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逆算思考とは 〜経営コンサルタント業務に学ぶ〜

日本の学校教育では、逆算思考がなじみにくいかもしれませんが、結果が求められるビジネスにおいては、逆算思考が大切になります。

そして逆算思考を行う時に、時間をかけずに実施することも大切になります。

そして、これはトレーニングをして習慣化することで、誰でもスキルアップできるようになります。

そのためには、課題を明確にして「自分は何に対して力を注げば良いか」を明らかにすることが大切です。

課題が明確になり、やらなければいけない行動が見えてくると、人はエネルギーも勇気も湧いてくるものです。

そして逆算思考は、たった1つの「絵」を意識するだけで理解が深まるので、それをご紹介します。

目次          

  • 経営コンサルタントに学ぶ
  • 「現状」を数字で
  • 課題を時系列で把握

経営コンサルタントに学ぶ

まずその「絵」をご紹介すると、こちらになります。

この「絵」を常に頭の中で描けるようになることで、逆算思考が鍛えられます。

そうはいっても「常に頭の中で描くなんてできないですよ〜」というように思う人がいるかもしれませんが、そんな時にはどうしたら良いのでしょうか?

そんな時には、まず頭の中ではなく、目の前の紙に書き出せばいいのです。

「書く」という行為は、脳に良い刺激を与えてくれ、記憶力がアップしていきます。

経営コンサルタントの仕事においても、この「絵」は基本中の基本です。

そしてこの「絵」を活用するステップの基本をこの後ご紹介しますが、まずはその前に最も大切なことをお伝えします。

それは「理想」を明確にすることです。

経営コンサルタントの仕事でいえば、支援する企業がどんな未来を目指すのかを明確にすることです。

そんなの「社長に聞けばいいんじゃない!?」と思う人もいるかもしれませんが、社長に聞いても明確になっていない場合が多いのです。

優秀な経営者の特徴の1つは「明確な理想」を持っていることです。

言い換えれば「明確な理想」を描けていない経営者も多いのです。

そんな時に大切なことは、理想を曖昧にしたまま次のステップに進んではいけないということです。

先のステップに進む前に、この「理想」を明確にしなければいけません。

ここは経営コンサルタントと経営者が、膝を突き合わせて逆算思考に基づいて話し合うことが大切になります。

「現状」を数字で    

「理想」を明確にした後にすることは「現状」を正しく分析することです。

そして正しく分析する時には数字の活用が大切であり、主観的ではなく客観的な視点が重要になります。

例えば、社長に「現状」のヒアリングをして「今は厳しいね〜」とか「売上が下がっているんだよね〜」というコメントをもらっても、そのまま鵜呑みにしてはいけません。

そのコメントをヒントにして「何がどれほど厳しいのか」や「売上は何と比べてどれほど下がっているのか」など数字で明確にする必要があるのです。

そしてその数字を分析しながら、ゼロベース思考(下記参照)と言われるような柔軟な発想が求められます。

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私たちは普段、自分の経験や知識などをもとに、物事を判断してしまいがちですが、既存の枠組みや考え方に縛られて、柔軟な発想ができなくなる場合もあります。

そこで、前提知識や思い込みにとらわれず、ゼロから物事を考えるというゼロベース思考が大切になり、そのことでまっさらな状態で物事を考え、創造的なアイデアを生みだすことができるようになるのです。

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そして「理想」と「現状」を明確にして、ギャップが生まれることで見えてくるのが「課題」です。

言い方を変えれば「理想なきところに課題もなく成長もない」のです。

そしてギャップから課題が見えてきたら、その後は実行計画です。

※数字力に興味のある方は、こちら【「数字に弱い」社会人のための苦手意識を克服する方法】もぜひご覧ください。

課題を時系列で把握   

実行計画において大切なことは、タイムスケジュールであり、スピード感です。

つまりやるべきことが分かって「頑張ります!」という気持ちになっても、それをいつまでにやるかという期日が明確になっていないと、望む成果は得られません。

さらに、その実行計画を組織として取り組む時には、期日の明確化がより大切になってきます。

1人は「今週中」という期日を意識していても、別の人は「今月中にやればいいんじゃない」という意識では、組織のスピード感は共有できずに組織力を発揮することができません。

そのようなことを防ぐためには「見える化」が大切となり、その事例が次のようなものです。

そしてここからの経営コンサルタントとしての腕の見せ所は、キーマンを正しく認識し「いかに人を巻き込んでいくか」ということになります。

何事も行動がなければ成果は得られず、目標を達成できませんが、その行動をいかに計画通りに実行するかは、1人1人ではなくキーマンの動きにかかっているのです。

人の個性として、自ら動ける人と周りが動くことで自分も動ける人がいますので、ここを見極めなければいけません。

そして「これで良し」と思っても、行動する中で思い通りにいかないことはたくさん出てきます。

だから思考と行動の繰り返しです。

常に広い視野で俯瞰すると共に、逆算思考も繰り返して行うことが大切なのです。

ゴルフに学ぶ逆算思考は、こちらをご覧ください。


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