「AI」という言葉を知らない人はいないというくらいに、世の中に浸透しているのが「AI」ではないでしょうか。
「AI」とは「Artificial Intelligence(アーティフィシャル・インテリジェンス)」を略した言葉で、日本語では「人工知能」を意味しますが、あっという間に日常生活に入り込んでいますよね。
2024年に「不適切にもほどがある」というドラマがありましたが、40年後の未来を考えると、想像できないくらい可能性を感じます。
ちなみに・・・AIが営業で人間を超えることはできるのでしょうか?
目次
- 私の使い方
- 事例
- 重要なポイント
私の使い方
あなたは、AIをどのように活用していますか?
私は何か調べる時に、今まではGoogleやYahooで検索していましたが、今ではGeminiという生成AIに訊くという行為に変わっています。
最初は戸惑いもありましたが、やってみるとこれがとても便利なのです。
そして使えば使うほど、使い方を覚えていくような感覚があります。
仕事仲間には文章作成をAIに依頼している人(Nさん)もおり、AIのことを「私の相棒」なんて呼んだりしています(笑)
事例
そのNさんの会社では、システムの販売を目的として、無料体験キャンペーンを行っていました。
そしてそのキャンペーンに参加した企業にメールを送る際に、NさんはAIに営業の送信メールを作成してもらっていました。
その文章がこちらで、対象となる2社(A社とB社)に同様のメールを送る予定でした。
・・・・・・・
△△株式会社
▲▲様
いつもお世話になっております。
◇◇の◆◆です。
ご丁寧にご返信いただき、誠にありがとうございます。
また、資料のご確認もいただき感謝申し上げます。
ご相談いただきました件につきましては、まさに業界全体の共通の悩みであり、当社でも重要なテーマとして取り組んでおります。
特に海外の相場動向により、価格帯が大きく異なる場合もございます。
▲▲様のお悩みをお聞きし、そのような課題を抱えておられる企業様は他にも多くいらっしゃいます。
弊社のシステムは、そうした企業様にも大変ご好評をいただいており、実際にお役立ていただいているケースも多くございます。
つきましては、可能であれば一度お時間を頂戴し、現在の状況や課題、ご希望などを詳しくお伺いできればと考えております。
オンラインでの打ち合わせも可能ですので、ご都合の良い日程をいくつかお知らせいただけましたら幸いです。
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
・・・・・・・
いかがでしょうか?
相談された私の返答は、即答で「ダメです」の一言でした(笑)
では、なぜダメだと思いますか?
重要なポイント
文章の良し悪しは、何によって決まるのでしょうか?
それは、目的です。
では、この無料体験キャンペーンに参加した企業に対して送るメールの目的はなんでしょうか?
それは、ズバリ「成約」です。
だから、成約に繋がるような文章が良いということになります。
つまり営業活動であれば、2社に対して同じ文章を送ろうという時点でナンセンスなのです。
何かのご案内という目的であれば、同じ文章でも良いかもしれませんが、このメールは営業活動の一環です。
それを踏まえて修正した文章がこちらになります。
・・・A社向け・・・・
株式会社○○
●●様
お世話になっております。
□□の■■でございます。
このたびは「 無料体験キャンペーン」にご参加いただき、誠にありがとうございました。
ご利用いただいたシステムは、御社の業務にお役立ていただけそうでしょうか?
今後のサービス向上のため、恐れ入りますが、下記アンケートへのご協力をお願い申し上げます。
また、このシステムをご利用になる際には、★★に加盟していただくことが条件になります。
それに関してはwebで説明(30分程度)をさせていただきますので、ご希望の際はお気軽にご連絡ください。
何卒よろしくお願いいたします。
・・・・・・・
A社は既にこのシステムを導入している企業に自らヒアリングをしていて、成約見込みの高い会社です。
だから「このシステムを使いたいです」と言える場があれば嬉しいのです。
そして、その場が気軽なものであれば行動しやすいので、このような文章でありweb説明会も30分というご案内になっています。
・・・次にB社です・・・・
△△株式会社
▲▲様
いつもお世話になっております。
◇◇の◆◆です。
早速のご返信ありがとうございます。
現在★★に加盟しているメンバー様のほとんどは、輸出向けの価格に疑問を持っておられましたが、▲▲様も同様でしょうか?
既存のメンバー様の中には、当社のシステムを活用することで、前年の年間輸出売上をたった4か月で上回ってしまったという企業様もいらっしゃいます。
web説明会(60分前後)は、随時開催していますので、ご希望の際はご連絡ください。
その他、ご不明な点もございましたら、お気軽にお問い合わせください。
・・・・・・・
B社はこのシステムに興味はありますが、とりあえず情報が欲しいという温度感です。
では成約になる未来があるとしたら、どのようなことが必要でしょうか。
この文章では、相手に「このままで良いのですか?」という不安を醸成させるようになっています。
その不安を感じ、意識を変えるようなことを促しています。
だから他社は儲かっているというメッセージがあり、web説明会も60分という案内(あなたの知らないたくさんのサービスがあるイメージ)になっています。
このように営業活動においては、相手によって文章の正解が変わるのです。
だからAIが相手の立場に立って思考できなければ、営業活動において人間を超えることはできません。
そこが、営業の醍醐味でもあります。
詳しくは、こちら「相手の立場に立って考える人と考えられない人」をご覧ください。
しかし、もしAIに顧客情報を正しく伝え、より具体的な指示まで出せるようになると、AIが人間を超えることがあるかもしれません。
AIが営業において人間を超えるかどうかは分かりませんが、人間が主体性を持った上で、AIを活用できると良いですね。
営業におけるコミュニケーション能力について興味のある方は、ぜひこちらもご覧ください。
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