コミュニケーション能力を高めるにはたくさんの要素が必要です。経営コンサルタントとして学んだことや経験したことを中心に「コミュニケーション能力向上」に役立つ情報を(原則)毎週金曜日に配信しています。皆さまの未来に少しでも貢献できれば幸いです!

コミュニケーションスキル, 交渉力, コミュニケーションの仕組み化, 営業の仕組み化

交渉術の基本 / 間違った問いを見極める② 〜コミュニケーション能力を高めるには〜

以前こちらの「交渉術の基本 / 間違った問いを見極める①」でもお伝えしたように、「正しい問いに間違った答えをするよりも、間違った問いに正しく答える方」が罪なのです。

そうはいっても、なかなか言葉だけでは伝わりにくい部分もあるので、今回は事例と共にご紹介します。

交渉術の基本は、コミュニケーション能力の延長ですから、誰にでもスキルアップできる分野なのです。

目次         

  • はじめに
  • 問いは正しいのか
  • ある人のアドバイス
  • 問いには問いで返す
  • さいごに

はじめに       

今回の事例は「説明会集客における電話営業」の事例です。

具体的には、2ヶ月後に開催する説明会のDM (ダイレクトメール)を事前に郵送し、そのフォローを電話でするというものです。

だからこの電話営業の目標は、当然「説明会に参加します」という答えをもらうことですが、仮にそれが難しくても、「DMが届いていました」というDMの到着確認をするという最低限の目標もあります。

そんな中、Mさんが電話をしていると、次のようなやりとりが発生しました。

Mさん:2ヶ月後に開催する説明会のDMを社長様宛に送らせていただいたのですが、届いておりますでしょうか?

お客様:そうなんですね。そのDMはまだ見ていないのですが、どんな説明会なのでしょうか?

問いは正しいのか   

どんな説明会なのでしょうか?」という問いに対して、次のようにやりとりが進みました。

お客様:そうなんですね。そのDMはまだ見ていないのですが、どんな説明会なのでしょうか?

Mさん:それはですね、□□システムに関する説明会なのです。

お客様:そうなんですね。ではその□□システムというのは、どのようなシステムなのでしょうか?

Mさん:それはですね、◯◯というような機能を持ったシステムなのです。

お客様:そうなんですね。それだったらうちは必要ないかもしれないですね。

Mさん:えっ!?でもこのご案内は経営者様向けの説明会なので、いちど社長様に見ていただきたいのですが。

お客様:はい、では一応伝えておきます。

交渉術を踏まえて考える時には、この「どんな説明会なのでしょうか?」という問いが正しいかということを考える必要があります。

いきなりそんなことを言われてもよく分からない」という方もいらっしゃると思いますが、よく分からないままで良いので、次をお読みください。

ある人のアドバイス  

このMさんのやりとりを見て、ある人が次のようにアドバイスをしました。

□□システムの説明よりも、△△サービスの説明をしたほうがいいんじゃないでしょうか?

「システム」という言葉はちょっと専門的でハードルが高いと感じる人が多いので、「サービス」という言葉を使って説明した方が良いと思います。

このアドバイスは、いかがでしょうか?

説明の仕方を教えるアドバイスとしては良いのかもしれませんが、今回の電話営業の目的は説明会集客です。

だから説明を求められた時に、どのように答えるかは重要ではないのです。

え!?どういうこと!?

つまり「どんな説明会なのでしょうか?」という問いに対して、正しく答えようとしてはいけないのです。

いやいや、ますます分からない(笑)」という方もいらっしゃると思いますが、よく分からないままで良いので、次をお読みください。

問いには問いで返す  

まず「どんな説明会なのでしょうか?」という問いは「正しい問い」なのでしょうか?

交渉術の基本という観点では、「正しい問い」ではありません!

なぜならば今回の説明会は経営者向けなので、経営者ではない電話に出られた方に説明しても意味がないのです。

では今回の「どんな説明会なのでしょうか?」という問いに対して、どうすれば良いのでしょうか?

交渉術の基本は「問いには問いで返す」です。

つまり説明をしないということです。

え!?どういうこと!?

例えば、こんな感じです。

お客様:どんな説明会なのでしょうか?

あなた:これは経営者様向けの説明会なのですが、社長様はいらっしゃいますでしょうか?

お客様:すみません。今不在なのですが・・・。

あなた:そうでしたか。どういう説明会かということも分かる資料を同封していますので、社長様にお渡しいただきたいのですが、そもそも資料は届いていらっしゃいますでしょうか?

お客様:ちょっとお待ちください今確認します。お待たせしました。確かに資料が届いていましたので、社長に渡しておきます。

あなた:ありがとうございます。

さいごに       

交渉術の基本は「問いには問いで返す」です。

それと共に大切なことが「間違った問いに正しく答えようとしないこと」です。

言葉だけでは伝わりにくいので、事例と共にご紹介しましたが、お分かりになりましたでしょうか?

「交渉術」と聞くと特別な人だけのことに聞こえるかもしれませんが、交渉術は誰にでも向上することのできるスキルです。

コミュニケーション能力を高めるには、交渉術を知ることも大切なのです。