仕事でもプライベートでも、誰かに何かを依頼し、それをその後確認するという場面があるかと思います。
つまり「もう〇〇はやった?」と誰かに声をかけるような時です。
何気ない確認なので、何も考えずに声を発する人もいるかもしれませんが、こんな時には相手の感情を察しながら上手に伝えるという視点も大切になります。
まずはプライベートにおける、親子関係で大切なコミュニケーションの中で、問いかけのコツをご紹介します。
コミュニケーション能力の基本については、こちらをご覧ください。
あなたの・・・コミュニケーション能力の課題が分かる本: コミュ能力はたった5ステップで劇的に向上する
目次
- とある親子の会話
- 問いかけ方の違い
★とある親子の会話
まずはプライベートでよくある事例をご紹介しますが、お子さんがいる方であれば共感していただける親子関係におけるコミュニケーションの事例です。
基本的に「もう〇〇はやった?」と確認する時には「親から子へ」という構図が多いかと思います。
つまり自然と、上から下へという構図になりがちな場面です。
こんな時に親は、親子関係を上下関係と勘違いしてコミュニケーションをしないことが大切です。
そして、この時に子どもが親の言う意図を理解して、期日や内容についても共通認識を持っていると良いのですが、なかなかそうはいきません。
そして何よりも、子どもにも子どもの都合があるのです。
例えば・・・
- え~なんで今やらなくちゃいけないの?
- だからさっき言ったじゃん
- 今やるところだったから、ほっといて
理屈で言えば、やっていない子どもが悪いので、子どもが自分の行動を見直すべきなのです。
しかし残念ながら「べき論」だけでは人は動きません。
さらにここでは、子どもの態度が悪いという指摘も必要になりますが、ここでは反抗的な態度を取らせないような問いかけのコツをご紹介します。
★問いかけ方の違い
ちなみに、子どもはなぜ反発するのでしょうか?
それは「反抗期だから」という答えもあるかもしれませんが、基本的には「やっていないことを指摘される」のが面白くないのです。
だからよ~く考えれば考えるほど、基本的にはやっていない子どもが悪いのです(笑)
だけど、それを素直に認められない子どもやそういう時期もあるのが人生です。
私も胸に手を当ててみると、思い当たることがたくさんあります(笑)
だから理屈からいえば、根本的には子どもが「やっていない」という行動を直さなければいけないのですが、「べき論」だけでは人は残念ながら動きません。
なぜならば、人間には感情があるからです。
詳しくは、こちら「べき論は無能の証明」をご覧ください。
では、どうしたら良いのでしょうか?
そんな時には、次のように少し問いかけ方をするだけで、相手の態度が変わります。
それは「もう〇〇はやった?」と訊くのではなく「さっきの〇〇はできた?」と問いかけ方を変えることです。
「さっきの〇〇ができた?」という問いかけ方では、「もう〇〇はやった?」よりも相手を否定する要素が少なくなります。
「さっきの〇〇はできた?」という問いかけ方では、技術的な部分を心配しています。
つまり「簡単なことだと思うけどやった?」というスタンスではなく「ちょっと大変かもしれないけどできた?」というスタンスです。
なので、もし「やっていない」場合には、真っ向から反発するのではなく「あっごめん忘れてた」と言い訳をすることが多いでしょう。
そこで「えっやってないの!?」とそこの部分(やっていなかったのかもしれない)は疑っていなかったという雰囲気を伝えた上で「それで結局はできそう?」と聞くと、肯定的な返事が得られることが多いものです。
人は誰でも、自分を否定されると良い気分にはなりません。
そして親子のような気遣いの不要な相手であると、その苛立ちをストレートに表現しがちになってしまうものです。
結局は、相手に甘えているということなのですが・・・。
これはプライベートにおける親子のコミュニケーションの事例ですが、仕事においても同じことがいえます。
しかし、仕事においてはさらに大切なことがあり、それは「もう〇〇はやった?」と言われないようにすることです。
そのためにもちろん「やる」ことが大切なのですが、それと共に「やりました」という報告が大切になってきます。
報告とは、つきつめると「思いやり」なのですが、仕事ができる人の条件でもあります。
詳しくはこちら「ビジネスの基本である報告とは 〜仕事ができる人の条件〜」をご覧ください。