コミュニケーション能力を高めるにはたくさんの要素が必要です。経営コンサルタントとして学んだことや経験したことを中心に「コミュニケーション能力向上」に役立つ情報を(原則)毎週金曜日に配信しています。皆さまの未来に少しでも貢献できれば幸いです!

コミュニケーションスキル, コミュニケーションの仕組み化

伝える技術の基本 〜事例の使い方〜

伝える技術には、たくさんの要素があります。

「伝える」というアウトプットは、繰り返すことでスキルアップに繋がります。

そして、その繰り返しの中で課題を理解しているのと、そうでないのとではさらにスキルアップの速度が変わります。

そんな時にこそ、基本の理解が大切です。

そこで今回ご紹介するのは「伝える技術 〜事例の使い方〜」です。

目次         

  • 誰から聞いたか
  • 事例の使い方
  • 立場を合わせる

誰から聞いたか    

次のような経験はありますか?

いつも上司からガミガミと同じようなことを言われて「しつこいなぁ〜」「また同じ話かよ〜」「嫌だなぁ〜」と思っていたら、別な人から同じことを言われた時に、なぜかすんなりと受け入れられてしまう。

他にも・・・。

セミナーや研修に参加して「良い話を聞いたなぁ〜」と学びを満喫していると「あれ!?なんか聞いたことあるなぁ〜!?」と思ったら、ずっと前に親に言われたことだった。

こういう経験って、誰にでもあることじゃないでしょうか。

「伝わる」という事実には、伝える技術と共に、情報を受け取る側の状況や心境が影響します。

その情報を受け取る人の立場に立って考えると「誰から聞いたか」ということの影響は大きく、それだけでも伝わり方が変わってくるのです。

伝える技術は、人を対象として、人の感情を扱う技術ですので、100%のセオリーはありません。

しかし、基本を押さえておくことが大切です。

事例の使い方     

さて、人の感情を扱う「伝える技術」では、事例の使い方も通り一辺倒ではありません。

事例を使って何かを伝えようとする時には、どんな事例を選ぶかということが大切になってきます。

伝える相手が誰であるかによって、事例の選び方が違うのですが、事例には選び方と共に、使い方も大切になってきます。

その事例を使って何を伝えたいのか、例えば・・・。

  1. 自分の想いを伝えたい
  2. 事実を共有したい
  3. 聞いている人の行動を変えたい

もし3番の「聞いている人の行動を変えたい」という場合には、大切なポイントがあります。

それでは、伝える技術における事例の使い方をご紹介します。

立場を合わせる    

まず大前提の理解として、伝える技術の大原則は「相手に目線を合わせる」ことです。

詳しくはこちら「伝える技術の基本 〜言葉遣い編〜」をご覧ください。

この大原則に基づいて考えると、次が失敗例です。

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ある社長が100人の一般社員に向かって、次のように言ったとします。

「私は先代から自分の業務以外のこともやるように言われ、理不尽なことを多く受けながら、歯を食いしばって一生懸命やってきました。

自分の業務以外のことをやることで色々な学びがあるし、そんな積極的な姿勢をみんなにも意識をしてやってほしい。

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一般社員は、どのように受け止めるでしょうか?

一概には言えませんが、自分ごととして捉えにくい人もいるかと思います。

頭では「正論」として理解ができても、共感して行動の変化に結びつくことは少ないかもしれません。

もちろん社長と一般社員の人間関係や、それまでの経緯によっては、この伝え方が良い場合もありますので、あくまで一例として、参考にしていただければと思います。

それでは、相手が一般社員ということで、目線を合わせた事例を使うとこんな感じになります。

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先日一部上場企業の社長さんと話をする機会があり、成長する社員の特徴を聞くと、次のように教えてもらいました。

「成長する社員の特徴は、自分の仕事以外のことでも積極的に取り組む人です。だから社長としては、その積極性を発揮しやすい環境をつくることが大切ですよ」と。

私自身も改めて積極性の大切さを教えてもらいましたし、皆さんもぜひ大切にしてください。

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一般社員は、どのように受け止めるでしょうか?

あくまで一例ですが、立場を合わせるというのはこういうことです。

立場を合わせるという意味では、他にも次のようなことがあります。

●性別

女性に対しては女性の事例の方が、伝わりやすいかもしれません。

●年齢

20代の人に60代の事例を使っても、伝わりにくいかもしれません。

●役職

一般社員に対しては、著名な経営者の話よりも2〜3年先輩の事例の方が、伝わりやすいかもしれません。

●好み

その人が嫌いだと思っている人の事例よりも、一目置いている人の事例の方が、伝わりやすいかもしれません。

●性格

内気な人に対して超行動派の人の事例は、伝わりにくいかもしれません。

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伝える技術は人を相手にすることですので、絶対にこっちが正解ということはありません。

1つの技術として「伝える技術 〜事例の使い方〜」をご紹介しました。

最終的には、相手の立場に立てるかどうかなのです。

詳しくはこちら「相手の立場に立って考えられる人と考えられない人」も、ぜひご覧ください。