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危機感の共有 〜組織改革の事例 3/4〜

創業以来初の1億円の赤字予測

そしてもし来期も1億円超の赤字になると、ひょっとしたら・・・、倒産の危機が!?

これは、とある業界シェア日本一企業の実話です。

危機感を共有することは大切ですが、なぜ共有する必要があるのかを明確にして、正しくステップを踏まないと、パニックを引き起こしてしまいます。

そして「危機感の共有」を、組織改革に繋げていくことができると、会社の財産が形成されていきます。

目次         

  • V字回復のポイント
  • トップの姿勢
  • 対策の絞り込み
  • 答えは現場にある
  • 在庫はお金である

V字回復のポイント  

簡単に状況を説明すると、中小企業の危機です。

そして経営陣だけが感じていた危機感を、全社で共有することが必要でした。

それが前回ご紹介した「危機感の共有 〜組織改革の事例 2/4〜」です。

そして結論から言うと、この会社は見事に1年でV字回復を達成しました。

では、どのようにして結果を残すことができたのでしょうか?

今回はV字回復において、大切なポイントだった3点をご紹介します。

しかしここで書いていることは、決して正解ではなく1つの事例ですので、あらかじめご了承ください。

①トップの姿勢    

誰の姿勢を示すのかというと、トップの姿勢です。

具体的にいうと、今回の事例では、翌年の役員報酬を50%カットする決断をしていただきました。

対象となった人は、会長、社長、専務の3名でした。

社長はその場で「全然問題ない」と即答していただきましたが、社長以外からは反発もありました。

しかし、最終的にはトップ自ら「姿勢を示す」ことの大切さをご理解いただき、納得していただき、決断していただきました。

現代はコミュニケーションの手段も多様化してきて様々な情報伝達のツールがあります。

しかし、いつの時代でも「背中で姿勢を示す」手法には、普遍の価値があります。

②対策の絞り込み   

当たり前のことですが・・・、

やれることはたくさんあっても、全てが一気にできるわけではありません。

そして今回は結果を出すまでに、1年というリミットがありました。

だから最も良い対策を選ぶ必要がありました。

売上アップを狙いたかったのですが、ここは最重要項目にはしませんでした。

なぜならば・・・、

ここの営業は基本的にルートセールスであり「中期的な取り組み」が必要であるからです。

ルートセールスの特徴については、ぜひ「間違った営業管理」をご覧ください。

この事例の業界は国内マーケットが縮小していて、売上を上げていくためには、新たな商品開発や海外戦略が必要でした。

ここの会社も既に海外には進出していましたが、今回は営業活動を「中期的な取り組み」という位置づけとして、最重要事項は他の取り組みにしました。

答えは現場にある   

ここで絞り込んだ内容は、「原価と経費の削減」です。

この企業を数字で分析すると、在庫の回転率が年々悪化していて、それと共に不良在庫も増えていました。

数字だけでものをいうのならば、売れないものを作っている、もしくは作ったものが売れていないということです。

なぜそのようなことになるのでしょうか???

その原因は、現場にあります。

具体的には、どのような原因があるのでしょうか?

例えば・・・、

  • 形が整っていない。
  • 色が整っていない。
  • 注文数に対して過剰に生産をしている。などが挙げられます。

ではなぜそのようなことが起きるのでしょうか?

例えば・・・、

  • 金型の整備を怠っている。
  • 日々の点検を怠っている。
  • 操作の属人化が進んでいる。
  • 調色作業の基準が浸透していない。
  • 後継者が育っていない。
  • 営業チームとのコミュニケーションが取れていない。
  • 受注の情報が共有されていない。
  • 仕組み化がされていない、などなど。

在庫はお金である   

ここで大切なポイントが・・・

「在庫は物ではなくお金」だということを、現場の人に理解してもらうことです。

例えば・・・、

不要な在庫が5万個あるのではなく、10,000千円あるという伝え方です。

つまり不要な在庫を作るということは、「もったいない」という次元ではなく、「お金をドブに捨てている」ということです。

さらに、仮にこれからミスを減らしていくと、毎年〇〇〇千円のお金を生み出すことができるという伝え方も重要です。

そしてさらに大切なことは、現場の人でも会社を変えることができ、この危機を救うことができるというメッセージです。

これは、経費も同様です。

こちらも総務や経理など事務方の人でも会社を変えることができ、この危機を救うことができるというメッセージが、眠っている潜在能力に刺激を与えることになるのです。

そしてこのことは、「中期的な取り組み」と位置付けた営業にも良い影響が出ます。

不良在庫は正規の価格では売れませんが、値引き商品やサンプル商品として活躍が期待できます

これを既存客の囲い込みや新規開拓に活用することで、不良在庫もお金を生む材料として活用できるわけです。

このように、対策を絞り込むことで、具体的な行動を生み出すことができるのです。

「危機感の共有」を組織改革に繋げる大切な3つとは・・

  1. トップの姿勢
  2. 対策の絞り込み
  3. ???

人はただ情報をインプットするよりも、一度頭をフル回転して考えることにより、その後の記憶力が増すそうです。

ぜひ次回まで、考えてみてください。

つづく♪