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交渉力, 営業の仕組み化

営業において「問いかける」ボールは3種類

営業において「問いかける」ボールは3種類あるという話の前に、野球の話を少々・・・。

女子プロゴルファーに、泉田琴菜という選手がいますが、なかなか良い成績を残せない中で、あのジャンボ尾崎さんに弟子入りしたという記事を見つけました。

そこで「なるほど〜」と思ったことがありました。

それはジャンボさんとの関わりを聞かれた泉田選手が「野球のスイングにつなげてアドバイスをいただけるので、私にとってはありがたいです」と答えていたことです。

この2人には野球という共通点があり、それをコミュニケーションの中でも活用していました。

ちなみに、プロゴルファーとして国内最多の優勝記録を持つジャンボ尾崎さんですが、センバツ高校野球の優勝投手であり、その後ドラフト1位で西鉄ライオンズ(現在の西武ライオンズ)に入団した経歴を持つ方です。

詳しくは、こちらのウィキペディアをご覧ください。

野球経験者の泉田選手がそんなジャンボ尾崎さんの前で野球のバットで素振りをすると「なんでゴルフボールを置いたら、それができないんだよ」と言われたそうです。

これは一例ですが、自分が好きなことや得意なことは、関心も興味もあるし、受け入れやすいものです。

一方で自分が苦手だと思うことに対しては、どうしても一歩が出ないということもあると思います。

そんな時に、この事例のように得意なことを例えにして説明されると、理解が深まることってあると思います。

ここでは、営業における問いかけるボールについて、野球に例えながらご紹介します。

野球がそんなに好きでない方には申し訳ありませんが、その際は野球の例え話以外を参考にください。

目次       

  • 様子見のボール
  • 特大ファール
  • 問いかける勝負球

様子見のボール    

営業においては「問いかける力」が大切になります。

その「問いかけ方」によって、商談の良し悪しが決まっていくといっても過言ではありません。

そんな「問いかけ方」が大切な課題であると認識して、トライ&エラーを繰り返していくと、営業や商談やコミュニケーションの力が増していくのです。

そんな営業における「問いかけ方」ですが、基本的には3種類のボールがあります。

1つ目の問いかけるボールは「様子を見るボール」です。

野球でいえば、アウトコースギリギリに外れるボールを投げて、相手がどんなボールを待っているのかを探るようなイメージです。

営業においては、相手がどんな願望を持っていたり、どんなことで悩んでいるかを探る「問いかけ」になります。

こんな時には、YESもしくはNOで答えられるクローズドクエスチョンで問いかけることが有効です。

例えば、次のような感じです。

  • 今は円安が続いていますが、御社の事業には影響がありますか?
  • 以前お話しされていた、システムの導入は効果が大きかったですか?
  • 今週参加されたセミナーは、やはり勉強になりましたか?

ここでの「問いかける」行為の理想は、少しユーモアを交えて、相手の笑顔も生み出しながら、心のハードルを下げられるようなコミュニケーションです。

特大ファール     

2つ目の問いかけるボールは、絶好球です。

しかし、相手にホームランを打たれてしまってはいけないので、野球でいえばインコースに敢えて甘いボールを投げて、気持ちよく特大のファールを打ってもらうようなイメージです。

営業においては、相手が話したくなるようなことを「問いかける」イメージです。

人には承認欲求がありますし、褒められて嬉しくない人はいません。

だから相手が喜ぶような「問いかけ」をして、相手に色々話してもらうことが大切になります。

こんな時には、相手が自由に答えられるようなオープンクエスチョンで問いかけることが有効です。

例えば、次のような感じです。

  • ここまでどうやって、こんなにも売上を伸ばしてこられたのですか?
  • なんで御社の社員さんは、こんなに生き生きしているのですか?
  • 社長の素晴らしいアイディアは、どこから生まれてくるのですか?

もちろんあからさまな「おだて」は、相手も喜ばないし、人によっては気分を害するかもしれないので、要注意です。

問いかける勝負球   

3つ目の問いかけるボールは、ズバリ勝負球です。

野球でいえば、まさに「決め球」になります。

この「決め球」は、人によって色々です。

大谷投手のような豪速球の人もいれば、ダルビッシュ投手のような鋭く曲がるスライダーの人もいれば、千賀投手のようなお化けフォークの人もいるかもしれません。

営業においては、自社の強みを活かした商品やサービスであり、それを提案する「問いかけ」は、クロージングという言葉になります。

例えば、次のような感じです。

  • この内容で、契約ということでよろしいですか?
  • それでは、購入ということでOKですか?
  • 来月から、このシステムを導入するということで問題ありませんか?

このように営業においては、3種類のボールを意識して「問いかける」ことで、成果のある営業活動に繋がっていくのです。