マトリクスをご存知でしょうか?
そうです。パッと思いつくのはあの映画ですよね。
キアヌ・リーブスさんが、ピストルの弾をのけぞって避けるあの映画ですよね!?
しかし、ここでいうマトリクスとはそれではありません。
その映画とは違って組織づくりに役立つものなのです。
それが組織づくりのマトリクスです。
目次
- マトリクス(M)とは?
- 組織のM
- 組織づくりの基本
- 組織づくりのM
- 主体者の役割
マトリクス(M)とは?
「マトリクス」という言葉は、本来は「母体・基盤」のことで、一般には「数学の行列」のことを指すそうです。
ん〜分かりにくい(笑)
私が伝えたいマトリクスは、「マトリクス」というよりは「絵」なんですが・・・。
ん〜これ以上言葉で説明するとさらに分かりにくい(笑)
そこで、「マトリクス」という「絵」で説明してみましょう。
例えば・・・。
これはスティーブン・R・コヴィー博士が提唱した、仕事の優先順位を明確にする「マトリクス」です。
そのコヴィー博士が書かれた「7つの習慣」をベースにした手帳を私は使っていますが、この「マトリクス」の「絵」を挟んでいます。
目先のことに振り回されると、ついつい②よりも③を優先してしまいます。
そうすると、重要度の高い②が後回しにされてしまいます。
そうならないようにするために、重要度の高い②の項目について計画的に取り組んでいくことが大切です。
③が突然入ってくることもありますが、そういうことを想定して、②を計画的に取り組むことで、確実に②が実行されていきます。
やったことがない人はぜひこの「マトリクス」に、ご自身の業務を書き込んでみてはいかがでしょうか?
組織のM
次に組織の要素で大切な「じんざい」に関する「マトリクス」をご紹介します。
それがこちらです。
この「マトリクス」は、経営コンサルタント時代によく使っていました。
「じんざい」というキーワードでここまではっきりということはどうかと思いますが、次のような整理の仕方です。
- 人財:組織の財産となるような人
- 人材:組織の材料(駒)となるような人
- 人在:存在しているだけのような人
- 人罪:罪になってしまうような人
この「人罪」は排除して、「人材」を「人財」に変えていこうという考え方です。
言葉で説明するよりも、このような「マトリクス」を使うことで、伝えたいことを共有しやすくなります。
一方で、この考え方は「あるべき論」としてはごもっともですが、なかなか現場ではこの通りにいかないことも事実です。
組織づくりの基本
では組織づくりにおいては、どのような考え方が必要なのでしょうか?
組織は生き物ですから、これをやればいいという明確なものはありません。
組織によってやらなければいけないことは、組織の数だけ存在します。
一方で、基本はあります。
組織づくりに携わる人の必須条件は、3つあります。
- 「全体の視野」を持つこと
- 「バランス感覚」を持つこと
- 「主体的な行動」をすること
では上の3つとは、具体的にどのようなことでしょうか?
組織づくりのM
「全体の視野」を持つということは、客観的に物事を捉えることです。
では、「全体の視野」を持つ一例をご紹介します。
こんな役員の会社があったとしたら、どうでしょうか?
このような「マトリクス」という「絵」を描くことで、「全体の視野」を持つことができます。
次に「バランス感覚」です。
バランスという観点で見ると、上記の役員グループはどうでしょうか?
決してバランスが良いとは、言えないでしょう。
こうやって「バランス」という観点を持つことが「バランス感覚」です。
ちなみに、この役員の中では次のようなことが起きています。
- 会議では、ほぼほぼ社長がずっと話しています。
- 社長とそれ以外の役員では、なかなか話が合いません。
- 社長は他の役員に対して、いつも「遅い」と感じています。
- 物事が決まってから、やり方を考えることが多いです。
- 社長がいないと、物事を決めるのに時間がかかります。
主体者の役割
「主体者な行動をする」とは、あなたがバランスを改善するということです。
先ほどの「マトリクス」で明らかなことは、論理的思考を持ちアウトプットする人がいないということです。
組織づくりの主体者であれば、この役割を担う人を連れてくるのも1つの対策です。
しかしそう簡単に合致する人を見つけ、すぐにあてがうことはできないものです。
では、どうすれば良いのでしょうか?
その必要な人に、自分自身がなればいいのです。
組織づくりの主体者は、自分が得意なことをしていればいいわけではありません。これはストレスを伴いますが(笑)
この事例で言えば、自分自身が社長以外の論理的思考をまとめ、社長に提案する役割を担う必要があります。
そして物事の見方や価値観が一致していない、社長とその他の役員とのパイプ役を担う必要があります。
そうすることで、この役員グループの組織力が高まります。
これはあくまで数人の役員グループの組織を例にした「マトリクス」ですが、会社組織というグループ単位で「マトリクス」を考えると、どのようになるでしょうか?
その組織の強みと弱みを客観的に把握し、バランスを知るためにまずは「マトリクス」を描き、実態を分かりやすく見える化するだけで、組織づくりのスタートが切れます。
このように、組織づくりについて「マトリクスをベースに考えてみる」時点で、良い組織づくりのスタートがきれているのです。
コミュニケーションの基本はこちらをご覧ください。
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