「上司と部下の間で相談しやすい環境ができているか?」という言葉を、20年前に聞くことがあったでしょうか?
明確なエビデンス(証拠)はありませんが、感覚的に以前よりも今の方がよく耳にするように感じますが、あなたはどう思いますか?
ここには、時代背景も影響しているでしょう。
高度成長期などには、日本で働き手に困ることは少なく、人は職を手にすることが大変な時代でした。
さらにバブル崩壊も重なった1990~2000年代には雇用環境も厳しくなり、1999年には有効求人倍率が0.48倍になりました。
(有効求人倍率とは、求職者1人に対して何件の求人があるかを表しています)
しかし、現在は採用において売り手市場と言われるように、優秀な新卒者であれば、複数の内定をもらうことが当たり前になっています。
一方で会社としては、人を採用したり確保することに尽力していかなければいけない時代です。
さらに、以前は当たり前だったことも、少しのことで「○○ハラスメント」と言われてしまう時代です。
(もちろん過去の言動を見直し、改善していくことが必要なことは大前提です)
そんな時代背景もあり、上司と部下の間で相談しやすい環境を作ることの優先順位が高くなっているのではないでしょうか。
目次
- 相談とは
- マイナス要因
相談とは
前置きが長くなりましたが、相談とはどのような定義でしょうか?
辞書を引いてみると「相談とは、悩みや問題を解決するため、あるいは物事を決定するために、他者の意見を聞いたりアドバイスを求めたりする行為」と書かれています。
報連相(報告・連絡・相談)という言葉もあるように、相談とは組織で働いていく上で義務になります。
だから、上司と部下の間で相談しやすい環境があろうとなかろうと、本来はしなければいけない義務なのです。
つまり、相談をしないということは、義務を果たしていないという行為なのに、相談しやすい環境ができていないと、上司に責任が問われることが多いのが現代です。
問題が起きた時には、片方だけが悪いということはなく、双方に改めるべきことがあり、それぞれが自分自身の課題に向き合えるといいのですが・・・。
なかなかそうならない時が多いのも、現実です。
マイナス要因
では、果たさなければいけない義務にもかかわらず、人はなぜ相談を怠ってしまうのでしょうか?
そこには、何かやりたくないというマイナス要因があるのです。
人間は、頭で理屈を理解していても、それ以上に感情による判断を優先してしまうことが多々あります。
それが、感情の動物である人間なのです。
それでは、そのマイナス要因とは何なのでしょうか?
ここでは、大きく3つのマイナス要因をご紹介します。
上司と部下の間に、相談しやすい環境を作りたいと思っている上司は、この3つを意識するだけで上司力がアップしますので、ぜひ参考にしてください。
①話しかけにくい
先程もお伝えしましたが、本来は話しかけにくくても、義務である相談はしなければいけないのです。
しかし、話しかけにくいと、話しかけられない人もいるのが実社会です。
だから、上司は「べき論」ではなく、相手の目線に合わせたコミュニケーションが大切になります。
そのためには、まずコミュニケーションの量(頻度)を高めることが大切になります。
詳しくは、こちら「コミュニケーションの基本 〜質より量が基本〜」をご覧ください。
②相談した後が面倒くさい
例えば、相談した後に長い話やくどい話を聞かされたり、同じような話がループするようでは、相談することが億劫になります。
相手の立場に立てば、簡単に分かりますよね。
上司が部下から相談しにくいと言われないようにするために、上司はコミュニケーション能力を高める必要があります。
③相談しても解決しない
もしこのような上司であれば、部下は相談する価値を感じないでしょう。
だって、相談する意味がなくなってしまいますし、考えれば当たり前ですよね(笑)
本来は義務である相談であっても、価値を感じなければ「しない」という判断をしてしまうかもしれません。
このようにならないために、上司は知識やスキルを高めていかなくてはなりません。
ここに挙げた3つを意識し改善することで、上司は部下との間に相談しやすい環境を作ることができるようになります。
「本来は・・・」とか「昔は・・・」などという「べき論」は、過去の話であって、現代は上司と部下の間に相談しやすい環境を作ることが、上司がすべき絶対的な要素なのです。
管理職のコミュニケーション能力に興味のある人は、ぜひこちら「管理職のコミュニケーション能力」もご覧ください。

中小企業のリーダーが知らないと損をする「管理職のコミュニケーション能力」: 部下と接する時に役立つ11のコツとテクニック コミュニケーション&ビジネス
