「営業」という言葉を聞いただけで、拒否反応を示す人がなんと多いことか・・・。
何か「売りつける」みたいなイメージを持ってしまっているからでしょうか?
しかし企業は営業活動の上に成り立っているので、企業に属している限りみんなが営業マインドを持つことはとても大切です。
営業職とは、お客様に喜んでもらう仕事です!!
そしてクロージングという行為も、決して「売りつける」という行為ではありません。
営業職のクロージングとは、お客様の決断を後押しする行為です。
目次
- はじめに
- 営業担当の役割
- クロージング
- 事例1
- 事例2
はじめに
営業活動においてクロージングをする時に「お客様の利益(真のニーズ)」を認識できていないと、不発になります。
そしてその利益はお客様が自ら創り出すものであり、そのサポートをするのが営業活動です。
だからお客様を動かすことができないと、顧客満足には繋がりません。
そして当然早く利益に繋がったほうがお客様はもっと喜びます。(早く契約して利益を創造する)
しかし、未来の想像力だけで、お客様は利益を確信できないので、お客様にボールを投げただけでは決断できない方がほとんどです。
だから営業活動のクロージングが必要になります。
営業担当の役割
まず契約にならない場合とは、どのような状態でしょうか?
- お客様がサービスに魅力を感じていない(内容と金額を含めて)
- お客様のニーズがサービスと合わない
- お客様が決断できない
そのことを踏まえて、営業担当者がすべきことは何でしょうか?
ここでは営業職における3つの基本をご紹介します!
①お客様に自信を持ってサービスを伝える
お客様が求める営業マンのスキルに「商品に詳しい」という項目があり、どんなアンケートでも上位にランクインします。
だからサービスに疑問を持って営業する人の成約率は、圧倒的に低くなります。
コンサル営業や注文住宅など、形の見えない高額商品では特に顕著に表れます。
②お客様の利益(真のニーズ)を把握する
目の前の表面上の要求に応えようとして動くと、要求ばかりが出てきて契約になりません。
「正しい問いに間違った答えをする」ことよりも、「間違った問いに正しく答える」ほうが営業的には悪なのです。
詳しくはこちら「交渉術の基本 / 間違った問いを見極める②」をご覧ください。
クロージング
そして最後の3つ目がこちらです。
③お客様の決断を後押し(以下クロージング)する
商品や商品単価にもよりますが、9割のお客様はクロージングがないと契約に至りません。つまり自分で決断ができないのです。
何千万円という高額な商品であればなおのこと。
だからクロージングはとってもとっても大切であり、会社と自分の武器を総動員!!
そして、ホットな状態(未来のイメージが出来ている時)でのクロージングが、成約率を高めます。
当然、時間が経てば経つほど成約率は低くなります。
決断を後押しするために、期限が必要になります。
原則は当日のアポ取りの際に、布石をうっておき、もし当日のOKがもらえそうにない時は、必ず後日の期限をきります。
お客様から「社内で話し合ったら連絡します」と言われたら営業的には負け。
ではどんな期限のきり方がいいのか・・・。
お客様のタイプ、扱う商品やサービス、営業担当の得意パターン、六曜(大きな契約で気にする人は気にします)、キーマンの選定と同席、切り札の確認などなど、期限をきる背景によって、伝え方や言い回しや口調なども変わってくると思いますが、どんな方法であれクロージングをする以上は、期限を明確にしてあげることで、相手が意思決定をしやすくなります。
当然「YES」の意思決定をしやすい状況をつくることが重要です。
期限が明確な場合(〇/〇〇までは10%オフなど)もあれば、期限を自分で工夫しないといけない場合もあります。
それでは最後に2つの参考例をご紹介します。
事例1
営業:「本契約の有効期間は、本契約の締結日の翌月から1年間」というルールなので、来月からサービスを使いたかったら今月中に契約が必要なのですが・・・」
顧客:「サービスには興味あるけど、少し考えたいな~」
(ここで「少し考えたい」を掘り下げるのも良し)
営業:「サービスはいつから使い始めたいのですか?」
顧客:「そうだな~来月10日くらいから使い始めて、下旬の研修には参加したいな~」
営業:「サービスを使用することについては、もう社内で意思決定されているんですか?」
顧客:「そうですね~。後は社長に一応契約書の中身を見てもらわないといけないので・・・」
営業:「そうなんですね~。では来月の契約で、その月からサービスを受けられるか上司に確認してみるので、それが大丈夫だったら来週ご契約いただけますか?」
顧客:「ハイ喜んで!!」
契約内容も営業の武器になります!!
事例2
営業:「サービス内容はいかがですか? 」
顧客:「ハイ、これで5万円は安いです!」(YES①)
営業:「販売履歴を見るだけでもメリットを感じられますか?」
顧客:「ハイ、それだけでも5万円の価値がありますよ~」(YES②)
営業:「他のサービスなども興味があるということですか?」
顧客:「ハイ、そうですね」(YES③)
営業:「あとは社長に確認してからということですか?」
顧客:「ハイ、そうですね」(YES④)
営業:「年をまたいでも加盟金が0円であれば、社長も契約ということで大丈夫ですか?」
顧客:「ハイ、それであれば社長も間違いないです」(YES⑤)
営業:「わかりました。では12/28の日付で今日契約書を置いていくので1/5までに返送してください」
顧客:「ハイ、1/5までに送ります。ありがとうございます」
このように、営業職のクロージングとは、お客様の決断を後押しする行為なのです。
決して「売りつける」ことのないようにしましょう!!
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