チームで仕事をする時には色々な役割があり、その役割を理解して行動することが大切です。
しかしそれ以上に大切なことは、チームを俯瞰することです。
チームを俯瞰することで、各自の役割が適正であるかを判断できるようになるのです。
この「チーム」という言葉を「組織」に置き換えると、ビジネスにおいても同様のことがいえます。
組織を俯瞰することは、通常社長の役割といえるでしょう。
しかし組織が大きくなってくると、社長1人に任せておけば良いということではなくなります。
そして、そんな適正な役割を確認する時には、組織の3要素を理解しておくことが大切です。
目次
- 組織の3要素
- 共通目標の役割
組織の3要素
組織の3要素とは、何でしょうか?
ズバリこちらです。
- 共通目的(組織目的)
- 協働意欲(貢献意欲)
- コミュニケーション
この3つを簡単に、ご紹介します。
共通目的(組織目的)
これは、組織の全員が認識する目的です。
私の会社は、〇〇という目的があります。
私の部署は、〇〇という目的があります。
私のチームは、〇〇という目的があります。
社員全員もしくはチーム全員が同じ答えを言え、上記の◯◯に同じ言葉が入ることが理想です。
しかし、なかなかそうはいかないのも現実です。
そのため、組織では様々な仕組みづくりが必要になります。
協働意欲(貢献意欲)
協働意欲(貢献意欲)が高いということは、ただ意欲(モチベーション)が高いということではありませんし、テンションが高ければいいということではありません。
協働意欲(貢献意欲)とは、分かりやすくいえば助け合おうとする意欲です。
各自が全社の視点を持ち、部門の枠を超えて「何か手伝うことはある?」と関心を持って声をかけていますか?
チームで困っている人がいたら「どうしたの?」と関心を持って声をかけていますか?
新しく入った社員に、積極的に「元気?問題ないかな?」と関心を持って声をかけていますか?
このような日常の積極的な姿勢が、助け合う風土づくりを構築し、組織の土台が形成されていきます。
コミュニケーション
組織において、とても重要な言葉です。
コミュニケーションがとれていると、小さな問題はそのまま小さい問題で済みますが、コミュニケーションがとれていないと、些細なことが大問題に発展してしまう可能性があります。
そして、相手のことを知っているだけで、かける言葉が変わります。
かける言葉が変わると、今まで以上に相手を助け、勇気づけることが可能になります。
その根底にあるのが、コミュニケーションです。
コミュニケーション能力の基本については、こちらをご覧ください。
あなたの・・・コミュニケーション能力の課題が分かる本: コミュ能力はたった5ステップで劇的に向上する
共通目標の役割
この組織の3要素で最も大切なものは、共通目的(組織目的)です。
共通目的がないと、組織の存在価値がなくなってしまいます。
共通目的を理解することで、協働意欲(貢献意欲)もコミュニケーションもベクトルがあっていきます。
分かりやすい例が、スポーツです。
なぜならば・・・ほとんどのチームは勝利を目指して、試合に臨むからです。
「よーし今日は負けるぞ〜」って力を合わせて頑張るチームは、ほとんどないですからね(笑)
さらに目の前の勝利のためという目的だけでなく、その勝利の先に目的を持っているチームは、底力が違うかもしれません。
その一方で、一般的な企業では、共通目的(組織目的)を浸透させることが簡単ではありません。
なぜならば、スポーツチームのように、説明なく共有できる目的が見えにくいからです。
つまり、共通目的があっても、それを日々の行動に結びつけにくいということです。
例えば、未来の子どもたちに貢献するために私たちは頑張るぞという共通目的(組織目的)を掲げたとします。
もちろん意味は分かりますが、具体的にどうしたら良いのでしょうか?
- やること
- やるスピード
- やり方
- やる期限
- やるメンバー
このように共通目的(組織目的)は一緒でも、行動が伴っていないと、組織としての力を発揮できません。
その時に有効なものが、共通目標になります。
先ほどの未来の子どもたちに貢献するためという目的をもとに、次のような目標があったらどうでしょうか?
- 今年中に20の小学校で講演をする。
- 半年以内に、教材を1,000個販売する。
- 3ヶ月以内に、PTAのアポを10件取る。
このように、目標を設定すると、具体的な行動が見えてきます。
そして、その目標をチームで共有できると、ベクトルが合ってくるのです。
だから、共通目標は必要なのです。
そして、ここで大切なことは、共通目的と共通目標が連動していることです。
もし連動せずに、共通目標だけが共有されてしまうと、いわゆる売り上げ至上主義のようになってしまう恐れがあります。