あなたは現在、何か「悩み」を持っていますか?
きっと「私には悩みなんてありません」と言い切れる人は少ないのではないでしょうか。
そんな「悩み」は、どんなことが関係しているのでしょうか?
心理学の第一人者であるアドラーさんは、すべての「悩み」は対人関係にあると言っています。
そのことを、この後ご紹介します。
ちなみに、私も対人関係の「悩み」を常に持っています。
しかし対人関係でうまくいかない時に大切なことは、その悩みを前にした時に「前向き」に考える方法を知っておくことです。
目次
- 結婚しないのはなぜ?
- 対人関係のあるある
- 前向きな考え方
結婚しないのはなぜ?
あなたは、先ほどご紹介した「アドラー心理学」をご存知でしょうか?
私の友人がアドラー心理学を教える活動をしているので、何度か学ぶ機会をいただきました。
とても共感することが多く、今でも意識していることがありますので、1つご紹介します。
ちなみに心理学においては、フロイトさん(1856年〜1939年)という第一人者もいます。
この方はオーストリアの精神科医で、心理学の世界に大きな影響を与えました。
その1つが「原因論」です。
つまり「人間は、過去の経験が原因となって、今の行動を選択している」という考え方です。
納得する部分もあり、以前は私もこのように考えていました。
一方で、アドラーさん(1870年〜1937年)の考え方は少し違うのです。
ちなみに、アドラーさんもオーストリアの精神科医です。
フロイトさんの「原因論」に対して、アドラーさんは「目的論」という考え方を持っています。
「目的論」とは「人間の行動には、全て目的があり、自分が現在置かれている状況は、自分の目的を達成するために、自らが選択したものである」という考え方です。
例えば、結婚しない友だちがいるとします。
あなたは、結婚はいいものだと思っているので、その友だちが「なんで結婚しないのか?」を考えたとします。
その原因を考えた時には「彼女(彼氏)がいないから」とか「経済的に安定していないから」などという予測を立てるかと思います。
しかし目的論で考えると「まだ数年は1人の時間を謳歌したいから」とか「プライベートを気にせずに仕事に没頭したいから」などという予測を立てることができます。
このように対人関係がうまくいかない時においても、原因論と目的論を意識することで、見方が全く変わってきますが、その上で「前向き」に考えることが大切です。
対人関係のあるある
「目的があるから人は行動する」という考え方をもとに人と関わっていくと、関わり方が変わっていきます。
そうはいっても、そんな簡単にうまくいかないのが対人関係です。
人と意見が違うことで衝突することもありますし、逆に衝突を避けて、コミュニケーションがなくなってしまうこともあります。
対人関係でうまくいかないことは、他にもあります。
その1つが人と比較することで起きる対人関係です。
例えば、あなたが誰かに褒められていたとします。
こんな時はよっぽど皮肉が込められていない限り、誰でも嬉しいのではないでしょうか。
しかし次の瞬間、あなたがあまり良く思っていない人が、あなた以上に褒められたとしたら、あなたの感情はどうなるでしょうか?
「それはそれ」と割り切れる人もいるかもしれませんが、人によっては劣等感や妬みを持つ人もいるかもしれません。
- 「なんであんな人が褒められているの!?」
- 「なんであの人をそんなに褒めるの!?」
- 「なんで私のことをもっと褒めてくれないの!?」
こんな気持ちが動機となって、殺人事件にまで発展する世の中ですので、気をつけたいものですね。
前向きな考え方
対人関係において、前向きに考える方法は「相手に期待しないこと」です。
「前向き」とは「自分の影響が及ぶ範囲に注力すること」ですので、相手に変化してもらうことを期待しても、残念ながらあなたにはどうすることもできません。
だから「なんであの人は・・・(怒)」という場面に、相手の変化を期待しても、残念ながらあなたには何も出来ないのです。
では「自分の影響が及ぶ範囲」では、何が出来るでしょうか?
それは相手に期待せずに、相手が変化するためのきっかけとなる「気づきボールを投げること」です。
相手はこんな目的を持って今の行動を選択しているのだから、こんな「気づきボール」を投げてみよう、という感じです。
あなたに出来ることは「気づきボールを投げること」であって「気づきボールを投げて相手を変えること」ではないのです。
このように対人関係がうまくいかない時には、相手に期待せずに「気づきボールを投げること」に注力すると、前向きなエネルギーが増していきます。
しかし身近な人に対しては、ついつい期待してしまうものです。
私の場合、これが夫婦喧嘩のもとになったりするので、気をつけなければいけません(笑)
コミュニケーションの基本については、こちら「あなたの・・・コミュニケーション能力の課題が分かる本」もぜひご覧ください。