会話をする時や交渉の場において、皆さんはどのようなことを意識していますか?
「あなたのコミュニケーション能力の課題が分かるという本」でも書かせていただきましたが、コミュニケーション能力には5つのステップがあります。
その最初が「問いかける技術」になります。
コミュニケーション能力においては、傾聴力が大切という人も多くいますが、相手が話しかけてくれないと傾聴力は発揮できませんので「問いかける技術」が先に来るのです。
傾聴力についてはこちら「傾聴力がある人の共通点」をご覧ください。
今回は問いかけられる側として、素敵だなと思った事例をご紹介します。
目次
- 問いかけの基本
- 心地よい問いかけ
- 問いかけは技術
問いかけの基本
コミュニケーションにおいて「聞く力」が大切という人もいますが、先ほど書いたように、相手が話しかけてくれないとその力は発揮できません。
だから自ら問いかけることが大切であり、それがコミュニケーション能力のファーストステップになるのです。
では「どのように問いかけたらいいのでしょうか?」とよく聞かれますが、難しく考えることはありません。
相手より先に、自ら話しかければいいのです(笑)
本当ですよ!!
それが難しいという人もいますが、それだったら最も簡単な自ら話しかけることである「あいさつ」を意識するだけでコミュニケーション能力は向上します。
例えば・・・
- おはよう
- お疲れさま
- こんにちは
- お世話になります
- 先日はありがとうございました
などなど。難しくないですよね!!
その上で色々な問いかけがあるのですが、そこから先は意識ではなく技術であるという理解がとても大切です。
心地よい問いかけ
今回問いかけられる側として、とても心地よいと感じた事例は、私が電子書籍の表紙を依頼した時のやりとりでした。
心地よいというのは具体的には、無駄がなく、負荷を感じることもなく、楽しくやりとりができたという意味です。
そこで感じた「問いかける技術」のポイントがこちらです。
①バランス良い必要情報の要求
最初に表紙を作成するために、必要な情報を求められました。
それは次の3つです。
- タイトル
- 筆者情報
- サブタイトル
たったの3つです。
その量が多くもなく少なくもなく、とても返事がしやすいバランスだったのです。
②バランス良い候補デザインの提案
デザインを自分で考えるのはとても難しいことなので、私はプロに依頼したいと思ったのです。
そんな時に「どんなイメージですか?」と聞かれても困るのです。
なぜならば、それができれば自分でやっているからです(笑)
そこでこの時は「9つあるデザインの中だと、どれがいいですか?」という問いかけをいただきました。
そう聞かれるとこんな私でも、もちろん答えられるのです(笑)
その9つの中から私が良いと思うものを1つ選ぶと、次はそれをもとに3つのたたき台をいただきました。
「次の3つだと、どのデザインがいいですか?」と。
その3つの中で1つを選んだら終わりということではありませんが、1つ選ぶことによってだいぶイメージが絞られます。
そしてその1つのたたき台に対して、私から6つの追加要求をお伝えしました
そしてその6つの要求を踏まえて作成していただいたのが、次の表紙になります。
前回の「あなたのコミュニケーション能力の課題が分かる本」とはまた別の素敵なデザインをいただきました。
問いかけは技術
今回の事例は電子書籍の表紙作りのやりとりの中での「問いかけの技術」の紹介でした。
「問いかける」という意識と、それを実践しようとする積極的な姿勢と行動はとても大切ですが「問いかけ」は意識ではなく技術です。
技術はスキルという言葉に置き換えられるように「問いかける技術」は誰でもスキルアップできるものなのです。
そこで今回の事例を振り返ってみると、この事例は問いかける基本の手順に沿って進めているだけなのです。
その「問いかける技術」の基本とは、相手が答えやすいような質問を用意することです。
詳しくはこちら「クローズドクエスチョンとオープンクエスチョン」もぜひご覧ください。
ちなみに・・・自分の仕事などで問いかける場面があった時に、どのような基本スタイルを持っていますか?
今回表紙のデザインを作成してくれた方は、この「問いかけ」をマニュアル化しています。
「問いかける」自分のスタイルを持っているということです。
つまり、仕事において「問いかける技術」のスタイルを自分で持っているかどうかはとても大切なのです。
そして、そのスタイルを自分で考え構築するだけでも、問いかける技術は磨かれます。
具体的に何をすれば良いのかを明確にすることと、自ら行動を起こすことが成長に繋がり、その繰り返しで「問いかける技術」が向上するのです。