コミュニケーション能力を高めるにはたくさんの要素が必要です。経営コンサルタントとして学んだこと・経験したこと・日々の業務で感じることなど「コミュニケーション能力」に関する情報を中心に配信しています。皆さまの未来に少しでも貢献できれば幸いです!

コミュニケーションスキル, 交渉力, コミュニケーションの仕組み化, 営業の仕組み化

たたき台とは【問いかける技術の活用】 〜簡単編〜

ミーティングなどで「なかなか参加者からアイディアが出ないな~」という場面に遭遇したことはありますか?

仕事をしていると、こんな経験は誰でもありますよね。私ももちろんあります。

しっかりと考えていないからアイディアが出ないんだよ~」なんて思ったりしますが、必ずしもそうとは限らないものです。

しっかり考えてもアイディアが出ないという時もあるかと思います。

そうするとコミュニケーションは停滞し「し~ん」という静かな時間が流れてしまいます。

そんな時には、何か工夫が必要ですが、そんな時には・・・。

たたき台という【問いかける技術の活用】が有効です。

目次         

  • 沈黙のミーティング
  • たたき台の事例
  • プライベートの事例
  • たたき台の効果

沈黙のミーティング  

以前ある人に、次のような質問をされました。

  • ミーティングってどうやったら盛り上がるんですか?
  • どうやったらみんなのアイディアを引き出せるんでしょうか?
  • ミーティングってどうやって進めていけばいいんですか?

そんな時に最も大切なことは「雰囲気づくり」です。

  • 言いやすい雰囲気
  • 言っても大丈夫な雰囲気
  • 言いたくなるような雰囲気

一言で言うと「安心安全な場づくり」です。

ミーティングの運営者やファシリテーターの人は、この「雰囲気づくり」ということが大切な役目になります。

ファシリテーターについて興味のある方は、こちら「ファシリテーターとは 〜7つの役割と1つのスキルアップ方法〜」もぜひご覧ください。

しかし残念ながら、どんなに雰囲気が良くても沈黙のミーティングは訪れてしまいます。

そんな時、1つの解決策がたたき台という「問いかける技術の活用」です。

たたき台の事例    

たたき台とはどのようなものでしょうか?

Webで色々と調べてみると・・・

  • ものごとを決める時に、とりあえず作る素案や試案のこと。
  • これから議論を行うための素案。
  • これから批判・検討を加えて良い案にしていくための、最初に出される案。

要約すると「とりあえずの試案」ということです。

「たたき台」も掘り下げると奥深い分野ですが、今回は簡単編の浅いレベルをご紹介します(笑)

浅いレベルの「たたき台」であっても、とても重要だということをご紹介します。

例えば・・・

「現場に〇〇の設備を導入したらどうかな?」

えっ!?こんなこと???

だって「とりあえずの試案」ですから(笑)

するとこんな反応がありました。

  • いいね~。
  • ちょっと費用が高いよ。
  • これ入れたら効率が良くなるね。
  • これだったら〇〇の設備のほうがいいよ。
  • すぐにでも導入したい。

ちなみに、次のような聞き方をすると沈黙がやってくるかもしれません。

「現場を良くするために何か良いアイディアはないですか?」

聞き方1つで、相手の反応が全く変わってくるのです。

プライベートの事例  

例えば・・・

「長い休みができたらトルコに行きたいと思うんだけどどう?」

するとこんな反応がありました。

  • トルコ?遠くない?
  • いくらかかるの?
  • 台湾のほうが良くない?
  • なんでトルコなの?
  • 国内でもいいんじゃない?

ちなみに、次のような聞き方をするとどうでしょうか?

「長い休みができたら何かしたいことある?」

「今はなかなか想像できないわ~」と言われて、沈黙が訪れるかもしれません。

たたき台の効果    

今回は2つの事例をご紹介しましたが、いかがだったでしょうか?

こんな簡単なこと!?って拍子抜けをした人もいるかもしれませんが、今回は簡単編の浅いレベルなのでご容赦ください(笑)

しかしこんな浅いレベルであっても、「たたき台」の効果はバッチリあるんです。

  • 「相手の思っていることが分かる」という効果。
  • 「相手からアイディアを引き出せる」という効果。

もう少し分かりやすく言うと、こんな感じです。

A4の真っ白い紙を渡して「どうしたらいいと思うか書いてみて」と言われてもなかなか書ける人はいません。

だいたいの人は「えっ!?私が!?」という反応です。

しかし「たたき台」を示して「私はこう思うけどどう思う?」と聞いたら色々な意見やアイディアを言ってくれるものです。

さらに場合によっては批判を言ってくれる人もいます。

本当は批判ではなく前向きで建設的な意見がベターですが、「たたき台」を提示した側の心構えとしては「批判なんてものはAll Welcome(大歓迎)だ~」がベターです。

なぜならば・・・

  • 人間って批判したいんです(笑)
  • 批判は言いやすいんです。
  • 批判するだけって何の責任もないから軽く言えちゃうんです。

でもでも、そんな批判に頭に来ても態度で示してはダメですよ!!

ではどんな態度をしたらいいの??

そんな時は笑顔でこう言ってください。

なるほどね~それもいいね~。それだったらどうしたらいいと思う?」と。

たたき台という「問いかける技術」の効果は・・・。

  • 「相手の思っていることが分かる」という効果。
  • 「相手からアイディアを引き出せる」という効果。
  • 「相手の批判を引き出せる」という効果。

批判があっても、あなたの「問い力」で新しいアイディアに変えればいいのです!!

しかし現実の世界では「たたき台の質」も重要であり、次回はもう少し浅くないレベルについても触れたいと思いますので、ご期待くださいませ(笑)