誰かに問いかける時には、様々な理由があると思います。
例えば・・・
- 純粋に疑問に思って問いかける時
- 問いかけを通して話を前に進めたい時
- 問いかけを通して合意に持っていきたい時
純粋な疑問の時は別ですが、何か意図を持って問いかける時に役に立つ大切なポイントをご紹介します。
それが、誰にでもできる簡単な「クローズドクエスチョンの問いかける技術」です。
目次
- クローズドクエスチョン
- YESとNO
- NOと言いにくい理由
- 言いやすいYES
クローズドクエスチョン
問いかけ方は、大きく分類すると2つあります。
それは、クローズドクエスチョンとオープンクエスチョンです。
詳しくはこちら「クローズドクエスチョンとオープンクエスチョン 〜会話が続かない人へ〜」をご覧ください。
クローズドクエスチョンとは、相手がYESかNOで答えられる質問のことをいいます。
例えばこんな質問です。
- 旅行は好きですか?
- 昨日はよく眠れましたか?
- 兄弟はいるんですか?
そして何か意図を持って問いかける時に、クローズドクエスチョンという問いかけ方の特に語尾が大切になってきます。
YESとNO
ここで、最も伝えたいことを結論から先に言いますが、とってもシンプルで簡単なことです。
それは「〇〇はダメですか?」という問いかけではなく「〇〇はいいですか?」と問いかけるようにすることです。
分かりやすくするために、次の2人の事例をご覧ください。
この事例の場面は、AさんがBさんに対して少し相談したいことがあるのですが、Bさんが忙しそうでどうやって問いかけたらいいか悩んでいるという状況です。
Aさん
- 今とてもお忙しいと思うのですが、少しだけお時間をいただくことはダメですか?
Bさん
- 今とても忙しいと思うので、11時以降に5分だけお時間をいただいてもいいですか?
この2人を比べると、Bさんの問いかけ方の方が、間違いなく望み通りになる確率が高いです。
つまり問いかけ方で、結果が変わるということです。
なぜでしょうか?
NOと言いにくい理由
AさんとBさんで、結果が変わる理由は簡単です。
それは、相手がYESと答えたら望み通りになるのが、Bさんの問いかけ方だからです。
つまり人は、NOと言いにくいのです。
なぜ言いにくいのかというと、理由は2つあります。
①相手の意見を否定するから
NOと言って相手の意見を否定すると、相手に嫌がられるかもしれませんし、場合によっては嫌われるかもしれません。
できればそれは避けたいですよね。
②NOの説明を求められるから
NOということは、相手と意見が違うということですから、相手は「なんで?」と思います。
そうするとほとんどの場合は「どうしてですか?」と聞かれますし、その質問に答えなくてはいけなくなります。
これも、できればそれは避けたいですよね。
本心がYESでもNOでもないのであれば、YESと返事をして、できればこの2つのような状況は避けたいですよね。
このような理由で、人はNOと言いにくいのです。
言い方を変えれば、YESのほうが言いやすいのです。
言いやすいYES
問いかける技術で大切なことは、相手にどのようなYESを答えてもらうかを考えることです。
そしてその問いかけ方で、大切なことがもう1つあります。
それはハードルの低い「フランクなYES」を先に集めることです。
YESにも、ハードルの違いがあります。
例えば、次の2つの問いかけ方をご覧ください。
①まずこの10,000円の商品を購入して1年間使ってみてください。間違いなくその良さを実感していただけると思います。
いかがですか?
それでは次です。
②まずはこの10,000円の商品を無償でいいので、2週間使ってみてください。もし効果を実感できたら、ぜひご購入ください。
いかがですか?
さて、どちらの問いかけ方がYESと答えやすいですか?
何かこの問いかけ方に、聞き覚えがありませんか?
そうなんです。
これがいわゆるクーリングオフという、購入に向けたステップの1つです。
「フランクなYES」を集めると、さらに良いことがあります。
それは、相手が「YES」と言い慣れてくるということです。
言い慣れてくるということは、ハードルの高いYESも期待できる状況になるということです。
たった1つのクローズドクエスチョンを意識するだけですが、これが誰でもできる問いかける技術なのです。
たった1つであったとしても、意識している人としていない人では、結果が全く変わってくるのです。
人は「NO」よりも「YES」の方が言いやすい。
そうであるならば、どんな「YES」を言って欲しいのか。
どんな「NO」を避けたいのか。
そのためにどんなクローズドクエスチョンで、問いかけたらいいのか?
これだけでコミュニケーション能力は、格段にレベルアップします。
このクローズドクエスチョンの意識と実践が、問いかける技術の大切な要素の1つになります。
問いかける技術に興味のある方は、こちら「あなたの・・・コミュニケーション能力の課題が分かるシリーズ」をご覧ください。