先日こんなことがありました。
「もう私は、Tさんと仕事をしたくないです。もう無理です〜」
とNさんが、涙ながらに話していました。
仕事でのトラブルがきっかけですが、人間関係がもともとうまくいっていないのです。
そういう時ってありますよね!!
でもそのままでは良い仕事はできません。
好きになれとは言いませんが・・・。
「人間関係がうまくいかないならこれをやってみよう」というささやかなご提案をさせていただきます!
目次
- 2人の会話
- 解説すると・・・
- 解決策①
- 解決策②
2人の会話
Tさんは、Nさんの上司であり、2人は上下関係にあります。
2週間前にTさんが、Nさんに1通のメールを送りました。
その内容とは・・・。
「お客様と商談がまとまったので、月末にトラックの手配をしておいて」という内容でした。
それから12日後・・・。
お客様から1通のメールが、Nさんに届きました。
その内容とは・・・。
「いつもは事前にご連絡いただくトラックの手配ですが、どうなっていますでしょうか?まだご連絡がないので、念のためメールをさせていただきました。お手数ですが、ご確認をお願いいたします」という内容でした。
そのメールを見たNさんは、顔面蒼白で心臓が止まりそうだったとのことです。そうなんです、Nさんは、Tさんからのメールを見落としていたのです。
「やってしまった。どうしよう!?」と思ったNさんは、上司に相談をしたのです。しかしこの時に相談した相手が、Tさんではなく別の上司だったのです。
解説すると・・・
何が、問題だったのでしょうか?
それは、もちろんお客様に迷惑をかけてしまったことです。
では、なぜそのような問題が起きてしまったのでしょうか?
業務上のミスを言葉でいうと「確認不足」です。
では、どんな確認不足があったのでしょうか?
Tさんは、Nさんにメールを送った後に、メールを受け取ったかどうかを確認すれば良かったのです。
Nさんも、いつもだったら届くはずの指示が来ないので、Tさんに確認をすれば良かったのです。
しかし、この業務上のミスだけで涙を流すでしょうか?
今回の涙と確認不足の原因の底には「嫌い」という感情が流れていたのです。しかも「ただの嫌い」ではなく「関わりたくないと思うほど大嫌い」という感情だったのです。
だから「もう無理です〜」という言葉が、涙と共に溢れたのです。
ちなみに、Tさんは男性で、Nさんは女性です。
しかし仕事上「もう無理です〜」と言ったからといって、その都度人事異動をするほど、余裕のある会社はありません。
そうかといって、この人間関係に克服の光が見えないと「会社を辞めます」という結末が訪れてしまいます。
では、どうしたらいいのでしょうか?
解決策①
まずは周囲の人たちがこの関係を理解することです。しかしそれだけでは解決しません。
なぜならば、周囲の人は解決の手助けをすることはできますが、解決のカギは当事者が握っているからです。
では、当事者の2人は何を改善すればよいでしょうか?
それはコミュニケーションの質ではなく、コミュニケーションの量の改善です。
嫌いな人や苦手な人とは、ついつい言葉を避け、コミュニケーションがなくなってしまいます。
そうすると1つの些細な出来事が、大きな影響力を持ってしまいます。
でもコミュニケーションが普段からあれば、その1つの些細な出来事が1/10や1/100の影響力で済むのです。
では、どんなコミュニケーションをとれば良いのでしょうか?
極論は何でもいいのです。大切なことは、コミュニケーションの質ではなく、コミュニケーションの量だからです。
具体的には?
「挨拶」と、相手が答えやすい「クローズドクエスチョン」だけでいいのです。
※クローズドクエスチョンについては、ぜひこちらの「会話が続かない人へ」もご覧ください。
会話なんて続かなくていいのです。
続かないのは当たり前だし、最初はぎこちなくていいのです。最初から、嫌いな人や苦手な人と自然に会話できるはずがありません。だって、嫌いなんですから(笑)
解決策②
仕事の始めと終わりの挨拶と、些細な3つのクローズドクエスチョンがあれば、1日5往復のコミュニケーションが成立します。
例えば・・・。
【挨拶】
- おはよう〜
- 今日も寒いね〜
- 今日もよろしく〜
- お疲れさま〜
- また明日〜
【クローズトクエスチョン】
- 昨日送ったメールは見た?
- 体調は大丈夫?
- 風邪は治った?
- 何か困ったことはない?
- 昨日お願いしたことは大丈夫?
相手は素っ気ない「YES」or「NO」の返事だけかもしれませんが、それでいいのです。
しかしこのコミュニケーションを続けることで、今回のような大きな問題を避けることができます。
もし嫌いな人や苦手な人がいる場合には、この1日5往復のコミュニケーションを意識してみてください。
1ヶ月に22日の出勤日があると想定し、数字にするとこんな感じです。
①挨拶も何の会話もない
0×22=0コミュニケーション
1月に2人の間に1回起きる問題の影響力は、100%(1/1)
些細な1件の問題が、いちいち気にいらないと感じる状況です。
②挨拶だけする
2×22=44コミュニケーション
1月に2人の間に1回起きる問題の影響力は、2.2%(1/45)
③挨拶+3クローズドクエスチョン
5×22=110コミュニケーション
1月に2人の間に1回起きる問題の影響力は、0.9%(1/111)
あくまで数字上の話ですが、これだけの違いが生まれます。
人間関係がうまくいかないなら、まずは「挨拶」と「クローズドクエスチョン」です!!
そして・・・