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新人育成, 人事の仕組み化

新人研修で話すこと 〜新人の特権〜

新人が入社するとだいたいこんな声が聞かれます。

「今年の新人はいいよね〜。元気があるね〜」

はい、良いから採用しているのです(笑)

そして、数ヶ月もするとこんな声も聞こえてきます。

「やっぱり新人は全然だよね〜。分かってないよね〜」

はい、新人に最初から過度な期待は禁物です。

その上で、新人研修では「新人の特権」について説明しています。

目次         

  • 新人の不安
  • 新人の特権①
  • 新人の特権②
  • 新人は未熟です
  • 新人の可能性は無限大

新人の不安      

人生において誰もが、多くの「初」という文字がつく経験をしていると思います。でも、その度に不安がつきまといますよね〜。

では、なぜ不安がつきまとうのでしょうか?

いろいろな理由があると思いますが、多くの人は経験がないから不安になるのではないでしょうか。

先が見えないから不安にある。

もちろん、先が見えないからといって、いつでも誰でも不安になるわけではありません。

今まで自分自身がやってきた過程で「やれることはやってきた、やれる準備はしてきた」という気持ちがあると、結果を出すことよりも、力を出すことに集中でき、自信を持って臨むことができます。

しかし、その準備期間も乏しいのが、新入社員の「初」社会人ではないでしょうか。

新人の特権①     

そんな新人には、新人ならではの特権があります。

その「新人の特権」1つとは・・・

「知らない」「分からない」「できない」ということがあっても、仕方がないという特権です。

「そんなんでいいの〜」という声も聞こえてきそうですが・・・、

この「新人の特権」は、期限付きの特権です。

入社して10年経っていても、「知らない」「分からない」「できない」ばっかりだったら、戦力外通告を受けてしまいますよね(笑)

何を「知らない」かというと、社会のルールや一般常識など、初歩的なこともたくさんあるでしょう。

では「分からない」「できない」は、どんなことでしょう?

「もう全部です」と心の中で叫ぶ新人も多いのではないでしょうか(笑)

しかし!!・・・

このようなことは、新人の視点からだと仕方がないことですが、会社としては仕方がないでは許されません。

例えば・・・、クレームが起きた時に「新人なので許してください」なんてことはありえませんもんね。

では、どうしたら良いのでしょうか?

報告連絡相談です。

これはこれでなが〜くなる話なので、また別の機会に(笑)

新人の特権②     

2つ目の新人の特権は「何を聞いても許される」ということです。

この「新人の特権」も、期限付きですので、お気をつけください。

そして、もちろん聞くことで、怒られることもあるので、それは覚悟してください。

怒られるということは、教えてもらえるということなので喜んでくださいね(笑)

「知らない」「分からない」「できない」があっても、仕方がないという特権を持つ新人にとって大切なことは・・・、もう1つの新人の特権である、「何を聞いても許される」という武器を使って・・・「報告連絡相談」を密にすることです。

どこまで相談していいのかわからないという新人がたまにいますが、その時は「もうそこまでいちいち聞かなくていいから」と先輩に言われるまで聞きましょう(笑)

そうすると自分で線が引けるようになります。

新人は未熟です    

さらに新人には、大切な「やるべきこと」があります。

それは、未熟な自分を未熟ではなくするために、勉強することです。

何度も書きますが「新人の特権」は有効期限付きの特権です。

会社によっては2週間、もしくは1ヶ月、そして3ヶ月というような企業もあると思います。

その期限内に、自分で勉強をして、分からないことを他の人に聞いて成長し、会社の戦力にならなければいけません。だってお給料をいただきますもんね!

そして勉強には、「しなければいけない勉強」と「自らしたい勉強」があります。「自らしたい勉強」をできている人は、成長スピードが速いでしょう。

しかし「自ら◯◯したいという目標」を持てていない人が、必ずしも成長スピードが遅いというわけではありません。

新人の可能性は無限大 

では、どんな人が早く成長していくのでしょうか?

キーワードは、「全力」です!

新人で、「私はこの仕事が得意だから・・不得意だから・・」という人がいます。

本音としてそういうことはあると思いますが、果たして得意不得意と断言できるのでしょうか?

人間の持っている可能性をなめてはいけません!!

たかだか20年前後生きてきただけの人生で、得意分野が決まってしまうほど、人間の持っている可能性は低くはありません!!

まだまだ本人が気づいていない可能性がたくさんあります。

自分で自分の可能性に蓋をするようなことは、とてももったいないことなのです。

その無限の可能性を見つけていくことが出来るのも「新人の特権」です。

この特権を活かしていける人が早く成長できるタイプです。

具体的には、どんな人でしょうか?

一言でいえば・・・、

  • 目の前の与えられた仕事を全力でやる人
  • 自分の影響が及ぶ範囲のことに対して、全力を尽くせる人

周囲から言われることは、すべてチャンスです。そのチャンスは時に、大ピンチという仮面を被って現れる時もあります。

眼の前に現れる現象は1つだけですが、捉え方は2通りあります。

「チャンス」と捉えるか「それ以外」と捉えるか・・・。

私の大好きなサッカーのカズ選手は、こんなことを言っています。

  • 学ばない人は人のせいにする。自分に何が足りないかを考えないから。
  • 学びつつある人は自分のせいにする。自分に何が足りないかを知っているから。
  • 学ぶことを知っている人は、誰のせいにもしない。

なぜ、誰のせいにもしないのか?

それは・・・「ありがたいことだから!」って続くのだと思います。