「ゴルフが上手な人」と言ったら、どのような人でしょうか?
例えば…
- 良いスイングの人
- 良いボールを打つ人
- 良いスコアで回る人
このように「ゴルフが上手な人」と言っても定義が色々です。
では練習場で同じようなボールを打つ技術がある人が、コースに出たら同じスコアで回るでしょうか?
答えはNOです。
個人的には、ここがゴルフの醍醐味であり、大好きなところです。
では何が違うのでしょうか?
それは「ゴルフ脳」だと私は思っています。
そしてこの「ゴルフ脳」は「ビジネス脳」とも繋がっている部分が多く、基本的にゴルフの上手い人は、仕事もできる人が多いと私は思っています。
そのゴルフ脳とビジネス脳に共通する「脳」は何かと言うと、それは「逆算思考」です。
このことを意識してゴルフをしている人は、きっと仕事もできるでしょうし、成長していく人だと私は思っています。
私はプロゴルファーを諦めて20年近く経ちますが、今でもこの頃に教わったことが、ビジネスの世界でとても役に立っています。
目次
- 魔法はない
- 逆算思考
- 因果関係
魔法はない
スイングに関して細かいことを、偉そうに書くつもりもないですし、そのレベルにもないのですが、スイングについて考える時に最も大切なことは「魔法はない」ということです。
一生懸命に取り組んでいたら、早く上手くなりたいとか、早くレベルアップしたいと思いますが、そこには時間の配慮が必要なのです。
つまり次のレベルに行くためには、ある一定の時間が必要だということです。
ゴルフに限らず上達しない人の特徴は、魔法を求める人です。
もしゴルフにおいて「これをやったらすぐに上手くなるよ〜」なんていうものがあったら、みんなやっています(笑)
そんなものは、ないのです。
野球のイチロー選手が、過去に次のように言っていました。
小さなことを積み重ねることが、とんでもないところへ行くただ一つの道。
逆算思考
スイングの上達に「魔法はない」としたら、コツコツやっていくことが必要なのですが、その時には「考え方」が大切になってきます。
それが「逆算思考」です。
では具体的にスイングのどの部分から逆算思考すれば良いのでしょうか?
具体的には、インパクトから考えるということです。
- 良いインパクトのためには、良いダウンスイングが必要である。
- 良いダウンスイングのためには、良い切り返しが必要である。
- 良い切り返しのためには、良いトップが必要である。
- 良いトップのためには、良いバックスイングが必要である。
- 良いバックスイングのためには、良いアドレスが必要である。
こんな感じです。
ではインパクト以降はどうなるのかと思って、現役時代に先生に聞くと「フィニッシュは物語の結末だよ」ということでした。
その時に「なるほどな〜」と納得したことを覚えています。
因果関係
ゴルフをしていると、他の人からアドバイスをもらうことがあります。
信頼していない人からのアドバイスではなく、自分が信頼している人から「トップはもう少しこうした方がいいよ」とアドバイスをもらったとします。
その時に、あなたはどんなことを考えますか?
ここで大切なことを「まずやってみる」ということです。
この素直さが、上達するための分岐点になります。
そしてこの素直さを行動に移す時に大切なことは「大げさにやってみる」ということです。
「トップはもう少しこうした方がいいよ」ということは「変えなさい」ということなのです。
この「変える」という行為は、今までの延長線上で考えると難しいのです。
だから良い意味で、自分の感覚を信じないということが大切であり、その根底には謙虚な姿勢が必要なのです。
この素直さと謙虚さを持った上で、練習しながら「逆算思考」を大切にする人が成長する人の共通点です。
ゴルフを引退してから20年近くが経ちますが、仕事をする中で、自分なりに「変化できていないな〜」とか「謙虚さが足りていないな〜」と感じる時には、現役時代に先生から次のように言われたことを思い出します。
「ダフるなと言ったらダフるな。右肩の部品をつくっているんだから。ダフるなということは、空振りしても良いということだ。こんなことができなかったら、プロなんか到底なれないぞ」
つまりこの時の「ダフるな」というアドバイスは「ダフらずにナイスショットを打つ」なんていうことは期待しておらず「ダフらずに右肩の部品をつくる」ということだったのです。
このように、練習において目的意識が大切なのですが、ついつい目の前の一球に結果を求めてしまうのも、ゴルフの特徴です。
でも今だったら「空振りしてでもダフリません」って言いたいところですが、やっぱりダフってしまうかもしれません(笑)
ゴルフから「逆算思考」を学んだ過去を振り返ると、必然的に素直さや謙虚さの大切さを思い出すことができるのです。
ゴルフと先生との出会いに感謝です!