対峙し、双方向のコミュニケーションのもとに、さらなるヒアリング項目をその場で考え、相手に問いかけていくことが必要になります。

そのコミュニケーションのおかげで、お客様本人も気づいていないような願望が見えてくることもあるのです。

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