会話は「会って話す」と書いて「かいわ」と読みます。
つまり会話力とは、会ってコミュニケーションを交わす能力であり、そこで心を通わせることができると「会話力が高い」といえるのではないでしょうか?
人は、1人で生きていくことはできません。
お互いに支えあって、関わり合い、交わりながら生きていくのです。
だから「会話力」を高めるということは、人生を豊かにするということに繋がっていくのです。
目次
- 会話は往復するもの
- 話さなくても会話力
- 会話は心でするもの
会話は往復するもの
会話という字は「会って話す」と書く単語になるので、それは相手がいることで成立するのが「会話力」であることを意味します。
つまり情報が行き交うのが「会話」であり、その行き交うことをお互いに望む方向に持っていくことが「会話力」なのです。
お互いに望む方向ということは、自分だけでなく相手も含むということですから、相手が望む方向を把握していないといけません。
そしてお互いに望む方向に向かって会話をしていく時に大切なことが、信頼関係です。
そのような信頼関係を築く上で「ラポール」というものが大切になってきます。
「ラポール」とは、心理学の用語であり、フランス語で「橋を架ける」という意味から、心が通じ合い、互いに信頼しあい、相手を受け入れていることを表します。
「ラポール」を形成しないと、相手も心を開いて悩みを打ち明けられず、問題解決に導くことができません。
ビジネスにおいてだけでなく、友だち同士であったり、家庭内においても「ラポール」を築くことで関係性が良好になります。
そのためには、次のような傾聴力が大切です。
・ミラーリング
ミラーリングとは、相手と「動作を合わせること」で「気持ちを通わせる」という手法です。
まるで目の前の相手が鏡に映る自分のように、同じような動作を行うのです。
相手に動きを合わせるということは「私はあなたに共感しています」「あなたに好感をもっています」というメッセージを意識的かつ、無意識的に与えることができます。
意識しすぎるとひょっとしたら不自然になるかもしれませんが、最初は仕方がないので、どんどん場数を踏むことが大切です。
・ペーシング
ペーシングとは、相手の話し方、状態などに、ペースを合わせる手法です。
ペースを合わせるものとしては、次のようなものがあります。
話すスピード:
ゆっくり話す人にはゆっくり、早口の人には早口で話し、相手に合わせます。
声量の大小:
大きな声の人には大きく、小さな声の人には小さく話し、相手に合わせます。
音程の高低:
声の高い人には高く、低い人には低く話し、相手に合わせます。
リズム(テンポ):
早いテンポの人には早く、ゆっくりの人にはゆっくり話し、相手に合わせます。
口調:
赤ちゃんには赤ちゃん言葉で話すなど、相手に合わせます。
「相手に合わせる技術」は「会話力」の基本です。
・オウム返し
オウム返しとは、相手が言った言葉をそのまま返す手法です。
オウム返しは、相手の言ったことを肯定することですので、信頼関係が生まれやすいのです。
詳しくはこちら「傾聴力がある人の共通点 〜コミュニケーション能力を高めるには〜」をご覧ください。
話さなくても会話力
会話は、会って話すことなのですが、自分が多くを話さなくても会話はできるのです。
相手が9割話し、自分が1割話すことの方が、会話がお互いに望む方向に進むのであれば、それで良いのです。
むしろそのほうが、会話が望む方向に進みやすいのです。
相手が全く話さない人であれば、最初は自分が話すことが多いかもしれませんが、その時の「話す」という行為は、一方的に情報を伝えるのではなく「問い」を入れながら「話す」ことが大切です。
それは、なぜなのか?
それは相手が話すことが増えると、会話が発展していくからです。
会話は心でするもの
ではなぜ相手が話すことが増えると、会話が発展していくのでしょうか?
それは、相手が心をオープンにしていくからです。
すべての会話で心をフルオープンにする必要はありませんが、会話をする中で、困ったことや知りたいことがあった時に、多くの人はその心を最初からオープンにはしません。
なぜならば、相手を警戒しているからです。
しかし安心安全な場であると認識を持つことができると、少しずつ心をオープンに出来るようになります。
心をオープンにすることができると、会って話す「会話」の中で、心を通わせることが出来るようになります。
「会話力」とは、このように心を通わせることができる力なのです。
もちろん、誰とでも心を通わせることができるわけではありません。
だからこそ、心を通わせることができる人とのご縁は、人生の宝なのです。