コミュニケーション能力を高めるにはたくさんの要素が必要です。経営コンサルタントとして学んだこと・経験したこと・日々の業務で感じることなど「コミュニケーション能力」に関する情報を中心に配信しています。皆さまの未来に少しでも貢献できれば幸いです!

幹部育成, 人事の仕組み化

経営幹部に必要なコミュニケーション能力とは

経営幹部のコミュニケーション能力においては、大きく2つに分かれます。

それは社長という上の立場の人とのコミュニケーションと、部下という下の立場の人とのコミュニケーションです。

(「うえ」と「した」という言い方が良いかどうかは置いておいて・・・)

ここで大切なことは、それぞれの立場において、自分自身の課題を明確にすることです。

例えば、コミュニケーション能力における課題が100個あったとします。

その時、その100個を見せられて「これから毎日意識していきましょう」と言われたら、あなたはできますか?

いくら目標を意識したとしても、現実的には難しいでしょう。

では、どうしたら良いのでしょうか?

 

大切なステップは、2つあります。

1つは、課題を体系的に捉えることです。

そしてもう1つは、その課題の優先順位を明確にすることです。

それを、コミュニケーション能力のセオリーと共にご紹介します。

目次       

  • 社長とのコミュニケーション
  • 部下とのコミュニケーション

社長とのコミュニケーション

社長と経営幹部のコミュニケーションにおいて、最も多くあるケースが、社長が経営幹部に指示をするということでしょう。

ここでまず、コミュニケーション能力におけるセオリーをご紹介します。

それは次の5ステップです。

1 問いかける技術

2 問いを受け入れる技術

3 問いに答える技術

4 問いには問い返す技術

5 伝える技術

 

この5ステップを理解することが、課題を体系的に捉えるということです。

詳しくは、こちらをご覧ください。


あなたの・・・コミュニケーション能力の課題が分かる本: コミュ能力はたった5ステップで劇的に向上する
 

 

これはステップですので、1から順番に課題をクリアしていく必要があります。

ちなみにあなたの課題は、どこにありそうですか?

 

もし1から2までがある程度できているとしたら、3を意識すれば良いですし、1から4までができているのであれば、課題を5に設定すれば良いのです。

 

これが、課題の優先順位を明確にするということです。

このことを踏まえて、経営幹部としては社長とのコミュニケーションにおいて何を意識すれば良いのでしょうか?

ちなみに先程の5ステップのスタートは「問いかける技術」ですが、社長から指示をもらうことが多い場合には、あえて会話をスタートさせる課題は少ないかもしれません。

 

ここで、優れた経営幹部とそうでない人にもっと多く出る違いが、4の「問いには問いで返す技術」です。

社長から指示を受けて、反対意見を言う人は少ないでしょうが、自分の意見と違う時や、納得感があまりない時もあるでしょう。

そんな時には「問いには問いで返す技術」が、大切になってきます。

 

例えば、社長から「この仕事を頼むぞ!大丈夫か!?」と言われたとします。

その時に、最も多い答え方が「かしこまりました」というものではないでしょうか。

 

そして、自分の意見と違うなと思った時には、真っ向から自分の意見を言うのではなく「問いには問いで返す技術」が有効になります。

例えば「少し私が理解できていないところがあるので、教えて欲しいのですが・・・」などと前置きをして、不明点や疑問点を質問していくことが大切です。

 

この時に、自分の意見を言うのではなく「問い」に変えて伝えることがポイントなのです。

さらに、その「問い」にも大切なポイントがあります。

 

例えば「ここにはどんな目的があるんですか?」と社長に問いかけたら「そんなこと自分で考えろ」と言われてしまうかもしれません。

 

ベターな問いかけは「私はこんな目的があるのかなと感じたのですが、社長の思いも同じですか?」というように、自分の意見を交えて伝えることです。

 

創業して間もない頃は、社長が求める経営幹部の役割は業務をこなすことに重点が置かれているかもしれません。

(創業して間もない頃は、経営幹部という存在自体がないかもしれません)

 

しかしその後、会社の成長を目指す中で多くの社長は経営幹部に対して、指示に従うだけではなく主体性を求めていきます。

だから、常に自立した経営幹部としての自覚が大切になってくるのです。

部下とのコミュニケーション

一方で経営幹部として、部下とのコミュニケーションにおいては、どのような課題があるでしょうか?

多くの場合は「きく」と「伝える」という課題があります。

これは本人の技術レベル(スキル)と、相手との関係性において課題が変わってきます。

 

ちなみに「きく」には、3つのスキルがあります。

「訊く力」:相手に問いかけて、相手に話してもらう力

英語でいうと「Ask」です。

「聞く力」:相手が心地よく話すことをキャッチする力

英語でいうと「Hear」です。

「聴く力」:相手が思っていることを表に引き出す力

英語でいうと「Listen」です。

 

部下とのコミュニケーションにおいて、大切な「きく」は「訊く」です。

その技術によって、部下の口を開き、心を開いてもらうようにすることが大切です。

 

ちなみに、コミュニケーションにおいて大切なことは、質より量です。

コミュニケーションの量(頻度)が増えると、人間関係の距離が縮まります。簡単にいうと、仲良くなるということです。

人間関係の距離が縮まると、不要な誤解が生まれなくなります。

聞きづらくて、聞けなくて、勝手に悪い方向に考えることがなくなるということです。

このように、コミュニケーションの量を意識すると、上司と部下の関係も良い方向に向かっていきます。

そして「伝える」技術には、相手の立場に立って話すことが大切になります。

「伝える技術」は、とても奥が深いので、詳しくはこちらをご覧ください。


あなたの・・・コミュニケーション能力の課題が分かる本2: 話が分かりやすい人になる 「伝える力」をグングン伸ばす5つのステップ
 

「きく力」については、ぜひこちらをご覧ください。


あなたの・・・コミュニケーション能力の課題が分かる本4: ビジネスの必須スキル「傾聴力」を発揮する3つの「きく力」