知人に「逆算思考って分かる?」と聞いたら「なんとなくだね・・・」という答えが返ってきて、これはもったいないと思って、このブログを書きました。
十人十色という言葉がありますが、人の中には「考えること」が好きな人もいれば、それよりも「行動すること」が好きな人もいます。
これはタイプだから仕方がないかもしれませんが、だからといって決してスキルアップが無理だということではありません。
ひょっとしたら自分で「これは苦手だ〜」と思い込み、避けてきたことで、能力の開花に蓋をしてしまっているかもしれません。
では苦手意識を持つ人が、どうすればそれを克服することができるのでしょうか?
それは「取り組むことの大切さ(必要性)」を知ることと「自分にもできるという気持ち(自信)」を持つことです。
そんなことを言っても「苦手なんだから、自信なんて持てるわけないわ〜」と言う人もいるかもしれませんが、ここでいう自信は100%ではなく、1%でいいのです。
ではその1%の自信をどうやったら得られるのかというと、それは克服のステップを知ることです。
自信がない人は、先が見えず不安に思いますが、少しでも先が見えてやるべきことがぼんやりとでも見えると、1%の自信は生まれるのです。
そのはじめのステップが「取り組むことの大切さ(必要性)」を知ることなのです。
それでは「逆算思考の大切さ(必要性)」と、そのメリットとデメリットをご紹介します。
目次
- 積み上げ思考
- 逆算思考
- 合わせ技
積み上げ思考
まず「逆算思考」をより理解しやすくするために、その反対である「積み上げ思考」をご紹介します。
「積み上げ思考」とは、簡単にいうと「できることからやってみよう」という思考です。
この思考はとても大切であり、この考え方のメリットは「すぐに行動に移しやすい」ということです。
色々と考えることも大切だけど、まずやってみないと分からないし、四の五の言わずにやってみようという感じです。
しかし「積み上げ思考」にも、デメリットがあります。
それは「成果に繋がりにくく、目標を達成しにくい」ということです。
なぜならば「できることからやってみよう」と行動を開始しても、その「できること」が正しい課題に基づいたものではないこともあるからです。
そこで対となる「逆算思考」が大切になってくるのです。
逆算思考
「逆算思考」とは、できることから始めてゴールに向かうのではなく「ゴールに到達するために必要なことを考えてから実行する」考え方です。
この思考には、次のようなメリットがあります。
・ゴールやプロセスが明確になる
・ゴールまでの距離感をつかむことができる
このようなメリットがある「逆算思考」ですが、基本的な考え方のステップは次のようなものになります。
①ゴールを設定します
具体的にイメージしたゴールを設定します。
②現状を明確にします
主観ではなく、数字を使って正しく把握します。
数字力について興味のある方は、こちら【「数字に弱い」社会人のための苦手意識を克服する方法】もぜひご覧ください。
③課題を明確にします
ゴールに到達するために、必要なことを明確にします。
ここでは「ゼロベース思考」と言われるような、固定概念にとらわれない柔軟な思考が求められます。
④やるべきことを明確にします
明確になった課題をクリアするために、必要な対策を明確にします。
⑤スケジュールを作成します
明確になった対策を、どのようなスピード感で取り組むかを明確にします。
そして最終的なゴールに向かう中で、途中に設定される小さな目標を、マイルストーンやKPIなどと呼ぶことがありますが、そこに向かう計画も明確にします。
⑥進捗管理をしながら実行します
どんな目標や計画も、実行という行動なくして達成はできません。
そしてその行動は刹那的ではなく、継続的なものでなければいけないので、ゴールまでの道中でチェックが必要になります。
「逆算思考」の簡単なステップは以上となりますが、学校教育においては「積み上げ思考」の教えが多いかと思います。
例えば、仮に努力をしても結果が出なかった時に「◯◯ちゃんは頑張ったんだからいいんだよ〜」と、励ましの言葉をもらったりしますが、結果が求められる仕事においてはそれでは不足していることもあります。
そんな時に大切なことが「逆算思考」なのです。
ちなみに、子どもは頑張ること自体に価値があるので、先程の事例は決して悪いという意味ではないので、誤解のないようにお願いします。
合わせ技
しかし「逆算思考」にも、デメリットがあります。
それは「適切なゴールまでの道のりが分からないと、行動を起こしにくい」ということです。
つまり、頭で考えることを優先しすぎると、行動が遅くなってしまうのです。
これが何よりのデメリットですが、仕事においてスピードは重要であり、スピードが遅いと成果に結びつかない要因となることもあります。
ではどうすれば良いのかというと、ゴールやそこまでの道のりが見えてから行動を開始するのではなく、行動を起こしながら逆算思考をするということです。
もっと分かりやすくいうと「動きながら考える」ということです。