コミュニケーション能力を高めるにはたくさんの要素が必要です。経営コンサルタントとして学んだこと・経験したこと・日々の業務で感じることなど「コミュニケーション能力」に関する情報を中心に配信しています。皆さまの未来に少しでも貢献できれば幸いです!

顧客視点

商売の基本とは、きっとこんなことだと思います。

ものの価値は、目的によって変わります。

例えば、コップは飲み物を飲むという目的があります。

それによって、価値が生まれています。

当たり前ですが、食べるものという目的であったら、コップには何の価値もありません。

なぜならば、コップは食べられないからです(笑)

 

これはものの話ですが、コミュニケーションや日常の出来事についても同じことが言えるのです。

では「髪を切る」という行為は、どうでしょうか?

目次         

  • 私の目的
  • とある会話
  • 相手の立場に立つ

私の目的       

ちなみに、あなたにとって「髪を切る」という行為には、どのような目的がありますか?

 

私にとって「髪を切る」という行為は、最低限の身だしなみを整えるという目的があります。

だから、美容院ではなくコスパの良い床屋に行っています。

私にとっては「髪を切る」という行為に、そこまでお金をかけようという気持ちがないのです。

なんだったら、前髪はよく自分で切ったりします。

もみあげも(笑)

 

そして、私にとって床屋を選ぶ際の基準において大切なことは、移動時間です。

つまり、家から近いかどうかということです。

「髪を切る」という行為に、あまり時間をかけたくないのです(笑)

 

そんな目的を持った私にとっては、ありがたいことに家から徒歩2分で行けるところに床屋があり、きっと今後もよほどのことがない限り、他店に浮気をすることはないでしょう。

 

さらにその床屋では、面白いスタッフがいるのです。

床屋ではスタッフを指名するということはできませんが、いつもその人に当たったらいいなと思って足を運んでいます。

その人の何が面白いって、もちろん話も面白いんだけど・・・。

何よりも面白い話をすると、手が止まっちゃうんです(笑)

それって「カットマンとしてどうなの!?」って思っちゃうんだけど、人柄が良いから許せちゃうんです。

 

おっと、話を戻しますね。

もし「髪を切る」という目的が「カッコよくなりたい」とか「綺麗になりたい」というものであったとしたら、床屋の選び方は変わってくるでしょう。

その前に床屋ではなく、美容院に行くと思いますが(笑)

とある会話      

先日、出張の機会があり、その帰りに部下が最寄り駅に送ってくれたのですが、そこで次のような会話がありました。

最寄駅までの道中で、赤信号で止まっていると右前方にガラス張りのオシャレな美容院がありました。

私がもしその美容院に入ろうと思ったら、ちょっと照れくさくなってしまうようなオシャレなお店です。

 

そして隣にいる部下に「あそこの美容院オシャレやね〜」というと「あそこはダメですよ〜」と返事が返ってきました。

その前に「えっ行ったことあるの!?」と私はびっくりしてしまいました。

なぜならば、彼はいわゆるオシャレな感じではないからです。

言い換えれば、私と同じタイプです(笑)

 

その美容院の値段を聞くと、私が行っている床屋の倍以上でした。

そしてなぜその美容院がダメなのかと彼に聞くと「顔についた髪の毛をはらってくれないからです」という返事が返ってきました。

「えっそんなこと!?」と思いましたが、それがとても大切なことなのです。

相手の立場に立つ   

私にとって「髪を切る」という行為は、最低限の身だしなみを整えるというものですが、彼にとっては違ったのです。

彼にとっては「髪を切る」という行為を通して、非日常を体験したいのです。

つまり、普段は平凡かもしれないけど、美容院に行った時には「ちょっとカッコイイかも!?」って思いたいのです。

さり気なく顔についた髪をはらって欲しかったのです。

 

彼は現在、別の美容院に通っており「あそこはダメですよ」と言った美容院には二度と行かないとのことでした。

この美容院は、残念なことに大切な顧客を失ってしまったのです。

 

「髪を切る」という行為はリピートします。

そういう意味では、この美容院は大切な生涯顧客を失ってしまったのです。

 

きっと商売の基本とは、こういうことなのです。

 

相手に喜ばれることで、商売は成り立ちます。

美容院の場合には、その喜んでもらう手段が「髪を切る」という行為なのです。

「髪を切る」という行為が、商売そのものではないのです。

 

しかし、相手の立場に立つことができないと、相手に喜ばれるという未来は訪れません。

だから、常に相手の立場に立つことが大切なのです。

では日常生活において、その相手とは誰のことでしょうか?

それは、日々接する目の前の人です。

だから目の前の人の立場に立って考えられないと、相手に喜ばれる自分はつくれないのです。

そのことを、数字を持って教えてくれるのか、商売なのです。

もし、続きに興味があったら、下記をご覧ください。

相手の立場に立って考える人と考えられない人

「数字に弱い」社会人のための苦手意識を克服する方法