ミーティングがうまく機能していないとしたら、それはどんなイメージでしょうか?
きっと、沈黙の時間が長く続いているようなイメージかと思います。
そこには静かな時間が流れ、人によっては「早くこの時間が終わらないかな〜」と期待している人もいるかもしれません。
そのような人は、きっと「この時間はもったいない」と思っているでしょうが、それはとても客観的な視点といえます。
もしその状況を、自分事として主体的に捉えると「どうしたらこの状況を改善できるのか」という思考が生まれてきます。
ミーティングにおけるファシリテーターは、常にこのような主体的な姿勢が大切になります。
目次
- ガムシャラの脆さ
- 組織の3要素
- 目標の意味
ガムシャラの脆さ
冒頭でご紹介したような、沈黙の時間が長く続くようなミーティングと正反対の場は、どんなイメージでしょうか?
それは参加メンバーが、思ったことを積極的に発言するようなイメージではないでしょうか。
そこには沈黙の時間はなく、1つの意見が新たなアイディアを導くような雰囲気で時間が流れていきます。
このようなミーティングを経験したことのある人なら分かると思いますが、このような場は「楽しい」のです。
なぜ楽しいと感じられるかというと、それは各自が自分の思いを発信して、それが前向きに受け入れられているからです。
人は誰でも承認欲求を持っていますが、安心安全な場づくりができていると、人は自分の思いを発信できるようになります。
このような雰囲気をつくることが、ファシリテーターの役割の1つですが、これだけではいけません。
もしみんなが意見を言ってくれる活発な状況が続いているので、その状態をそのままにしておくと、ひょっとしたら、そのミーティングは成果の乏しいものになってしまうかもしれません。
組織の3要素
ミーティングで意見を言うことは大切ですが、本来の目的は何でしょうか?
もちろん、意見を出すこと自体が目的のミーティングもあります。
そんな時は、ブレスト(ブレインストーミング)を活用して、とにかくアイディアを出すことに注力します。
しかし多くのミーティングでは、意見を出すことは手段であって、目的が他にあります。
例えば、次のようなものです。
- 目標を達成するための対策を決めること。
- 先月の実績を踏まえて、原因を追求し課題を明確にすること。
- 前回のミーティングで決めた対策の進捗を確認すること。
これはほんの一例ですが、ファシリテーターはミーティングにおいて、常に目的を理解しておかなければいけないのです。
集団で、物事に取り組む時には、この目的がとても大切になってきます。
ちなみに組織の3要素というものをご存知でしょうか?
その3つとは、次の要素になります。
①共通目的(組織目的)
②協働意欲(貢献意欲)
③コミュニケーション
「組織の3要素」についての詳細は、こちら「誰でも分かる 簡単 組織の3要素」をご覧ください。
例えば、10人のチームで1つのことに取り組んでいるとします。
そのチームメンバーは、みんなが前向きに頑張っていて、意欲的なチームだとします。
しかし目的を共有していないと、仮にエネルギーが満ち溢れていても、成果の乏しいチームになってしまうかもしれません。
だからチームやミーティングにおいては、目的をメンバーで共有し、ベクトルを合わせていくことが大切なのです。
目標の意味
チームにおいて、目的を共有することが強いチームの要素になりますが、目的を共有することは決して簡単ではありません。
なぜならば、目的と行動を結びつけることが難しいからです。
例えば、ある会社に「世の中の人の役に立つために仕事をしよう」という目的があったとします。
その上で、あなたの仕事は商品を販売する営業だとしたら、どのように目的と行動を結びつけますか?
自力でその作業をできる人と、そうでない人に分かれるのがビジネススキルの差と言えるかもしれませんが、組織においては、目的と行動を結びつきやすくするための仕組みを作ることも大切です。
先程の事例で言えば、商品を正しく理解し、その商品を使うことで、ユーザーだけでなく地球環境にも良いと理解できたとしたら、販売することに目的を感じられるかもしれません。
さらに、行動する質と量を明確にするために、目標を設定すると、他のメンバーともスピード感を共有できるかもしれません。
だから共通目的と行動を結びつけるために、共通目標というものも大切になってくるのです。