ファシリテーターの役割で大切な「捉え方」と「比べ方」

ファシリテーション

生きていると、迷うことがよくあります。

言い換えると、迷っているということは、生きている証といえるかもしれません。

しかし、そんな捉え方は「べき論」であって、日常の中で迷ったままブラックホールに飲み込まれてしまうような場面は多々あると思います。

これは、ミーティングや会議においても同様です。

しかしそこには、その迷いを解決してくれる救世主がいます。

それが、ファシリテーターです。

では、ファシリテーターの役割としては、ミーティング中にどうやってその迷いを解決すれば良いのでしょうか?

目次     

  • 捉え方
  • 比べる
  • できること

捉え方    

とある中小企業の事例を、ご紹介します。

この会社は、私がコンサルタントとしてフォローさせていただいているのですが、その中で業績検討会というミーティングがあります。

その会議の中で、ある部門責任者が次のように報告をしてくれました。

この前のキャンペーンは、すごく良い結果でした。

50個売れればいいと思っていたのですが、80個販売することができました。

これを踏まえて、来月は10万円の広告を出したいと思いますが、いかがでしょうか?

このような報告と提案がありましたが、あなたは何か感じることがありますか?

ここでファシリテーターの役割として、1つ整理しておきたいことがあります。

それは、80個という販売実績が果たして良かったのかということです。

ファシリテーターとしてこの疑問を解決するために必要なことは、何かと比べるということです。

比べる    

では、何と比べれば良いのでしょうか?

最も分かりやすいのは、過去の実績です。

ちなみに昨年の販売個数を聞くと、調べた結果84個でした。

ということは・・・昨年の実績と比べると「売れていない」という捉え方になります。

そして目標を聞くと、目標は特に決めていないということでした。

目標は、しっかり決めておきましょう!!

さらに、その80個の販売実績は、金額的にいくらになるのかと尋ねると、それは712,900円ということでした。

ではこのことを踏まえて、10万円の広告を出すことについてはどうでしょうか?

ここで色々な意見が必要ですが、ファシリテーターの役割としてはただ意見を吸い上げるだけではいけません。

ファシリテーターとして、色々な意見を吸い上げながらも、判断軸を示してあげることも重要になります。

できること  

ここで当たり前となる判断軸が、費用対効果という視点になります。

では10万円の費用をかけて、得られる効果としては何が必要でしょうか?

売上10万円でしょうか?

いいえ、売上ではなく、粗利10万円が最低限必要な効果となります。

では粗利10万円を得るためには、いくらの売上が必要なのでしょうか?

ここで紹介している商品の粗利率は19%でしたので、10万円÷19%という計算をすると、必要な売上(526,316円)を算出することができます。

つまり、10万円の費用をかけて53万円の売上をプラスすることができると、広告を出したほうが良いという意思決定ができます。

そのことを共有すると、会議参加メンバーは先ほどとは違い「広告は出さなくてもいいかもしれない」という雰囲気になってきました。

「10万円という投資」と「53万円のプラス売上」を比べた結果、難しいかもしれないという認識になってしまったのです。

では今度は「53万円のプラス売上」と「そのためにできること」を比べてみたらどうでしょうか?

今度は53万円の成果を上げるために必要なことを議論し、そこに光が見出せれば10万円の広告を出そうという結論になります。

では自分たちには、何ができるのでしょうか?

物事に迷いが生じた時には、ファシリテーターの役割として、「自分たちにできること」に議論をフォーカスさせることが重要になります。

「自分たちにできること」も「できないこと」も一緒にして話をすると、焦点がぼやけてしまいます。

そんな中で出てきた意見としては、次のようなものがありました。

  • 登録品数を増やす
  • 登録の仕方を変える
  • 登録の単価を変える
  • 登録する商品の写真の撮り方を変える
  • 商品を紹介する文章を変える
  • タイトルを変える

いかがでしょうか?

人は不思議なもので「できること」が目の前に見えてくると、元気が出てくるものです。

では目の前に出された「できること」は、どのくらいのボリュームをいつまでにやれば良いのでしょうか?

こんなことが会議のエンディングで必要になりますが、まずはそこに行くまでにファシリテーターの役割としては、今回の事例のような判断軸を提供することが重要になるのです。

ファシリテーターについてさらに興味のある人は、ぜひこちらもご覧ください。


会議やミーティングにおけるファシリテーションの技術が学べる本: コミュニケーション能力をビジネスに活かす コミュニケーション&ビジネス
 

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