コミュニケーション能力を高めるにはたくさんの要素が必要です。経営コンサルタントとして学んだことや経験したことを中心に「コミュニケーション能力向上」に役立つ情報を(原則)毎週金曜日に配信しています。皆さまの未来に少しでも貢献できれば幸いです!

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目的を添えるだけで伝える力が変わる 〜3人の石工の話〜

「伝える力」には色々な要素がありますが・・・

今回のテーマは「目的を添えるだけで伝える力が変わる」です。

今回ご紹介するのは、本当にちょっとした言い方で、誰にでもすぐにできますので、お楽しみに!!

目次         

  • AさんとBさんの事例
  • 3人の石工のお話
  • おさらい

AさんとBさんの事例   

あなたは、部下であるMさん(事務職)にあることを伝えようとしています。

その内容とは・・・、

来月から少しだけ現場の仕事を手伝って欲しい」ということです。

こんな時は、どんな言い方がいいのでしょうか?

2つ例をあげてみましょう。

・・Aさんの例・・・

Aさんは、そのまま直接内容を伝えます。

来月から少しだけ現場でも仕事をしてほしい

するとMさんは「はい分かりました」と返事をします。

しかし心の中では次のように思っています。

  • なんで私だけなの?
  • これっていつもの仕事はダメってこと?
  • これからも現場要因になるってこと?

返事は「YES」でも不安ばかりです。

そしてそれが不満にも繋がっていきます。

・・Bさんの例・・・

Bさんは、そのまま直接は伝えません。

Mさんも知っているように、いま会社では働き方改革をやっていて、その中で部門の垣根を越えた業務の平準化を目指しています。

その一つとして事務職でもできる現場仕事は、事務サイドで引き受けるようにしていこうと思っています。

そこで1番現場の人とコミニケーションが取れているMさんに、まずはこれを任せたいと思っているけど、業務の風穴を開けてもらえないかな?

AさんとBさんとでは、どのような違いがあるでしょうか?

他にももっと良い言い方があるかもしれませんが、ポイントは目的を添えて話していることで、伝える力が変わっていることです。

上司が部下に伝えることは指示だけではなく、期待が大切なのです。

ちょっとした言い方で、相手の受け止め方は変わってしまいます。

そしてその受け止め方で、仕事の質が180度変わってしまいます。

3人の石工のお話   

さらに、伝え方のコツである「ちょっとした言い方」で大切なことは、目的を伝えることです。

最後に私の好きな、有名な「3人の石工の話」をご紹介します。

世界中をまわっている旅人がいました。

その旅人がある町外れの一本道を歩いていると、1人の石工に出会いました。石工は難しい顔をして石を削っていました。

旅人は「ここでいったい何をしているのですか?」と尋ねると・・・、

何って、見れば分かるだろう。石を削ってレンガを積んでるんだよ!

「なんで、こんなことばかりしなければならないのかって思ってるし、全く俺の人生ついてないよ」

旅人は、その男に慰めの言葉を残して、再び歩き始めました。

もう少し歩くと、2人目の石工に出会いました。旅人がまた、

ここでいったい何をしているのですか?」と尋ねると・・・、

何って、見れば分かるだろう。石を削ってレンガを積んでるんだよ!これが俺の仕事で、これで俺は飯を食ってんだよ!

旅人は、男に励ましの言葉を残して、再び歩き始めました。

さらに旅人は歩いていくと、3人目の石工に出会いました。そして、

ここでいったい何をしているのですか?」と尋ねると・・・、

男は明るく顔をあげて、こう答えました。

旅人さん、よくぞ聞いてくれました。私は今、後世に残る町の大聖堂を造っているんだ!

この大聖堂ができたら、多くの人々がお祈りできるようになるんですよ。多くの人々の役に立つ仕事ができて、私は幸せですよ

是非、教会が完成したら見に来てくださいな

旅人は、またこの地を訪れることを約束して、3人目の石工と別れました。

おさらい       

このとき、三人の男たちにとって「目標」は同じです

  • 1日に何個のレンガを積む、とか。
  • 何時間で効率よく積む、とか。
  • 工期を守るために自分の担当している作業をいつまでに仕上げる、などなど。

しかし三人の男たちにとって「目的」は同じではありません。

  • 一人目の男は、目的を持っていません。
  • 二人目の男は、生活費を稼ぐことが目的になっています。
  • 三番目の男は、歴史の一部に自分が関わり、世の中の役に立つことが目的となっています。

目標は、他人から与えられることが十分にありえます。

しかし、目的は他人から与えられません。

その意味は、自分で見出すものだからです。

でも、その目的を意識するチャンスを、他人から与えられるとしたらどうでしょうか?

だから目的を持った問いかけ方は大切なのです。

人間なんて弱いもので、とても些細なことで傷ついたり、ちょっとした一言でモチベーションが上がったり、人との関わりで気持ちが揺れ動いていきます。

もちろんセルフコントロール力を向上させて、常に自己肯定感を自ら保てるようにする努力は必要ですが、周りの人に支えられながら生きているのが人間です。

だから、周りの人に良い影響を与えられる「言い方(気づかせ方)」を身につけ意識し行動することで、自分自身の人生も豊かなものになっていきます。

だからこそ、相手に目的を伝え、お互いに目的を共有できるような言い方が、大切ですね♩