私はいわゆるアラフィフ世代ですが、昔と比べて記憶力が弱っています。
きっと同年代の人には、共感してもらえると思います。
最も私の場合は、以前から興味のあることとないことで、記憶力の差が激しいので、結局は自分勝手な性格の方がはるかに課題だったりはしますが(笑)
このような記憶力を踏まえると、何かを伝える側の立場で考えると、相手の記憶に残るような伝え方が大切になってきます。
なぜならば、その方が伝えたいことが相手に伝わるからです。
ここでは、簡単な相手の記憶力を高める方法である伝え方のひと工夫をご紹介します。
目次
- 記憶力の不思議
- 科学的な根拠
- 伝え方のひと工夫
記憶力の不思議
アラフィフの私が「あれっ何だっけ!?」とつい忘れてしまうことがある一方で、昔のことなのにめちゃくちゃ覚えていることもあります。
これは私の場合ですが、例えば・・・
- 幼なじみの実家の電話番号
- 小学生の頃に住んでいた自分の家の電話番号
- 小学生の頃に好きだった女の子のフルネーム(笑)
つい2日前のことでも忘れてしまうのに、どうしてこのようなことは覚えているのでしょうか?
つまり、記憶力は時間の経過に必ずしも比例しないということです。
ちなみに、一般的な学校教育で行われる丸暗記の覚え方で行くと、20代前半をピークに記憶力が衰えていくそうです。
では、丸暗記以外の記憶力はどうなのでしょうか?
科学的な根拠
先程もご紹介したように、かなり昔のことでも、鮮明に覚えていることがあります。
そのような記憶は、時間以外の何と比例しているのでしょうか?
そのポイントは、いかに脳を使って記憶しているかということになります。
「えっ!?脳を使う?」と頭を悩ませたかもしれませんが、もう少し分かりやすくいうと、一度頭で考えてから得た情報は、記憶に残りやすいということです。
ここに、相手の記憶力を高める方法のヒントがあります。
ただ情報を受け取るPassive Learningと、一度頭で考えてから情報を受け取るActive Learningとの違いになります。
では、科学的にはどのような根拠があるのでしょうか。
そこには3つの根拠がありますので、ご紹介します。
①先行オーガナイザー(先行評価)
ただ話を聞くだけの状態は、いわば平らな地面に雨水(情報)を流しているようなものです。
水はそのまま流れていってしまい、記憶に残りません。
しかし「これってどういうことだろう?」と一度頭で考えると、脳の中に「疑問」という名の凹み(受け皿)が生まれます。その状態で答え(情報)を聞くと、情報がその受け皿にスポッときれいに収まります。
これを心理学で「先行オーガナイザー(先行評価)」の効果と呼び、後から入ってきた情報が脳のネットワークに強固に結合するため、圧倒的に忘れにくくなります。
②ジェネレーション効果(生成効果)
人間は「自分で苦労して導き出そうとしたプロセス」を強烈に記憶する生き物です。
仮にあなたの予想が間違っていたとしても、「あ、違った!正解はこうなんだ」というプロセスを経ることで、脳の「扁桃体(感情を司る部分)」や「海馬(記憶の司令塔)」が刺激され、記憶力が増していきます。
③ドーパミン(快楽物質)
自分で一度考えた後に正解や新しい情報に触れると、脳内でドーパミン(快楽物質)が分泌されます。「スッキリした!」「謎が解けた!」という快感です。
ドーパミンには記憶の定着をサポートする強力な作用があるため、ただ聞き流すよりも遥かに深く記憶に刻まれます。
伝え方のひと工夫
このようなActive Learningを踏まえて、相手の記憶力を高める方法を考えるとしたら、どのようなポイントがあるでしょうか?
それは、一度頭で考えてもらうような仕掛けが有効になってきます。
例えば「オリンピックの金メダルって、純金でできていないと知っていますか?」と投げかけられたら、あなたはどうしますか?
きっと、一度は頭を悩ませるかと思います。
その上で、次のように聞いたらと思いますか?
オリンピックでアスリートたちが命をかけて目指す「金メダル」。
最高峰の栄誉の象徴ですが、実はあのメダル、中身は「純銀(シルバー)」でできています。
国際オリンピック委員会(IOC)の厳格なルールで、以下のように規定されているためです。
「金メダルは、純度92.5%以上の銀(スターリングシルバー)で作られたメダルの表面に、6グラム以上の純金で金メッキを施さなければならない」
なぜ全面「純金」にしないのかというと、一番の理由は予算(コスト)の都合です。
きっと、ただ説明を聞くよりも、はるかに記憶に残るのではないでしょうか。
