あなたは入力作業をしていますか?
もしくは入力作業をしたことはありますか?
また、入力作業をしている時は、どんな気分ですか?
いきなり質問攻めですみません・・・(笑)
先日、派遣会社の方とお話しした時に、派遣で働きたいという人の中で「入力作業をしたい」という人が多いと聞きました。
そこでその理由を聞くと、それは次のようなことでした。
- 人と関わらなくて良いから
- 頭を使わなくて良いから
それを聞いて、私は寂しさいっぱいでした。
なぜならば、人と関わることや頭を使うことは楽しいことなのに、それを全く実感できないからです。
目の前の「楽(らく)」を選択しても、未来の「楽しい」はやってこないでしょうし、このような仕事は将来ロボットにとられてしまうでしょう。
楽しむためには、条件があるのです!!
そして「楽しむこと」が、入力作業を効率化することよりも大切なことなのですが、ここでは、その楽しみ方をご紹介します。
目次
- コンサル会社で最初の仕事
- 入力は自分でやるべし
- 気づき力の訓練
コンサル会社で最初の仕事
入力作業を効率化することよりも「楽しむこと」が大切とご紹介しましたが、ここでは「わ〜楽しい〜」というよりは「なるほど〜ためになるわ〜」という感じの楽しさをご紹介します。
ちなみに私は入力作業が、大嫌いでした。
一応過去形なので、今は嫌いではありません(笑)
ではなぜ以前大嫌いだったかというと、それは意味を感じていなかったからです。
私が経営コンサルタント会社で仕事を始めた時に、まず任された仕事がズバリ入力作業でした。
その時の私の心の中は・・・
「こんな仕事自分じゃなくても誰でもできるんだから、誰か他の人に振ってくださいよ~」という気持ちでした。
仕事もろくに出来ないくせに、とても傲慢で、かなり生意気です(笑)
一方で心の中ではもう1人の自分が、次のように言いました。
「誰かに振ってって誰に振るのよ!?まずは新人に振るでしょう。新人って誰よ!?お前(私)だろ〜!!」
そんな気持ちがある中でも、気分はあまり乗らず、嫌々ながら入力作業を行っていました。
そんな入力作業も平日夜遅くまでやっても時間が足りず、土日も会社に来て、同じ時期に入社したもう1人の社員と2人で行っていました。
すると日曜日にもかかわらず、クライアント先から戻ってきた支社長が次のように言いました。
「こういう入力作業はただやってたらダメだよ。考えながらやらないとダメだからね」
そんなアドバイスをしてもらったのにもかかわらず、私は心の中で次のように思っていました。
「ただでさえ時間がないのに、考えながらなんてやってられないでしょう。考えながらやってたらますます終わりませんよ!」
入力は自分でやるべし
先程の「入力作業は考えながらやらないとダメ」という言葉を、今ではよく理解できます。
だから「私は入力作業が嫌いだった」という過去形になるのであり、今は入力作業が嫌いではありません。
経営コンサルタント会社に入社した当時、次のような入力作業を行いました。
それは、市場にあるお魚屋さんの売上データ入力でした。
なじみのない魚の名前、売上やら原価やら経費やら手数料やら、とにかく羅列される数字に最初はもう思考停止状態で入力をしていました。
しかし「考えながらやる」という思考回路が生まれると、不思議なもので、入力作業をしていてもデータの見え方が全く変わっていったのです。
- 魚によって、こんなに単価が違うのか。
- 魚によって、こんなに粗利率が違うのか。
- 人気の魚をもっと仕入れたら、売上はもっと上がるのかな。
同じ入力作業であっても「誰でもできるつまらない仕事」と思うとモチベーションは上がりませんが、入力作業の中に大ヒントがあり「課題を見つけ打開策を見つける仕事」と捉えるとワクワクするのです。
気づき力の訓練
入力作業を「課題を見つけ打開策を見つける仕事」と思うと、効率化を考えるよりもワクワクするし、そのおかげで先程の事例のように、それまでに気づかなかったことに気づけるようになるのです。
入力作業をしていると色々な異変に気づくことができ、課題が見えてきます。
しかし、そんな異変に気づかない人もいます。
厳密に言うと「気づかない」のではなく「気づけない」なのですが・・・。
この気づき力は数字力においてとても大切であり、成果の分岐点にもなっていきます。
では、どうやって気づき力を高めれば良いのでしょうか?
色々な方法がありますが、1つは自ら入力作業をやることです。
入力作業は、気づき力のトレーニングだと思うと楽しいものですし、その気づき力がついてくると、入力作業をせずに集計したデータを見ても、直感が働くようになります。
その直感力を鍛えるために入力作業が有効だと考えると、ありがたく尊い作業に思えたりもするのです。
そして当時「こういう入力作業はただやっていたらダメだよ。考えながらやらないとダメだからね」と言ってくれた支社長に感謝なのです。
入力作業では効率化を考えることよりも「楽しむこと」が大切であり、そのために目的を理解することが大切なのです。
数字力に興味のある人は、こちら【「数字に弱い」社会人のための苦手意識を克服する方法】もご覧ください。