「人との出会いで人生が変わる」ことは、ほとんどの人が実感すると思いますが、出会いを引き寄せるだけでなく、その出会いを未来に活かすことによって、さらに出会いの価値が変わっていきます。
詳しくは、こちらをご覧ください。
思考で差がつく「社会人の成長マインドセット」: ビジネスも人生も好転する「出会い」を引き寄せる5ステップ
だから人との出会いや人間関係を大切にすることが重要なのですが、そこには人間の欲求というものが存在します。
そして、得てしてその欲求が勝ってしまうことが日常だったりします。
だから、無欲で生きようという考え方もありますが、一方でその人間の欲求を良い方向に活用していくという考え方もあります。
いずれにしても、その人間の欲求という存在を理解して、人と接していくことが大切になります。
目次
- 人間の欲求
- キャディーの事例
- 腑に落ちた言葉
★人間の欲求
人間には、たくさんの欲求がありますが、それを段階的にまとめたものが「マズローの5段階欲求」というものです。
そこには次のような5つの欲求が、段階的に存在すると書かれています。
第1段階:生理的欲求
第2段階:安全欲求
第3段階:社会的欲求
第4段階:承認欲求(尊重欲求)
第5段階:自己実現欲求
詳しくは、こちら「マズローの5段階欲求を踏まえた伝える力」をご覧ください。
★キャディーの事例
人とのコミュニケーションにおいて、相手の立場に立って考え行動することが大切です。
そのことを踏まえて、私の事例をご覧ください。
私は20代の時にプロゴルファーを目指して、栃木県と千葉県のゴルフ場で研修生をしていました。
研修生とは、ゴルフ場から指示された仕事をした上で、ただで練習をして良いという身分です。
どのような仕事かというと、基本的にはコース整備に関わる肉体労働ですし、ただで練習ができるので、給料はとても安いことが一般的です。
今から25年以上前の話ですが、私が初めて研修生になった時の給料は、5万円でした。
そんな研修生ですが、忙しい時にはキャディーをすることもあります。
キャディーとは、ゴルフ場でプレーするゴルファーに随行して、クラブを持ち運んだりプレー上の助言をしたりする人です。
そのキャディーをする時に、私は次のようなことを考えていました。
- お客様に、気持ちよくプレイしてもらいたい。
- そのために、バランスの良い会話をしよう。
- 打球を見失わないようにしよう。
- 先読みをして行動をしよう。
- 前の組に遅れないようにしよう。
(ちなみに前の組から遅れて離されてしまうと、マスター室の人に怒られます 笑)
こんなことを考えてキャディーをしていたので、今思えば多くのことを学べたと思っています。
ここまでの内容を読むと「相手の立場に立って素晴らしいな〜」と思っていただけるかもしれません。
しかし、私の本音は全く違うものでした。
私の本音とは・・・
- 面倒な事はしたくない。
- あっちこっちと走り回りたくない。
- 楽をしたい。
- キャディーの後の練習のために、心身ともにエネルギーを充電していたい。
- 怒られたくない。
こういう本音を知ると、先ほどとはうって変わって「結局自分のことしか考えていないし、相手の立場になんて全く立っていないね」と言われてしまいそうですが、まさにその通りなのです。
私は自分勝手なのです(笑)
結局、相手のことよりも自分のことが大切であり、何よりも私はまだまだ未熟なのです。
★腑に落ちた言葉
そんな私ですが、この自分勝手な考え方を少し変えようと思う、腑に落ちた言葉があります。
それは「最大の自己満足とは相手に喜ばれること」という言葉です。
これは本ではなく、何かのYouTubeで最初に知ったのですが、この言葉に出会えて、私の頭の中はスッキリしました。(ちなみに孫正義さんの言葉です)
それまでは「相手のことを第一に考えなさい」と言われて、頭では理解できていても、ついつい自分中心の行動をしていました。
しかし、先程の言葉に出会った時に「相手が喜んでくれることが、結果的に自分にとって嬉しいことじゃないですか?」と問いかけられているような気持ちになりました。
私の場合ですが、自分本位の考え方で自分の満足を追求していくと、そこには「相手が喜んでくれている」という要素が必要だったのです。
自分の欲求を満たすことができても、相手に喜んでもらうという要素がないと嬉しくないし、自分が満足していないと感じる自分がいたのです。
そう考えると、目の前の人に喜んでもらうために、自分は何をしたら良いのだろうという思考が生まれてきました。
※きっとこれはある程度の年齢になって生まれる思考回路かもしれません(笑)
だから崇高な利他の精神という捉え方だけでなく、自分が満足するためには「相手に喜ばれる」という要素が必要なのです。
私の場合・・・
人間の欲求を超える最大の自己満足は「相手に喜ばれること」です。
そうは言っても「ゴルフの上手な人が偉い」と間違ったストイックさを持っていた20代の頃にはこんな捉え方はできなかったので、全員が同じように感じるかは分かりません。
しかし、あなたがもし私と同じように考えるのであれば、毎日が自己満足を満たすチャンスに溢れています。
人と会う機会があるだけ、自分の欲求を満たすチャンスがあるのです。
そう考えられると、人間関係が大変なことばかりでなく、未来の幸せを創ってくれる大切なものだと捉えられるようになると私は思っています。